薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…

15.鬼火に息を吹き込みます。

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 迷宮ダンジョンに迷い込んだ私たちは、攻略している最中に鬼火ウィルオーウィスプの群れに遭遇し、行手も阻まれて絶体絶命だった。

 一か八か交渉を持ちかけると、意外な事に念話が出来る個体が代表者として現れた。

 さらに言えば、の抱える問題の打開策も提供出来そうだったため、希望が見えた。

 しかし、話は通じそうなのに話を聞かない代表者に苦戦する。

 そして、骨まで灰に変えられそうになる手前で鬼火ウィルオーウィスプてのひらの中に閉じ込める事となった。文字通りの意味で。

《な……何と命知らずな……すぐにでもソレガシの炎がキミの骨まで……》

 手の中に入れても、まだ話を聞きそうにない。かなり熱くなっているな。

 これは……少し熱を冷ましてやる必要がありそうだ。

 さてどうするか………取り敢えず、軽く揉んでみるか。

「(コネコネコネコネ………)」

《ふ…ぉぉぉ………………》

 よしよし、だんだんと冷めて来てるな。この調子で……

「(コネコネコネコネコネコネコネコネ……ピタッ)……あ」

 しまった。やり過ぎたか?

「(パッ……)」

"「(ポトッ……コロコロ……)」"

《く………ぁ………………》

 熱く無くなったので手を離すと、炎は消え失せ……消し炭の様になっていた。

“「(プスッ…プスプスッ…)」“

《………ぁ………ぁぁ………》

 ……やばいな、やり過ぎたか?

 これは流石に……交渉決裂……

《………み……》

「……ん?」

《…み……見事……よくぞ…ソレガシを……倒され…た………》

 あぁ、いさぎよいな。

 さっきからの言動からしても、ほまれの高いヤツなのかもしれないな。ていうか、倒すつもりじゃ……

“「「「「(ボッ!ボボボボッ!!ボボッ!)」」」」“
「「……へっ!?」」
「やば……(フッ)」

 テルマ達の側に鬼火ウィルオーウィスプが現れた。どうやら、潜伏してたみたいだ。

「(パンッパパンッパンッパパパンッ)」
「「っ!!?」」

 すかさず、柏手かしわでをお見舞いする。

“「(ボトッ…ボトボトッ…ボトッ…ボトボトボトッ…)」“

 手で揉むまでもなく、消し炭となった鬼火ウィルオーウィスプ達が足元に転がる。

鬼火ウィルオウィスプを……」
「羽虫みたいに……」

 いや、羽虫と同列に置いてはいないぞ。羽虫は擦り潰すもんだろ?

“「「「「(ボボボボッ…ボッボボッ……)」」」」“

 そんな事を考えたのも束の間、残りの鬼火ウィルオーウィスプ達が再び臨戦体制となった。結局、振り出しか。

“「「「「「(フヨォ~………)」」」」」“

 そうして、じわりじわりと間合いを……

《待てっ!!!!》

“「「「「「(ピタッ…………)」」」」」“

 詰めて来るかと思ったら、突如響いた号令によって鬼火ウィルオーウィスプ達の動きは止まった。

《………我が同胞はらからが……失礼…した………》

 まだ辛うじて念話は続いているが、風前の灯火より危うくなってるな。

《よも…や……獲物…は……我らで…あった…か……》

 だけど、今にも消え入りそうな有様でも誇りまでは消え失せはしないか。とても好ましい紳士だな。

「(テクテクテクテク)………」

《実に…………お恥ずか…しい…限……り……》

 そんなことはないだろ。そんな悲しい事を言うな。

《もはや…これま…で……………》

「いやいや…(ヒョイッ)勝手に死ぬな。(スゥッ…フゥーッ)」
“「(ブォウッ)」“
「ちゃんと話を聞いてくれよ。」
“「(ボボボボッ…)っ!?」“

 拾い上げ、息を吹き込んでやると再燃した。

《なんと……!ソレガシを………ソレガシを助けてくれたのですか!?》

「助けるも何も、まだ話し合いの途中だ。聞いてくれるよな。」

《……話?》

「そうだ。…っと、その前に……(スタスタ…)」
“「「「「(プスップスプスプスッ)…………」」」」“
「えっ?どうしたアレ…ク……?」
「(ヒョイヒョイヒョイヒョイ)」

 さっき消し炭にした鬼火ウィルオーウィスプ達に歩み寄り、拾い集める。

「あの、アレクさん?一体何を……」
「(スゥッ…フゥーッ)」
"「「「「「(ボボボッボッボボボボッ)」」」」」“
「「は?!」」

《な……なんと………》

「ごめんな?いきなりだったから咄嗟にやってしまった。と話がしたいから少し向こうで待っててくれないか?(スッ……)」

“「「「「「………(ふよ…ふよ…ふよ……)」」」」」“

 言葉が通じたらしく、鬼火ウィルオーウィスプ達は手から離れ、群れの方へと向かっていく。

「……さて、待たせたな。早速、交渉といこうか。」

 ここからが正念場だ。
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