166 / 191
2章-4節. 停学期間を折り返した私は…
22.リアルタイムアタックを始めます。
しおりを挟む
〈ヴォン〉
「ここが次の階層か……」
「んじゃ早速、転移陣の場所を探知してみるわ。」
「頼む。」
「おう、任せろ。(スン)」
〈ブワワァァァ……〉
迷宮に迷い込んだ私たちは、脱出する為に正攻法で踏破を目指して迷宮攻略を進めている。
道中、魔物と遭遇したり、狩ったり、従魔にしたりがあって時間は掛かっているものの、幸い大きな問題には発展していない。
「にしても…(キョロキョロ)あいっ変わらず……変わり映えのしない景色だなぁ。」
「…全くだ。何というか、ワンパターンだよな。せめて照明ぐらいはちゃんと用意しておいて欲しいもんだ。」
「迷宮なんてそんなもんですよ。迷宮としては、僕らを踏破させたくないんですからね。けど……ここまで同じ様な階層が続くのは珍しいですね……」
「そうなのか?」
「えぇ、同じ様な造りが続けばその分傾向と対策が組み安くなります。そもそも、これならわざわざ転移陣まで用意する必要が無いじゃないですか。」
「て言うと?」
「転移陣式の迷宮の強みは、環境という要素の多様性です。構成上、一つ一つの階層を世界各国の秘境から取り寄せることも可能ですからね。それこそ、火山、深海、樹海何でもありです。」
「なるほど。ここまでも過酷と言えば過酷だが、それらと比べれば確かに……」
「手抜き……と言わざるを得ませんね。」
「あんまりディスってやるなよ。制作側にも何かしらのテーマがあるのかもしれないだろ?それより、こんな調子であといくつ階層を踏破すれば出られるんだ?」
「それなんですが………どうにも見た事ない迷宮なので、何とも……」
「じゃあ、他の転移陣式の迷宮は平均で何階層くらいあるんだ?」
「それもピンキリで様々なんですよね。1番少ないと、大体7~8階層くらいです。」
この階層で、迷い込んだ階層から3つ目だ。オルブは、最初に迷い込んだ階層を中層あたりと言っていたから、それなら次かそこらが最下層って事になる。だが、そう都合良く話が進まない事は知っている。場合によっては10階層くらい残っているかもしれないから、急がなければ。
「へぇ……じゃあ、1番多いとどれくらいなんだ?」
「まだまだ未踏破のものも多いですけど、最深踏破されてる迷宮だと大体300階層までですね。」
「(ガシガシッ)」
「「んぇ?」」
「……よし、テルマ。転移陣は何処だ?」
「えっ?……と……この先を2キロ……」
「(ダッ)」
「「んぇあっ!?」」
テルマとオルブを抱えて転移陣へと突っ走る。
「お…おいアレク?何もそんなに急がなくても……」
「そうですよ。何も時間制限のある迷宮じゃないんですから、そんなに急がなくても……」
「いいや、大問題だ。もしこの迷宮もそれと同じくらいなら、あと100階層は踏破しなければならない計算になるだろ?」
「え…えぇ、まぁ…そうなりますね。」
「けど、もっと階層が多い可能性だってあり得る。今の調子で探索していたら……」
「していたら……?」
「確実に…!!」
「確実に?」
「(スゥ……)門限を過ぎる!!」
「………いや、そういう問題じゃ……」
「はっ…!確かにっ!それはまずいっ!!」
「えっ…と……まずいんですか?」
「そういうわけだから、速攻で攻略する為に速攻で探知して案内を頼む。」
「よっしゃ!任せろ!!」
「あ……はい。もう良いです。」
こうして、一身上の都合による迷宮RTAが始まった。
“「(フヨフヨフヨフヨ……)」“
《お待ちくだされぇ~っ!!》
「(クルッ…タタタタタッ……)」
私は踵を返した。
《おぉ…かたじけな…》
「ごめん。(カッ…)」
《……へ?》
そして、従魔を口に咥えた。
手は塞がっている為、こうやって運ぶしかない。
「(クルッ…タタタタタッ……)」
再び、踵を返して走り出す。
《ふぉぉぉぉぉぉっ!?!?》
すまない。もっと良い方法が思い付くまで暫く我慢してくれ。
「ここが次の階層か……」
「んじゃ早速、転移陣の場所を探知してみるわ。」
「頼む。」
「おう、任せろ。(スン)」
〈ブワワァァァ……〉
迷宮に迷い込んだ私たちは、脱出する為に正攻法で踏破を目指して迷宮攻略を進めている。
道中、魔物と遭遇したり、狩ったり、従魔にしたりがあって時間は掛かっているものの、幸い大きな問題には発展していない。
「にしても…(キョロキョロ)あいっ変わらず……変わり映えのしない景色だなぁ。」
「…全くだ。何というか、ワンパターンだよな。せめて照明ぐらいはちゃんと用意しておいて欲しいもんだ。」
「迷宮なんてそんなもんですよ。迷宮としては、僕らを踏破させたくないんですからね。けど……ここまで同じ様な階層が続くのは珍しいですね……」
「そうなのか?」
「えぇ、同じ様な造りが続けばその分傾向と対策が組み安くなります。そもそも、これならわざわざ転移陣まで用意する必要が無いじゃないですか。」
「て言うと?」
「転移陣式の迷宮の強みは、環境という要素の多様性です。構成上、一つ一つの階層を世界各国の秘境から取り寄せることも可能ですからね。それこそ、火山、深海、樹海何でもありです。」
「なるほど。ここまでも過酷と言えば過酷だが、それらと比べれば確かに……」
「手抜き……と言わざるを得ませんね。」
「あんまりディスってやるなよ。制作側にも何かしらのテーマがあるのかもしれないだろ?それより、こんな調子であといくつ階層を踏破すれば出られるんだ?」
「それなんですが………どうにも見た事ない迷宮なので、何とも……」
「じゃあ、他の転移陣式の迷宮は平均で何階層くらいあるんだ?」
「それもピンキリで様々なんですよね。1番少ないと、大体7~8階層くらいです。」
この階層で、迷い込んだ階層から3つ目だ。オルブは、最初に迷い込んだ階層を中層あたりと言っていたから、それなら次かそこらが最下層って事になる。だが、そう都合良く話が進まない事は知っている。場合によっては10階層くらい残っているかもしれないから、急がなければ。
「へぇ……じゃあ、1番多いとどれくらいなんだ?」
「まだまだ未踏破のものも多いですけど、最深踏破されてる迷宮だと大体300階層までですね。」
「(ガシガシッ)」
「「んぇ?」」
「……よし、テルマ。転移陣は何処だ?」
「えっ?……と……この先を2キロ……」
「(ダッ)」
「「んぇあっ!?」」
テルマとオルブを抱えて転移陣へと突っ走る。
「お…おいアレク?何もそんなに急がなくても……」
「そうですよ。何も時間制限のある迷宮じゃないんですから、そんなに急がなくても……」
「いいや、大問題だ。もしこの迷宮もそれと同じくらいなら、あと100階層は踏破しなければならない計算になるだろ?」
「え…えぇ、まぁ…そうなりますね。」
「けど、もっと階層が多い可能性だってあり得る。今の調子で探索していたら……」
「していたら……?」
「確実に…!!」
「確実に?」
「(スゥ……)門限を過ぎる!!」
「………いや、そういう問題じゃ……」
「はっ…!確かにっ!それはまずいっ!!」
「えっ…と……まずいんですか?」
「そういうわけだから、速攻で攻略する為に速攻で探知して案内を頼む。」
「よっしゃ!任せろ!!」
「あ……はい。もう良いです。」
こうして、一身上の都合による迷宮RTAが始まった。
“「(フヨフヨフヨフヨ……)」“
《お待ちくだされぇ~っ!!》
「(クルッ…タタタタタッ……)」
私は踵を返した。
《おぉ…かたじけな…》
「ごめん。(カッ…)」
《……へ?》
そして、従魔を口に咥えた。
手は塞がっている為、こうやって運ぶしかない。
「(クルッ…タタタタタッ……)」
再び、踵を返して走り出す。
《ふぉぉぉぉぉぉっ!?!?》
すまない。もっと良い方法が思い付くまで暫く我慢してくれ。
10
あなたにおすすめの小説
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
日曜日以外、1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
2025年1月6日 お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております!
ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!
2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております!
こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!!
2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!!
こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。
どうしよう、欲が出て来た?
…ショートショートとか書いてみようかな?
2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?!
欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい…
2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?!
どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる