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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…
35.謎解き系の階層に挑みます。
〈ヴォン〉
迷宮に迷い込んだ私たちは、門限までに脱出するためにRTAを実施している。
まぁ、建前になりつつあるんだけどね……
「それじゃ、早速…(スンッ)」
「カンデラ、一旦戻ってくれ。」
《畏まりました。》
“「(フッ……)」“
「(ヒョイッ)お疲れ様、ゆっくり休んでくれ。」
「……ん゛?!」
「(スッ)どうしたテルマ?」
「いやぁ……それがな……」
「テルマ、YesかNoで答えてくれないか?」
「Yes」
「転移陣は見つかったか?」
「No」
「……そうか。」
初めてのパターンだな。テルマなら、起動してなくても魔力が集中してる所として分かる筈だ。
つまり、魔力すら放ってないという事になる。
「因みに、この階層は全て探知出来たか?」
「Yes」
……となると、何かしらの仕掛けがあるって事だよな。寧ろ、仕掛けらしい仕掛けが今まで無かった事の方が不思議だったくらいだし。
「アレク…状況が整理出来たから俺から説明して良いか?」
「OK」
「ここの階層は、そんなに広くない。直径1.5kmくらいの半球状だ。」
「随分狭いんだな。」
「えぇ、規模で言えばこれまでで最小と言えますね。」
「でもって、全体を探知してみたが……これまでみたいな転移陣らしき魔力の集まった場所は感知出来なかった。代わりに、中央に対して4方向に一つずつ置かれた台座らしきものならあった。」
「てなると、やっぱり?」
「えぇ、謎解き系のものとなるでしょうね。」
なるほど。ここに来て謎解きか……
「……で、これが1番重要なんだが……真ん中にでっかい何かがある。」
「でっかい何かって……何だよ。」
「わかんねぇ。微かに魔力を感じるって以外は完全に未知だ。」
「規模はどれくらいですか?」
「ざっと直径500mくらいだ。」
ギリギリ1km圏外か。いい加減探知範囲の狭さをどうにかしないとな。
とにかく、そいつが謎解きの要と考えて良さそうだ。
「舞台仕掛けみたいな奴か。」
「ステージ……ミミック?」
「(スンッ)ミミック?」
あぁ、そっか。ゲームの用語を持ち出されたら聞き間違えるよな。
……いや、階層の一部に擬態してる魔物って場合もありえるから概ね間違いでも無いか?
「(スン)……ヤツらがどうかしましたか?」
けど、何でだろう?ミミックと聞いた途端……穏やかなオルブの表情から、ものすんごい剣幕を感じる様になった。
「あぁ…いや……ミミックに限らず、階層の仕掛けに関わっている魔物とかかもしれないって思ってな。」
「(フッ)……なるほど。連中以外が絡んでいる事も充分に考えられますね。」
よくわからないが、今後オルブの前ではミミックを話題に出さないことにしよう。
「取り敢えず行ってみよう。」
「「え?」」
「ここで考えたって仕方ないだろ?謎解きなら、まずは手掛かりから集めよう。」
「……そうだな。」
「了解致しました。テルマさん、(ペコッ)宜しくお願いします。」
「任せろ。(ガシッ…ヒョイッ)」
さて、準備は整った。
「それじゃ、行くぞテルマ!(タタタタッ)」
「おう!(タタタタッ)」
そうして私たちは階層の中心へと向かった。
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