薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…

41.宝物庫を探ります。

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 えー…と、一旦状況を整理しよう。

 半ば無理やりな形でヘルデス家の遺産を相続される事となった。

 しかも、遺産は譲渡も破棄も出来ないらしく、その上血眼で探している連中が居る。現在進行形で。

 幸いこの事はこの場にいる3人以外には知られていない為、何とかなる様にも思える。

 だが、有り余る金が不要なトラブルを招く事を私は前世で酷く痛感している。

 よって、この莫大とも言える遺産が今後トラブルを積極的に招くであろう事も分かりきっている訳で……

「………(はぁ…)」

 これから巻き込まれるであろうトラブルに出会う前から辟易するばかりだ。

 何故、こうも次から次へとトラブルのタネが舞い込むのだろうか。

 私、ただ平凡に日々を過ごしたいだけなんだけど……

「それじゃ、早速入ってみようぜ?」
「ちょ…テルマさん……」
「アレク、過ぎた事をシノゴの言ったって仕方ない。それに、今回の事は危機ピンチであり好機チャンスなんだと俺は思う。どんな遺産を受け取ったかを把握しておけば、いざって時に選択肢やれる事が増えて色々と融通が効く様になるし、情報の漏洩を避けるためにも、調べるなら早いうちが良い。違うか?」
「………そうだな、今のうちに調べるべきだな。じゃあテルマ、オルブ、手伝ってくれ。」
「おう。」
「わかりました。」

 取り敢えず、一通り調べてみるかな。

 〈ガチャッ〉

 そうして、3人で部屋へと入ってみる。

「………ぉお。」
「結構……広いんだな。」
「凄いですね。まさか、これ程とは……」

 入ってみると中々に広い。向かい合わせのソファーに挟まれたテーブルと、その奥には暖炉まで付いていて、かなり華美な部屋となっている。文字通り、異次元な代物だな。

 けど、この間取り……何処かで………

「鍵って抜いても大丈夫なのか?」
「えぇ、問題ありません。退出時にも鍵は不要です。ただ、一度部屋を出て扉を締めたらまた差し込む必要がありますけど。」

 ホテルとかのオートロックみたいなもんか。

 兎にも角にも、私たちは調査を開始した。

「アレクさん、これ本物の金貨ですよ。」
「こっちの花瓶は、屋敷で同じのを見たことがあるな。そっちは模造品レプリカだったから消去法的にこっちが本物か。てなると、動ける内に屋敷中の美術品を取り替えたって所か。」

 なるほど。屋敷に遺産を遺さない事に徹底的だな。

「それにしても……が見当たらねぇなぁ。」
「そうだな。ここにも無いとすれば、一体何処に……」
「まぁ、無いなら無い…で……………」

 連中が探していた契約書の類……てっきりここにあると思ったが………アテが外れたか。

 まぁ、それでも充分な量の宝物があるし遺産としては充分か。

「じゃあ、確認も済んだしそろそろ……」
「「………」」
「………?」

 見ると、2人とも訝しげな様子だった。察するに、この部屋の何かが引っ掛かるみたいだ。

「………この部屋の間取り……どっかで見た気がするんだよなぁ。」
「……奇遇だな。私も…」
「わかった!!(バンッ)」
「「(ビクッ)!?」」

 いきなりの叫び声にビビってしまった。

「お、おい?どうしたオルブ?何がわかったって?」
「応接間ですよここ!!」
「「っ…!!」」

 そうだよ。どっかで見たと思ったらここ、私たちが迷宮ダンジョンに潜ったヘルデス邸の応接間と同じ間取りじゃないか。

 ん?てことはもしかして……

「(スタスタ)」
「どうしたアレク?」
「ちょっと……気になる事があって………」

 そう言って、暖炉に近づいて調べてみる。

「(サワサワ)……なるほど。」
「おい、どうかしたのか?」
「例の暗号のメモ……全くのフェイクでもないかもしれない。」
「なんだと?」
「まぁ見てて(ガコッ)」

 それらしく突き出たレンガがあったので押してみた。

 〈カンカカカカカッ〉

 すると、何かのカラクリが動く音がした。

 〈ドォォォン………〉

 静まりかえり、土煙の中から現れたは……

「えっ!?これって……」
「……まさか?」

 地下へと続く石階段の様だった。

「おいおい………マジか。」

 そう。私たち3人が挑んだ迷宮ダンジョンへの入り口そのものだった。








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