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29話
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ラウムはラミアをじっと見つめる
…
「ふっふっふ…なんとはしたない」
「な、何よ…何がおかしいのよ」
急に笑い出すラウムにラミアがたじろいでいるとラウムは肩を揺らしながら話し出す
「貴女は尻から魔法を使う趣味があるようですので…品性を口にする貴女がまさかと…」
「ハァァァァァ!?な…なんの話しよ!!悪魔というものは言われもない嘘で相手を中傷する程度の低い生物ですのね!」
「吾輩は過去を見る事ができる悪魔です。他にも貴女は取り巻きたちの恋路を必死で阻止したり自分より位の低い勇者に色目を使ったあげく逃げられているようですな…己が身の振る舞いを見直したほうがよいのではないですか?」
ラミアは顔を真っ赤にして走り去る
「イヤァァァァァ!!」
ベルゼは腹を抱えて笑い始めた。ブリッジする勢いだ
「さて、そちらの騎士様は…」
「クッ…!やめろ!僕にそんな汚点があるわけないだろう!」
「ふむふむ、お酒の勢いに任せて貴婦人方の体に触れる、10代に満たない女性がお好みですか…寝床の下には淫行について詳しく記された書物を隠し持つ…なかなか強烈な嗜みをお持ちですな」
「うお…おおおおおおお!!!!」
ミストも全力で走り去った
「さて、この調子で戦わずして引いて頂けますと助かりますな」
ラウムはカーラとアンテを眺め始める
カーラがルーシーを見ると叫び出した
「ごめん!ルーシー!あとは任せた!!!」
カーラとアンテも走り去る
ベルゼは腹を抱えて苦しそうに話す
「アッハッハ…さすが尊厳を貶める悪魔。面白い茶番でした」
ラウムは首をかしげる
「そなたらは…何者ですか?過去が見えません」
「そんな事よりラウム殿…先ほどの筋肉女と丸い女にどのような過去を見たのですか?」
ベルゼは下卑た顔でラウムに近づき耳に手を当てている
「気になりますかな?あの貴婦人方はたびたび二人で逢瀬を重ね殿方のいない淫行を重ねておるようでして…胸の大きな方が随分積極的な様子でございましたな」
ルーシーは心の中で勇者たちを哀れんだ
(年頃の人間の恥部を暴く能力…最強だな)
ベルゼはそれを聞くと勇者たちが走り去ったところへ向かい、元気よく話し始め、全員に追いかけられ始めた
ルーシーは大きなため息をつく
「はぁ…じゃあやるか」
「引いては頂けないのですか?…吾輩こう見えて腕に自信がございます。過去を暴くばかりが能ではありませんぞ」
「わかったわかった。じゃあ俺から行くぞ。お前ほどの力を持つ悪魔ならそれなりに力を使わねばならんしな」
「………」
ルーシーは刀を抜き、詠唱を始める
「傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、不純。七つの鍵を持て開け煉獄の門!我が刃はダンテの剣!浄火の旅路を示す七つの印を刻む者どもを楽園へ導け」
ルーシーは姿を消すとラウムの目の前に現れ首を刺す
ラウムは驚き飛び退くが傷を負っていない事に気づいた
「む…何をなさったのですか?」
「そうだな…これから7度攻撃を加える。それが終わると印を刻まれた部位からそれぞれの罪がお前を蝕む」
ラウムは肩を落とし、ため息をついた
「ふぅ…貴女は勇者ではなく悪魔でございますか…このような悪質な魔術など人間が使うはずもない」
「では、次…」
ルーシーは鋭く踏み込み、刀を水平に薙ぐ
ラウムは空へはばたき逃げる、左足に二つ目の印が現れた
「くっ…吾輩にこのような屈辱の印を…!」
ラウムは大きく羽を羽ばたかせると無数の黒い羽が飛んだ
ルーシーは降り注ぐ羽を必要な分だけ切り落とすと刀を収め、ラムウを睨む
強く踏み込み地面が割れる、一瞬でラムウの前に現れ刀を抜く。ラムウは驚き、体を丸めてガードする
一瞬何も起こらない事に気づくとハッとし、その場を離れ体を確認する。右腕、左腕、胴に印がついている
「あと、二つ」
ラムウは怒り、大きな竜巻を無数に作り出した
「くそぉぉおぉぉ!魔王軍の将校である吾輩が貴様ごときに!」
更に羽を飛ばし竜巻は黒い羽の竜巻に色を変えていく
「はぁっはぁっ…触れれば立ちどころに腐る毒だ…風に巻かれて跡形もなく消えるがよい!」
ルーシーは勇者たちの安否を確認するとアンテの結界の中にいるのが見える
「死ね!」
ラムウは突風と共におびただしい量の羽を雨のように降らせる
「ゲヘナの火よ!渦巻く炎の壁となりて敵を焼け!」
ドォォォォン
降り注ぐ羽の雨を爆風で吹き飛ばすと爆炎に紛れてルーシーが消える
ラウムの背中に姿を現すとまた刀を抜いた
背中と首に二つの印が刻まれる
「七つ目だ」
ラウムは恐れに満ちた目でルーシーを見るとそれぞれの印が赤く光り、ラウムが黒い霧に包まれる。黒い霧が勢いよく印に吸い込まれていくとラウムは泡を吹いて苦しみだし。断末魔と共に絶命した
(素材を残すために姿を残さなければならないのが面倒だな…)
竜巻と羽は消え、心地よい日差しが火口に降り注ぐ
ベルゼの様子を見るとアンテの結界の中でボコボコに殴られていた
「ルーシー!助けてくださぁぁい!」
「自業自得だろ…」
…
「ふっふっふ…なんとはしたない」
「な、何よ…何がおかしいのよ」
急に笑い出すラウムにラミアがたじろいでいるとラウムは肩を揺らしながら話し出す
「貴女は尻から魔法を使う趣味があるようですので…品性を口にする貴女がまさかと…」
「ハァァァァァ!?な…なんの話しよ!!悪魔というものは言われもない嘘で相手を中傷する程度の低い生物ですのね!」
「吾輩は過去を見る事ができる悪魔です。他にも貴女は取り巻きたちの恋路を必死で阻止したり自分より位の低い勇者に色目を使ったあげく逃げられているようですな…己が身の振る舞いを見直したほうがよいのではないですか?」
ラミアは顔を真っ赤にして走り去る
「イヤァァァァァ!!」
ベルゼは腹を抱えて笑い始めた。ブリッジする勢いだ
「さて、そちらの騎士様は…」
「クッ…!やめろ!僕にそんな汚点があるわけないだろう!」
「ふむふむ、お酒の勢いに任せて貴婦人方の体に触れる、10代に満たない女性がお好みですか…寝床の下には淫行について詳しく記された書物を隠し持つ…なかなか強烈な嗜みをお持ちですな」
「うお…おおおおおおお!!!!」
ミストも全力で走り去った
「さて、この調子で戦わずして引いて頂けますと助かりますな」
ラウムはカーラとアンテを眺め始める
カーラがルーシーを見ると叫び出した
「ごめん!ルーシー!あとは任せた!!!」
カーラとアンテも走り去る
ベルゼは腹を抱えて苦しそうに話す
「アッハッハ…さすが尊厳を貶める悪魔。面白い茶番でした」
ラウムは首をかしげる
「そなたらは…何者ですか?過去が見えません」
「そんな事よりラウム殿…先ほどの筋肉女と丸い女にどのような過去を見たのですか?」
ベルゼは下卑た顔でラウムに近づき耳に手を当てている
「気になりますかな?あの貴婦人方はたびたび二人で逢瀬を重ね殿方のいない淫行を重ねておるようでして…胸の大きな方が随分積極的な様子でございましたな」
ルーシーは心の中で勇者たちを哀れんだ
(年頃の人間の恥部を暴く能力…最強だな)
ベルゼはそれを聞くと勇者たちが走り去ったところへ向かい、元気よく話し始め、全員に追いかけられ始めた
ルーシーは大きなため息をつく
「はぁ…じゃあやるか」
「引いては頂けないのですか?…吾輩こう見えて腕に自信がございます。過去を暴くばかりが能ではありませんぞ」
「わかったわかった。じゃあ俺から行くぞ。お前ほどの力を持つ悪魔ならそれなりに力を使わねばならんしな」
「………」
ルーシーは刀を抜き、詠唱を始める
「傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、不純。七つの鍵を持て開け煉獄の門!我が刃はダンテの剣!浄火の旅路を示す七つの印を刻む者どもを楽園へ導け」
ルーシーは姿を消すとラウムの目の前に現れ首を刺す
ラウムは驚き飛び退くが傷を負っていない事に気づいた
「む…何をなさったのですか?」
「そうだな…これから7度攻撃を加える。それが終わると印を刻まれた部位からそれぞれの罪がお前を蝕む」
ラウムは肩を落とし、ため息をついた
「ふぅ…貴女は勇者ではなく悪魔でございますか…このような悪質な魔術など人間が使うはずもない」
「では、次…」
ルーシーは鋭く踏み込み、刀を水平に薙ぐ
ラウムは空へはばたき逃げる、左足に二つ目の印が現れた
「くっ…吾輩にこのような屈辱の印を…!」
ラウムは大きく羽を羽ばたかせると無数の黒い羽が飛んだ
ルーシーは降り注ぐ羽を必要な分だけ切り落とすと刀を収め、ラムウを睨む
強く踏み込み地面が割れる、一瞬でラムウの前に現れ刀を抜く。ラムウは驚き、体を丸めてガードする
一瞬何も起こらない事に気づくとハッとし、その場を離れ体を確認する。右腕、左腕、胴に印がついている
「あと、二つ」
ラムウは怒り、大きな竜巻を無数に作り出した
「くそぉぉおぉぉ!魔王軍の将校である吾輩が貴様ごときに!」
更に羽を飛ばし竜巻は黒い羽の竜巻に色を変えていく
「はぁっはぁっ…触れれば立ちどころに腐る毒だ…風に巻かれて跡形もなく消えるがよい!」
ルーシーは勇者たちの安否を確認するとアンテの結界の中にいるのが見える
「死ね!」
ラムウは突風と共におびただしい量の羽を雨のように降らせる
「ゲヘナの火よ!渦巻く炎の壁となりて敵を焼け!」
ドォォォォン
降り注ぐ羽の雨を爆風で吹き飛ばすと爆炎に紛れてルーシーが消える
ラウムの背中に姿を現すとまた刀を抜いた
背中と首に二つの印が刻まれる
「七つ目だ」
ラウムは恐れに満ちた目でルーシーを見るとそれぞれの印が赤く光り、ラウムが黒い霧に包まれる。黒い霧が勢いよく印に吸い込まれていくとラウムは泡を吹いて苦しみだし。断末魔と共に絶命した
(素材を残すために姿を残さなければならないのが面倒だな…)
竜巻と羽は消え、心地よい日差しが火口に降り注ぐ
ベルゼの様子を見るとアンテの結界の中でボコボコに殴られていた
「ルーシー!助けてくださぁぁい!」
「自業自得だろ…」
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