無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流

文字の大きさ
120 / 129
5章 シャドウバレー編

ホーリーロウ

しおりを挟む
 セレスティアが唱えた聖属性魔法【  ホーリーロウ ⠀】。
 彼女の魔力全てが上空へ辿り着いて間もなく、変化が起き始めた。

 すると、さっきまで雲に覆われて暗かった空の一部が開けて、光が差し込む。
 いや……あれはそんな表現では飽き足らない。
 光が降ってきたとでもいうべきか。
 それは光線のように強く降ってきて、空から地面を突き刺して消えていった。

 初めは1本、続いて2本目と降り注ぐ。

「どんどんあの数が増えていくぞ!  」

 降ってくる光線を見ながらアーカシス様はそう口にした。

「どうしたらいいでしょうか!?  」

「仕方ない、まずはこの周囲だけでもっ!  神技【  魔力障壁⠀】」

 アーカシス様は俺達がいる範囲にのみ魔力障壁を創り出した。

「アーカシス様、すごいです!  」

 すごい。
 アルカナに張り巡らせている魔力障壁はアーカシス様が創ったものだって言ってたもんな。

「いや、これは即興で創ったものだ。 アルカナのものとはまた違うぞ。 もって1時間くらいだろう  」

「いえ、助かります! 」

 1時間もあれば何か策が浮かぶかもしれないな。
 ただ今のところは俺もどうしたらいいか全く検討がついていない。
 まず、考えなきゃいけないのはセレスティアを止める方法だ。
 しかし彼女の今の強さは尋常じゃない。
 俺も彼女とは戦いたくないため、できればティアが納得できる方法が1番だけど……。

「仕方ない……。 ミア、あれを出してくれ!  」

「はい、アーカシス様! 」

 そう言って彼女が手に握っているのは、さっきアーカシス様が手に持っていたあの立方体だ。

「ミア……それは?  」

 俺がそう聞くと、

「あーこれはですね、ナイトフォールへ行く前にアリア様から頂いたものです   」

「つまりその中にアリア様が?  」

「はい! この箱と対象者の距離が物理的に離れると封印されるそうです  」

 そういえば、ナイトフォールに転移する前、アリア様にミアだけ呼ばれてたな。
 あれはこの箱を渡すためだったのか。
 しかしそうなると、セレスティアの裏切りをアリア様は事前に知っていたということになるが……?

「つまりアリア様はこうなることが分かっていたってことか?  」

「いーや、違う。 僕が勝手にしたことだ。  アリアにはただ春陽くん達がきたらこの箱をセレスティア以外の仲間に渡してくれとだけ伝えてある  」

 この会話にアーカシス様は割り込んできた。

 にしてもアリア様、勝手に封印されたのか、可哀想に。

「よし、ミア!  その箱を僕に渡してくれ!  」

「は、はい……わかりました!  」

 アーカシス様は受け取ったその箱に自分の魔力を注ぎ込んでいる。
 そしてポイッと地面に投げ捨てた。

 それからその立方体の箱は1面ずつ展開していき、完全に開けた状態となる。

 それが開け切った瞬間、

 ピカッ――

 この暗いシャドウバレーに一際輝く光を発したあと、その場所にひょこっと現れたのはナイトフォールで会った美人神様……アリア様だった。

「え~? ちょっとここどこよ?  」

 彼女は登場して早々、あちらこちら見渡している。
 そりゃそうだ、突然こんなところに連れてこられたのだから。

「細かい説明は後だ!  アリア、春陽くんに一時的でいい、神技を引き継いでやってくれ!  」

「え!? 私の?  ……いいけど、まじ?  」

 そう言ってアリア様はこっちをジト目で見るなりその大きな胸元を隠す素振りをしている。

 え、そんなやらしいことなんですか?

「あぁマジだ。 そうしないと俺達は助からない。  だから急げ!  あとはお前が了承するだけだ  」

「はぁ……。仕方ないわね。 ちゃんと受け止めなさいよ  」

 彼女は俺の傍にやってきた。 

「受け止める?  一体何を……?   」

「じゃあ春陽くん、頼むわよ  」

 そう言って俺に抱きついてこようとしている。

「おおっ!?  」

「「ええ――――っ!?  」」

 俺だけでなく後ろからミア、カイルの叫び声を聞こえてくる。

 そしてアリア様と触れ合う瞬間、彼女は魔力となり俺の体内へ入ってきた。
 あ、これティアが入ってきた感覚と同じだ。

 (春陽くん、さぁ事情を説明して?  私、まだよく分からないんだけど  )

 アリア様、わかりました。

 それから俺は彼女に今までの経緯を伝えた。 
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜

東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。 ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。 「おい雑魚、これを持っていけ」 ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。 ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。  怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。 いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。  だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。 ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。 勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。 自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。 今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。 だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。 その時だった。 目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。 その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。 ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。 そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。 これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。 ※小説家になろうにて掲載中

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。 そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。 【カクヨムにも投稿してます】

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!

よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。 10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。 ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。 同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。 皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。 こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。 そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。 しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。 その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。 そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした! 更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。 これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。 ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

処理中です...