薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…

33.速やかな鬼火の回収法に悩みます。



 迷宮ダンジョンに迷い込んだ私たちは、この階層フロア転移陣ワープゲートを目指して進む最中に、斬っても斬っても次から次へと現れる放浪鎧リビングアーマーの大群に行手を阻まれて苦戦していた。

 しかし、鬼火ウィルオーウィスプを解き放ち差し向けてみると効果的面。たちまち退いていく。

「着いたぜ。ここだ。」

 そうして先を進んだ今、転移陣ワープゲートに到着した。

「カンデラ達のお陰で、早く着いたな。」
「(コホンッ)…ご苦労だった。カンデラとそのおみ達よ。」

《はっ……勿体なきお言葉です。》

 なんか、この喋り方……一周回って楽しくなってきたな。

「では、鬼火ウィルオーウィスプ達を回収して次の階層フロアへ行きましょう。」
「そうだな。急いだ方が良さそうだ。」

 だよなぁ。この階層フロアだけで随分と時間が掛かった。早いとこ次の階層フロアに行きたいところだ。

 問題は……

「散らばった鬼火ウィルオーウィスプ達を、どうやって回収するかな……」
「やっぱり、そこですよね……」
「結構遠くまで行っちまってるみたいだな。」

 感知出来る範囲内には50体前後、明らかに足りないな。

「テルマ、結局この階層フロアはどれだけ広いんだ?」
「推定で半径20km以上だ。これでもまだ壁に到達してねぇ。」
「広すぎない?」
「それくらいの広さなら、たまにありますよ。」
「マジか……」

 この広い階層フロアを走り回って、100体近くの鬼火ウィルオーウィスプを一匹ずつ次元鍵ディメンションキーに入れるのか……確実に門限を過ぎるな。

《ご案内くだされ。只今、此処へ集まる様に呼び掛けました。じきに到着しますので、主殿あるじどのはここに来たものから順にしまってください。》

「いや…そうは言ってもな……」

 見た感じ、鬼火ウィルオーウィスプたちの最高速度は時速4~5kmってとこだ。感知出来る1kmの範囲内だけでも到着までに12分くらい掛かる計算だ。20kmも先だと、何時間掛かるのやら……

「…ん?」
「カンデラ、やっぱり私が走って……」
「おいアレク?」
「何だテルマ?」
「何か、鬼火ウィルオーウィスプ達だけどよぉ……」
「何かトラブルか?」
「いや…ものすんげぇ速さでこっちに向かってる。」
「え?」
「あの、テルマさん?ものすんげぇ速さ…って、具体的にはどれくらいですか?」
「馬車の10倍くらいの速さだ。」
「「は?」」

 馬車の10倍?あの鬼火ウィルオーウィスプが???

「あの…それって本当に鬼火ウィルオーウィスプですか?別の魔物って可能性は……」
「無さそうだ。散らばる時に、探知してたからな。」
「だとしたら、鬼火ウィルオーウィスプがどうやって?」
「俺が聞きてぇよ。」

 不可解だ。一体、何が起こっていると言うのだろうか?


















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