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10話
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勇者一行はアンテのにくきゅう部隊を学園に返すため一度戻り、また出発した
ルーシーが話す
「肉の宴はダメだな、どうしてもアンテのにくきゅう部隊をイメージする」
アンテが話す
「むぅ、中二呪文だけでもハードル高いのにさらに制約が追加されるとわぁ…なかなか難しいですねぇ」
(くっ天然が…悪気もなくけなしやがる…)
ルーシーは腕を組んで考えた
「うーん、降り注ぐ肉の雨。とかにすればにくきゅう部隊が隕石のごとく降り注いで広範囲にダメージを与える呪文になるかもしれないけど…」
「ほわぁ~、発想と絵面が闇属性ですわぁ。るーちんえげつなぃ」
カーラが楽しそうに食いついた
「アハー!筋肉の雨!みなぎるう!」
そのあともくだらない話しをしつつ地図を見ながら迷い、1週間ほど旅して街へ着いた
パントの街
街は村を少し発展させたくらいの農場中心の街で広大な敷地と麦畑が美しい土地だった
商業区では武器、防具、道具、礼拝堂や酒場、宿屋が並ぶ
さっそくルーシーたちは酒場で食事をとりながら情報を集める事にした
馬車を止め、中に入る勇者一行、テーブルに座るとカーラが声をあげた
「おやじ~、腸詰めとパン、スープをくれ~」
ルーシーが質問する
「勇育では外に出れないんじゃなかったか?慣れてるな」
「へへ、一度言ってみたかっただけ」
「なんだ…常連を装う田舎者だったか」
「くっ…手厳しいなルーちん」
料理がテーブルに広げられ、今後の話をした
アンテが話す
「まずはどこに向かうのがいいんでしょうねぇ」
カーラが話す
「へへへ、こういうのはだいたい店主でしょ~」
カーラは店主を呼んだ
「店主ー!この辺に魔物がいないか教えてくれないかー?」
店主が慌てて出てきた
「あぁん?あ…勇者様でしたか…いらっしゃいませ」
「いいよ普通に話して、このあたりに魔物がいたら教えてくれない?ボクたち旅の途中でさ、魔物を倒しながら移動してるんだ」
「なんと!ありがたやありがたや…さっそくではございますが退治していただきたい魔物がおります」
「おぉ、早速。どんな魔物だい?」
「へぇ、ここから西の森の中にオークが住み着いておりやして、ちょくちょく街の女を攫っていっちまうんです。領主にも報告しておりまして、兵を派遣してもらっているんですがオーク共の繁殖力が強く、日に日に数を増すばかり。今や100を超えるそうで…あたしらの街がいつ襲われるか肝を冷やしております」
ルーシーは話しを聞いて考えた
(オークか、100もいるとなると統率者がいるな。ハイオークやオークジェネラルもいるだろう、シャーマンやキングの可能性も考えなければならないな。個体自体はそれほど強くないが統率されている場合は非常に厄介で好戦的になる。単体のグリフォンと戦うよりよっぽどてこずるはずだ)
カーラが目の色を変える
「オーク!?既に街の人は何人か攫われてるんだね??」
「へぇ、ここ数か月で5人は…既に苗床になってるでしょう…うちの娘も…」
「なんだって!!ルーちん!アンテ!すぐ行くよ!!オークから女の人たちを救おう。女の子たちを強引に繁殖に使う女の敵!ひき肉にしてやる!」
オークは雄しか生まれない魔物で繁殖するために他種族の雌を攫って子を産ませる
人に限らず繁殖する種族で雌がいればお構いなし、性欲も強く生まれるまでの期間が短い。生まれた子も成長が早いためあっという間に数が増える。放置すると厄介な魔物だ
カーラはその生態を知っているのだろう、怒りに燃えている
アンテも不機嫌な顔をしている、これは止められないだろうな
ルーシーは同意した
「わかった、殲滅して救い出そう。ジェネラル級がいる可能性があるから慎重に」
「うん!すぐ行くよ!」
店主が話す
「ありがとうごぜぇます…お代は結構ですんで無事帰ってきてくだせぇ」
ルーシーが話す
「お代は払う、必ず帰る。待ってろ」
「いえいえ、恐れ多い…娘を…よろしくお願いいたします」
カーラがもう限界だ
「チッ豚どもめ…」
ルーシーたちはオークの集落へ急いだ
…
オークの集落
カーラが勢いよく飛び込んで大剣を振るう
「どっせぇぇぇ!ミンチになりたいやつからかかってこい!!!!」
アンテが話す
「カーラは怒ると人が変わっちゃうのぉ」
ルーシーが話す
「そうみたいだな、無茶しすぎだ」
アンテが目を閉じ本を開く
「防護障壁をつけるよぉ」
…
カーラを援護するように戦う3人
カーラの怒りはすさまじく、30分ほどでオークを半数まで減らしていく
「ぜぇ、ぜぇ、まだまだぁ!女の子たちの怒りを思い知れ!」
集落の大きな建物から重武装したオーク達が現れる
オークジェネラルたちだ、4匹はいるだろうか。この様子だとキングもいるだろう
ルーシーはカーラに話す
「おい、少し落ち着け、ジェネラルはキマイラだって倒すことがある」
「はぁ、はぁ、う、おおおおお!!」
オークジェネラルに飛び掛かるカーラ、怒りで我を忘れている
カーラが勢いよくオークに襲い掛かるがさすがに疲れが見える、剣の速度が目に見えて落ちている。オークジェネラルの大きなこん棒によって弾き飛ばされると上半身の防具は砕け、もはや防具は意味をなさない。それでもカーラが剣を支えに立ちあがる
無謀にもほどがある。彼女が怒りに支配された場合は今後も注意が必要だろう
「カーラ!落ち着け!」
「クソッ!クソッ!」
「まったく…俺が相手してやるよ」
ルーシーは刀を抜く、アンテは素早くカーラの元へ駆けつけ結界魔法で安全地帯を作り出し、治療を始める
ルーシーが話す
「肉の宴はダメだな、どうしてもアンテのにくきゅう部隊をイメージする」
アンテが話す
「むぅ、中二呪文だけでもハードル高いのにさらに制約が追加されるとわぁ…なかなか難しいですねぇ」
(くっ天然が…悪気もなくけなしやがる…)
ルーシーは腕を組んで考えた
「うーん、降り注ぐ肉の雨。とかにすればにくきゅう部隊が隕石のごとく降り注いで広範囲にダメージを与える呪文になるかもしれないけど…」
「ほわぁ~、発想と絵面が闇属性ですわぁ。るーちんえげつなぃ」
カーラが楽しそうに食いついた
「アハー!筋肉の雨!みなぎるう!」
そのあともくだらない話しをしつつ地図を見ながら迷い、1週間ほど旅して街へ着いた
パントの街
街は村を少し発展させたくらいの農場中心の街で広大な敷地と麦畑が美しい土地だった
商業区では武器、防具、道具、礼拝堂や酒場、宿屋が並ぶ
さっそくルーシーたちは酒場で食事をとりながら情報を集める事にした
馬車を止め、中に入る勇者一行、テーブルに座るとカーラが声をあげた
「おやじ~、腸詰めとパン、スープをくれ~」
ルーシーが質問する
「勇育では外に出れないんじゃなかったか?慣れてるな」
「へへ、一度言ってみたかっただけ」
「なんだ…常連を装う田舎者だったか」
「くっ…手厳しいなルーちん」
料理がテーブルに広げられ、今後の話をした
アンテが話す
「まずはどこに向かうのがいいんでしょうねぇ」
カーラが話す
「へへへ、こういうのはだいたい店主でしょ~」
カーラは店主を呼んだ
「店主ー!この辺に魔物がいないか教えてくれないかー?」
店主が慌てて出てきた
「あぁん?あ…勇者様でしたか…いらっしゃいませ」
「いいよ普通に話して、このあたりに魔物がいたら教えてくれない?ボクたち旅の途中でさ、魔物を倒しながら移動してるんだ」
「なんと!ありがたやありがたや…さっそくではございますが退治していただきたい魔物がおります」
「おぉ、早速。どんな魔物だい?」
「へぇ、ここから西の森の中にオークが住み着いておりやして、ちょくちょく街の女を攫っていっちまうんです。領主にも報告しておりまして、兵を派遣してもらっているんですがオーク共の繁殖力が強く、日に日に数を増すばかり。今や100を超えるそうで…あたしらの街がいつ襲われるか肝を冷やしております」
ルーシーは話しを聞いて考えた
(オークか、100もいるとなると統率者がいるな。ハイオークやオークジェネラルもいるだろう、シャーマンやキングの可能性も考えなければならないな。個体自体はそれほど強くないが統率されている場合は非常に厄介で好戦的になる。単体のグリフォンと戦うよりよっぽどてこずるはずだ)
カーラが目の色を変える
「オーク!?既に街の人は何人か攫われてるんだね??」
「へぇ、ここ数か月で5人は…既に苗床になってるでしょう…うちの娘も…」
「なんだって!!ルーちん!アンテ!すぐ行くよ!!オークから女の人たちを救おう。女の子たちを強引に繁殖に使う女の敵!ひき肉にしてやる!」
オークは雄しか生まれない魔物で繁殖するために他種族の雌を攫って子を産ませる
人に限らず繁殖する種族で雌がいればお構いなし、性欲も強く生まれるまでの期間が短い。生まれた子も成長が早いためあっという間に数が増える。放置すると厄介な魔物だ
カーラはその生態を知っているのだろう、怒りに燃えている
アンテも不機嫌な顔をしている、これは止められないだろうな
ルーシーは同意した
「わかった、殲滅して救い出そう。ジェネラル級がいる可能性があるから慎重に」
「うん!すぐ行くよ!」
店主が話す
「ありがとうごぜぇます…お代は結構ですんで無事帰ってきてくだせぇ」
ルーシーが話す
「お代は払う、必ず帰る。待ってろ」
「いえいえ、恐れ多い…娘を…よろしくお願いいたします」
カーラがもう限界だ
「チッ豚どもめ…」
ルーシーたちはオークの集落へ急いだ
…
オークの集落
カーラが勢いよく飛び込んで大剣を振るう
「どっせぇぇぇ!ミンチになりたいやつからかかってこい!!!!」
アンテが話す
「カーラは怒ると人が変わっちゃうのぉ」
ルーシーが話す
「そうみたいだな、無茶しすぎだ」
アンテが目を閉じ本を開く
「防護障壁をつけるよぉ」
…
カーラを援護するように戦う3人
カーラの怒りはすさまじく、30分ほどでオークを半数まで減らしていく
「ぜぇ、ぜぇ、まだまだぁ!女の子たちの怒りを思い知れ!」
集落の大きな建物から重武装したオーク達が現れる
オークジェネラルたちだ、4匹はいるだろうか。この様子だとキングもいるだろう
ルーシーはカーラに話す
「おい、少し落ち着け、ジェネラルはキマイラだって倒すことがある」
「はぁ、はぁ、う、おおおおお!!」
オークジェネラルに飛び掛かるカーラ、怒りで我を忘れている
カーラが勢いよくオークに襲い掛かるがさすがに疲れが見える、剣の速度が目に見えて落ちている。オークジェネラルの大きなこん棒によって弾き飛ばされると上半身の防具は砕け、もはや防具は意味をなさない。それでもカーラが剣を支えに立ちあがる
無謀にもほどがある。彼女が怒りに支配された場合は今後も注意が必要だろう
「カーラ!落ち着け!」
「クソッ!クソッ!」
「まったく…俺が相手してやるよ」
ルーシーは刀を抜く、アンテは素早くカーラの元へ駆けつけ結界魔法で安全地帯を作り出し、治療を始める
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