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第二楽章 虹色オクターヴ
第九小節 愛憎のシンフォニア
しおりを挟む海が始めて響一と出会ったのは高校の始業式だ。
第一印象は木みたいなヤツ。
やたらとでかく。誰にでも無感情。無表情。しかし大人しいとは違うな、と海は元ヤンの勘で分かった。
始業式の後、二年の教室の前で入部届けを出すと驚かれた。
「もしかして吹奏楽部?」
「もしかしなくても吹奏楽部です。貴方、副部長でしょ」
おっと。
昔の癖でつい、強めの口調になってしまい、海は眼鏡の位置を直すフリをして誤魔化す。
しかし、見上げるとその男は随分優しい表情で海を見ていた。
「ここまで来るの大変だっただろう?」
思わず海はきょとん、と目を見開く。
「ええ、まぁ」
ぶっちゃけダンジョンか、と思った。
正樹は嬉しそうに爆走して委員会やら部活やら教室を一周する気でいるので当てにならない。
女子は女子で好き勝手にぺちゃくちゃ会話しながら乱雑に楽器を運んでいる。見るに自前は一人もいない。黒のハードケースは傷だらけ。
「部長に渡せばいい」
そう。この人は副部長だ。しかし、あの楽器を引っ越しの荷物の様に雑に扱う連中の中に部長がいるとは思いたくなかった。
「頼みがあります」
「頼み?」
「俺、ドラムは叩けます。けど楽譜が読めないんすよ。セッション、付き合って欲しいんですけど」
「……俺にか?」
「貴方の他にいないでしょう」
「悪いが俺は物置き副部長だ。誰かから聞かなかったか?」
その言葉に海は顔をしかめる。
確かに聞いた。
あの最悪な国歌合奏。最悪なことに音がズレ、テンポもズレ、簡単に言えば『ジャン、ジャーン』という品のない演奏だった。しかし海は耳がいい。項垂れながら、海は気が付いた。数人飛び抜けて妙に上手い人がいる。正に砂金の粒だ。その中で一人。やたらと姿勢の良い銀のトランペットを持った男。
音は聴こえない。しかし指は動いている。
つまり、このチューニングすらマトモに出来ていない最悪な不協和音の中で正しい旋律を奏でていた。
それが蓮華響一だった。
「どうせ、この部、大した活動してないでしょ。良いじゃないっすか。ま、あの数人じゃアンサンブルになっちまうか」
「……分かった。やる気はあるんだな」
その時、一瞬、響一の表情が変わる。
こっちが本性か。
結論から言うと、海は響一の事が嫌いではない。始めて『先輩』というものを尊敬した。後々、これに宗滴も加わるが彼は駄目だ。ただ、良い人そうにしているが、本当は芯のある響一とは違い、宗滴の瞳の奥は何もない。探るだけ無駄だと本能で分かった。
しかし最近、困ったことになった。
どうにも柚姫の機嫌が悪い。
いや、ただ機嫌が悪いというよりは怒っている?
様子が変であるのは確かだ。
そう思ったのは遡ると初夏の夏祭り。浴衣の似合う彼女だが、赤とはまた珍しく派手な色を選んだ。結った髪も良く似合っている。
人混みに紛れれば何て事はないが、柚姫は人混みを避けて河原に腰掛けりんご飴を噛っている。ここは穴場の一つだ。程よく芝生が風に揺れる。海は持っていた細長い懐中電灯を置き、適当に買ったかき氷と粉ものを柚姫に差し出す。
彼女が好きなのは苺味。
「うん、やっぱり、あの二人ってお似合いだよね?」
「頼むから、主語を付けてくれ」
「もー、蓮華先輩とアイリスちゃん」
「……あー? ま、合うんじゃね。あのツインテール、駄目な所は駄目って感じで蓮華先輩もフォローしやすいだろ。派手な見た目だけど練習はするし」
「ちっがーう! 音楽の話じゃ無くて」
「何、デキてんの? そういや蓮華先輩がステージで何か言ってたな……」
「もー、海君はもうちょっと他人に興味持とうよ」
「お前以外興味ない」
こういう事をさらっと言うのが海だ。柚姫は紅くなった頬をりんご飴で隠す。
「……海君はさ、最近モテるよね」
「そーか?」
また、直感で分かる。
今日の柚姫にはその気がこれっぽっちもない。
見た瞬間に分かった。海はそういう時はなるべく手は出さない。強引に、力技でその気にさせる事は出来なくはないが、彼女にそんな負担は強いたくない。
こんな、ちっちゃいのにたくさん、たくさん考えて。いつも一生懸命で。そんな女に向かって無理強いなんて男としてのプライドが許せない。
「……もう。海君、もうちょっと周囲を良く見なさい。本当に体育教師になる気、あるの? C判定」
「うっ……難しかったんだよ! 吹奏楽部の練習もあったし! さっちーと同じ事を言うな!」
「……男は?」
「言い訳しません」
「……さっちー?」
「同じ大学受けるヤツです」
「その人は?」
「……10位以内」
「……うそ、全国模試だよね? 全国で? どこの人だろう?」
「栃木だって」
「栃木って何処でしょう?」
「真ん中!!」
ドヤッと答えた海の姿を見て柚姫は項垂れる。
「そりゃ……真ん中だけど……」
「海がないってさっちーは言ってたな」
「そうだよ。真ん中だからね。仲良いの?」
「いや、面白いヤツでさ。赤毛の超絶美人なのに腕相撲がめっちゃ強いんだよ」
「海君の大学じゃスポーツ専攻かな?」
「お前、ムキムキマッチョ想像しただろ? ノンノン。細身の女顔で、性格はいぶし銀」
「え、ちょっと待って、全然イメージ湧かないよ!」
「そいつはもう推薦来てるらしいんだけど、学校の課題で仕方なく強制参加したんだと」
「この時期に推薦!? 何をやってる人?」
「バドミントン。めっちゃ強いらしい。一馬とダチなんだと」
「あ、あー。そういう繋がりね」
「その模試の帰りに、皆でオンラインのシューティングゲームやってさ。またさっちーはべらぼうに強いのな。味方なら敵なし。敵なら瞬殺」
「ふーん。分かった。この間、連絡したのに無視したのはお友達と遊んでたからなのね」
「げ、まだ怒ってんの? 何、今日機嫌悪いのはそれ?」
海は冷めかけたたこ焼きを食べる。柚姫は猫舌だから調度良い温度だ。もう一本の串で刺して渡すとパクリ、と小さな口を開き頬ぼる。
やはり、彼女は超絶可愛い。
確かにさっちーは美人だ。女装でもすれば(しないだろうけど)絶世の美女だろう。しかし、だからと言って付き合いたいとは思わない。
柚姫は一瞬、幼そうに見えるが体も精神も思った以上に大人だ。
そんな彼女がこうして必死に自分の口より大きいたこ焼きを頬ぼっているだけで愛嬌がある。
電話に出なかっただけでこんなに機嫌が悪くなるような女ではない。
「でも、模試の後に遊んだら駄目だよ。気持ちは分かるけど」
「交渉に勉強教えてくれるようにさっちーに頼んだんだよ」
「勝てたの?」
柚姫はたこ焼きを飲み込んで、一気にラムネを飲み干す。どうやら奥が熱かったらしい。
ふむ。常に機嫌が悪いと言う訳ではないからこれは喧嘩とは違うな、と海はそのちろちろと火傷した小さな舌をぺろりと舐めた。
「ん!? 駄目だよ。海苔が……」
「大丈夫、大丈夫。付いてねぇよ。お前、本当に上品に飯食うよな」
「でも、遅くてごめんね」
「いや、いい」
しかし、やはり暗い。
花火は綺麗な金色の粒。まるで星の様にきらきらと光る。その光さえ柚姫は見ていない。
そんな哀愁を帯びた姿もまたいい。しかし、花火を見ている様子はまるでない。
どうやら、海が直接柚姫に何かをした、という訳ではないらしい。
だからますます混乱する。
彼女には笑っていて欲しいと思うし、笑顔が似合う。
そんな感じで、様子が変だった。
告白したのは柚姫から。
彼女からの信頼は絶大であると自覚しているし、もちろん個人的に努力もしている。
こんなことは今までに無かった。
何故か考えても海の頭では限界がある。
最近、どうしたのか目まぐるしく変化する響一に相談してみる事にした。それに柚姫はアイリスと仲が良い。
パート練習を終え、音楽室に向かい扉を開くと響一が一人でポツン、と楽譜にセレスタンの指揮の変更点を書き込んでいる。
こういう所だ。
こういう地味な所で差が出るのだ。しかし何故か響一はどんよりしている。
そんな響一に海はパックのお茶を差し出す。
「スミマセン時間もらって良いっすか?」
「構わないが。何か今日の練習で問題あったか?」
「いえ、吹奏楽部の話では無く……柚姫の事で聞きたい事が……」
「分かった」
そう言うと響一は丁寧に楽譜を片付け、海に椅子を用意する。
この人のこういうところが好きなんだよな、と海はその椅子に腰かけた。
「相談料っす」
スッと海はあめ玉を響一に差し出す。彼が好きなフレーバーはキャラメルかリッチミルク味。響一は意外と甘いものが好きだが、彼自身は思い出せば食べる、程度だ。
「では有り難く」
「相談、つっても柚姫の事で……」
「だったら俺よりアイリスの方が良いだろう。仲、良いみたいだし」
「危機的状況ならそうしますけど。柚姫ダチには明るく装うタイプなんで微妙っす」
「そうか。しかし、あれがお前の彼女ねぇ。可愛いじゃないか」
「っす。けど、最近様子が変で。神妙そう、って言うか落ち込んでる、っつうか」
「何か心当たりは?」
「あれば良いのですが」
海はポケットから飴を探す。ミルクフレーバーはほとんど柚姫にあげてしまったので残っているのはコーラ味だけだ。
「その味。実に九条寺らしいデザインと味だな」
「柚姫にも良く言われるっす」
響一は腕を組み、考えている。
「ふむ……俺には特に普通だな。会う機会も少ないしなぁ。良い子じゃないか」
「はい。でも、なんか悩んでいるみたいで……」
「君との時間が取れない、デートしたい、とか」
「そういう事ならハッキリと言うヤツっす」
「そんな彼女が言わないか。しかし、今日の合奏も見事だった。出会った頃から思ったが、彼女巧いな」
「伝えとくっす。きっと喜ぶ」
「あまり力になれず申し訳ない」
「いえ」
「それ蓮華先輩のせいじゃない」
ガラガラと扉を開き現れたのは夢野川だ。どうやら春日のパシリから戻って来たのだろう。ご苦労な事だ。労いにチョコミントのフレーバーを渡すと拒絶される。
「その味、キライ」
夢野川は嫌いだが春日は好きな味だ。ムッちーよ。まだまだだな。
「春日にやったらどうだ? 確か彼女は好きだったと思うが」
流石、響一は直ぐに察した。
しかし夢野川は頭が悪い訳ではない。
数分ロードする様に頭を使って海の行動の意図が理解できたらしく、そのチョコミントフレーバーの棒キャンディーをひったくる。元々やるつもりだったのでいい。
「そうだよ。俺には恋愛相談なんて向いていないぞ」
またどよどよした空気だ。何かあったのだろうか?
「なんかあったんすか? 俺で良ければ相談に乗りますよ」
「うん、いや……何故、俺はあんな突発的な行動を……」
「突発的?」
「女性との性的接触」
「じょせいとのせいてきせっしょく」
この人が言うとまるで教科書の一文の様だ。
「嫌がられたんすか?」
「そんなことは……無いと思う」
「じゃあ大丈夫でしょう」
「こんな状態ですまんが、とても他人の恋愛相談は……」
傍観していた夢野川は言った。
「蓮華先輩に恋愛相談はチガウ」
「その通りだ。向いてない」
「それも違う。蓮華先輩は良い人。本当に真実を知りたいなら朝倉先輩に相談すべき」
「やだよ。あの人、面白がって結局真実を知りたいから傍観して楽しんでるだけじゃん」
「ふむ……。流石だな。この期間で良く朝倉の本性を見破った」
何処までも人が良く、夢野川を決して馬鹿にしたりしない響一は夢野川にとっても慕う先輩だ。
「うっ……チガウ。蓮華先輩が無能という訳ではない。ただ蓮華先輩は優しいから。例え九条寺に悪い所があってもフォローしちゃう」
「そうかもな」
「そういうことか。分かったよ。確かにそうかもな」
夢野川に関して言えば頭は良いのに恋愛はてんで駄目だ。海は裏庭で檸檬味の飴を舐めながら考える。
俺には間接的に関係あるのだろう。しかし直接的ではない。
そんな気はする。
「何、またサボってんの?」
「今回は補講ナシ」
「嘘……九条寺が?」
そうやって海が一人でいるとやって来るのは春日だ。憎まれ口をわざわざ言うためにご苦労な事だ。
そんな彼女は、壁に背を置き、長い髪を弄る。
「あのさ。聞きたい事があるんだけど」
「あ?」
「あの、水色の、クラの子。何?」
「彼女」
海は間髪入れずに言った。
聞かれたら素直に答える事にしている。
「……彼女?」
「そうだけど」
すると、春日は爆笑した。
「何、お前ロリコン? あんなに小さいのに?」
その声に、等々海はキレる。
「ざけんな」
「……え」
「アイツはお前より数倍良い女だ」
「……そう? 小さいし。ま、クラは良いけど……」
「お前が、上からどうこう言う資格はない」
海は腹が立ってその場から立ち去った。
こういう時、無性に会いたくなる。
一年の教室の廊下で仲良さげに三人で弁当箱を抱えて談笑しながら歩く柚姫を後ろから抱き寄せた。
「か、か、海君!?」
「お前、春日に何かされて無いよな?」
「……かいくん……うん、大丈夫だよ」
その返答に思わずため息が出る。
柚姫は芯が強い。こうなれば実際に何かをされていても何も言わない。
「所で海君。学校でこういうことは……」
「無理すんなよ」
海は、ポンと柚姫の頭を撫でる。そしてそのまま去った。
「うっ……」
その姿に梓は少女漫画を見るような瞳でキラキラしていた。
「良いですね~! 青春です!!」
「……うん」
「柚、やっぱり元気無かった……」
少しむくれたアイリスは柚姫を心配そうに見つめる。
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