結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

恋愛系

文字の大きさ
6 / 170
第一部一章 生まれ変わる

本の内容

しおりを挟む
 今回プランスが買ってきてくれた本は小説で、主人公はルテ・リーナという女性。
 展開はこの少女がある男の人と恋して、王国を転覆するという話だ。
 しかも何よりも良いところは、ルテの恋した人がすごく、プランスに似ているのだ。特に性格が。

「おーい、お姉さん! 今日もこの本読んで~」

 そう本を日向で読んでいると、七歳の女の子が片手に魔女と少女の難しい小説を持ちながら、走って来た。

「リーナ、おいで」

 その子の名前は、リーナ・キャロル、で仲睦まじくなった女の子だ。
 リーナはいつも温厚で優しい子で未来が楽しみに思えてくる。それに、私がお母さんになった気分にもなり、微笑ましい会話を毎日意気投合に会話している、

「ミア!!」

 ここで驚くことに、リーナがミアと呼んだ。
 今まではプリンセスと呼んでいたのに、やっぱりすごい、プランスの魔力は。

「リーナ~、今日も元気だね、それで呼んで欲しいのはやっぱりー」

「魔女と少女!」

「よくできました~」

 と、私はリーナを抱っこした。そして、頬にキスをして、数本歩いて椅子に座る。同時にプランスが家から出て来た。
 プランスとリーナは仲がいいらしく、昔から遊んでたとプランスは言っていた。

「あっもう来てたのかリーナ」

 プランスはリーナの頬を指につまむと言った。そんなプランスの片手には薪を持っていたので何か作るのかもしれない。

「やめてプランス! それよりミア、本読んで」

 そうリーナが言ったから私は本を読み始める。

「魔女は椅子に魔法をかけました。三千年間費やしてようやく出来るようになった魔法をね、この魔法は魂をどんなものにでも込めれる、命の精霊です。目立って出来るわけではあるませんが、魔女は真剣に取り組みました」

「どうして?」

「ある少女を助けたかったからです。その少女はおよそ四千年前に戦争で亡くなってしまい、魔女はその少女の母親でした。だから、この魔法を研究したのです。でも、少女の死体は今どこにあるか、分かりません。最悪の場合少女の死体は焼かれて灰になっているかもしれません。なのに魔女は諦めませんでした・・・・・・・」


 このまま本を読んでいると私までのめり込んでしまいそうになった。でも、それは仕方がない。
 だって本当に面白く意味が深い小説なのだから。
 まあ、この小説は私が、リーナにあげたのだから、良い小説に決まっている。

 この小説を初めて読んだのは確か、お母様に誕生日プレゼントで貰った。それで、すごく面白かったから、少し前プランスにお願いして買って来てもらった。
 それで、リーナにプレゼントした。

 ♢

「もう人生が終わるなんて、思っていなかった」

 第三部まで読んでまた明日と、リーナは帰って行った。

 その後私はプランスと山に狩に出かける。プランスは槍と弓矢を持って、私はただ馬に乗って待つだけらしい。
 一緒に狩出かけるのはこれが初めてだから、胸が高鳴った。

「プランス、この馬可愛いね」

 私はプランスの白馬に乗り、鐙に足をかけて手綱を掴んだ。プランスはリードを持って馬が暴れないようにしてくれている。
 プランスは馬を純愛していて、毎日手入れしている。

「当たり前だ。俺のシルバーだぞ」

 プランスは鼻高々に自慢げな顔をする。けれど、本当にこのシルバーは、大人しく美しい毛並み。それにプランスと同じ、満月の瞳をしていた。

「どこで買ったの?」

「子供の頃歩いてたら、産まればかりのシルバーが居て俺が家に持ち帰った」

 プランスは「そうだよなシルバー」とシルバーを撫でた。

「それってすごく、感動的だね」

 彼は微笑む。その姿はまるで、自分の思い出を思い出して、眺めているように見えた。
 自分の過去を思い出すというのは、私には辛いけど、彼には辛くないのかもしれない。どんな過去だったのだろう。
 気になったけれど、それは過去だから今を見るべきだと思い、目を瞑りそのことにはもう、蓋をして忘れ去るまで待つことにした。
 
「当たり前だ。俺とシルバーは常に一緒だから感動的だ」

 彼は自分で作ったと思われるパイプ 喫煙具を使って、タバコを吸った。
 プランスがタバコを吸っている姿なんて見たことがなかった。
 理由は決まって清楚な人で、執事のようだったからだ。

「シルバー可愛い」

 シルバーの顎を触ると、シルバー目を瞑って気持ちよさそうにした。

「おおっシルバー人に懐くことないんだぜ。なのにミアになつたってことは何か理由があるんだろうなあ」

 不思議な顔でシルバーを、プランスは見つめて、口から煙が出る。そんな、姿を見たら私も吸いたくなってしまった。
 でも、私はタバコを吸ったことがないから、多分咳き込むことだろう。

「そうなの?」

「そうさ」

 澄んだ顔が私と真っ直ぐ前にあって、満月の瞳が今輝かせた。

 プランスは私の顔を数秒見つめると、唇を緩んで、噛み締めるように唇を噛んだ。
 その衝撃で、パイプが口から落ちそうになるが、ひょいょっと彼がなんとかキャッチした。

「だからどうしてか、奇妙だな」

「奇妙か・・・・・・・・・」
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

三年の想いは小瓶の中に

月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。 ※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。

私が生きていたことは秘密にしてください

月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。 見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。 「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります> 政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

処理中です...