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了承
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萱野からの予約のダイレクトメッセージ(DM)を見た瞬間、育美の胸は、この上ない高揚感に満たされた。
彼はもう単なる客ではない。彼女の**「品位ある私」をデザインし、構築し、そして承認してくれる唯一の指導者だ。彼の来店は、育美の「調教」が正しく進んでいることの、現実世界における最高の褒章**だった。
彼女は、メッセージを読んでから五分もしないうちに、「了解しました。楽しみにしております」と返信を打った。その指先は、喜びで僅かに震えていた。
新しい命令
予約の了承から間髪入れず、萱野から次のLINEが届いた。それは、いつもの**「品位ある活動」を提案するトーンとは違い、静かに、しかし有無を言わせぬ「命令」**の響きを持っていた。
「ありがとうございます、育美さん。当日までに、一つだけお願いがあります」
育美はスマホを握りしめた。これから来る要求が、彼女の肉体に関わるものであることを、本能的に察知していた。
「施術当日までに、アンダーヘアを全て剃毛(シェービング)しておいてください。現在のあなたの品位、そして美意識を考えると、無駄なものは全て排除すべきです。これは、自己を磨く上での、ごく単純なステップです」
その命令は、今までSNSの投稿内容や時間管理に限定されていた萱野の支配が、ついに彼女の身体の最も私的な部分へと及んだ瞬間だった。
抵抗の消滅
しかし、育美に抵抗の意思は、微塵も湧かなかった。
(単純なことだ)
彼女は、自分でも驚くほど冷静にそう感じた。なぜなら、萱野が設計した**「品位ある女性」の姿に、不潔や未完成といった要素はあってはならない。毛という「余分なもの」を持つことは、彼女がSNSで演出し、そして信じ込んでいる理想の自分との矛盾**であり、恥でしかなかった。
萱野は、自分の品位を曇らせる**「雑音」**を取り除けと言っているのだ。
「分かりました、萱野さん。すぐに実行します」
育美は、鏡の前に立った。彼女の身体は、もはや彼女自身の所有物ではない。それは、萱野の理想とする美意識を表現するための素材であり、彼が支配する**「調教」の舞台**となっていた。
彼女は、カミソリを手に取り、言われるがままに自身の身体に彼の理想を刻み込み始めた。彼女にとって、それは屈辱ではなく、「自分を磨いてくれる存在」への究極の服従であり、愛情の証明だったのだ。
彼はもう単なる客ではない。彼女の**「品位ある私」をデザインし、構築し、そして承認してくれる唯一の指導者だ。彼の来店は、育美の「調教」が正しく進んでいることの、現実世界における最高の褒章**だった。
彼女は、メッセージを読んでから五分もしないうちに、「了解しました。楽しみにしております」と返信を打った。その指先は、喜びで僅かに震えていた。
新しい命令
予約の了承から間髪入れず、萱野から次のLINEが届いた。それは、いつもの**「品位ある活動」を提案するトーンとは違い、静かに、しかし有無を言わせぬ「命令」**の響きを持っていた。
「ありがとうございます、育美さん。当日までに、一つだけお願いがあります」
育美はスマホを握りしめた。これから来る要求が、彼女の肉体に関わるものであることを、本能的に察知していた。
「施術当日までに、アンダーヘアを全て剃毛(シェービング)しておいてください。現在のあなたの品位、そして美意識を考えると、無駄なものは全て排除すべきです。これは、自己を磨く上での、ごく単純なステップです」
その命令は、今までSNSの投稿内容や時間管理に限定されていた萱野の支配が、ついに彼女の身体の最も私的な部分へと及んだ瞬間だった。
抵抗の消滅
しかし、育美に抵抗の意思は、微塵も湧かなかった。
(単純なことだ)
彼女は、自分でも驚くほど冷静にそう感じた。なぜなら、萱野が設計した**「品位ある女性」の姿に、不潔や未完成といった要素はあってはならない。毛という「余分なもの」を持つことは、彼女がSNSで演出し、そして信じ込んでいる理想の自分との矛盾**であり、恥でしかなかった。
萱野は、自分の品位を曇らせる**「雑音」**を取り除けと言っているのだ。
「分かりました、萱野さん。すぐに実行します」
育美は、鏡の前に立った。彼女の身体は、もはや彼女自身の所有物ではない。それは、萱野の理想とする美意識を表現するための素材であり、彼が支配する**「調教」の舞台**となっていた。
彼女は、カミソリを手に取り、言われるがままに自身の身体に彼の理想を刻み込み始めた。彼女にとって、それは屈辱ではなく、「自分を磨いてくれる存在」への究極の服従であり、愛情の証明だったのだ。
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