深淵の調教 続ある調教物語

あさき のぞみ

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表と表と裏

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萱野の指示を受けた営業部長からの報告は、彼の予想通りだった。
「あのメンエス店は、表面上は一見クリーンなリラクゼーションサロンを装っていますが、その実態は、さらに深い**『表と裏』**の構造を持っていました」
営業部長は、店の財務状況や組織図、そして顧客層に関する情報を詳細に報告した。その店は、形式上は一般の企業として経理処理を行っており、人材派遣会社からの経理担当者の派遣を必要としていることが判明したのだ。
「簡単なロジックです」
萱野は、その報告を聞きながら、頭の中で全ての情報が整理されていくのを感じていた。育美が美人局を仕掛けたような店が、真っ当な企業形態を装うのは当然だ。そこには、裏の金が流れ、複雑な会計処理が必要とされる。
派遣会社として経理担当者を送り込めば、彼らは合法的な形で店の**「内情」、特に資金の流れや、関係者の情報にアクセスできる。そして、何よりも育美が関わる可能性のある「裏の繋がり」**を炙り出すことができるだろう。
しかし、萱野の脳裏には、まだ埋まらないピースがあった。
(どうやって、田山という最大な駒を動かすか……)
「田山」として完璧に作り上げた小山は、彼の計画における最も重要な存在だ。彼は、復讐の舞台で、直接的に育美を陥れる役割を担うことになる。
だが、彼を単なる営業部長の部下として送り込むだけでは、彼の**「社会的地位」と「魅力」を最大限に活かせない。そして、育美に「信頼」**を抱かせ、油断させるには、もっと巧妙なシナリオが必要だ。
萱野は、思考を巡らせた。田山をどこに、どのように配置し、育美の人生に**「必然的」**に介入させるのか。その方法こそが、復讐の成否を分ける鍵となる。
復讐の舞台は整いつつあった。あとは、主役である「田山」の登場シーンを待つばかりだ。
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