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2章-1節.授業を荒らして停学処分を受けた私は……
19.ギルドマスターからカマを掛けられました。
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「コホン……時にアレク。君に尋ねたい事がある。良いかな?」
「はい。私に答えられる事なら。」
「おう、そんな気負う必要はねぇからな。」
「君はヴラド の事をどう思っているかね?」
「……ギルマス?」
「そうですね。好感が持てる人物だと思いますよ。」
「いや、お前もこんな話に真面目に答えんな。」
そうは言っても、事実だしなぁ。
「……君も知っての通り、ヴラドはDランク冒険者だ。」
「……またこの流れか。」
「Dランクとは、本来なら20歳になる頃に取得するはずのランクなんだ。にも関わらず、コイツは9歳にして既に習得している。」
「ギルマス、よしてくれ。心配しなくても、俺は大丈夫だから。」
「これは異常な事なんだよ。故に、昨日の様に僻む連中も多い。」
「ギルマス!俺は!!」
「君は黙っていなさい。いいね?」
「っ………はい。」
ヴラドの威勢を一喝で鎮めてしまった。やはり只者ではなかった様だ。
「……そういうわけで、ヴラド は周囲に敵が多い。昨日の様なトラブルも絶えないだろう。それで尚、君はヴラド と関わりを持ちたいと思うかな?」
「っ………」
「もしそのつもりがあるなら、これからもヴラド を守ってやって欲しい。」
「………」
なるほど。ギルマスに気に入られているというのは間違いでもなさそうだ。
「まぁ、無理にとは言わない。だが、それを了承した上で、ヴラド と友人になってやって欲しい。」
「………」
恐らく、これは忠告だ。それも、私とヴラド の事を考えての事だろう。
「話は以上だ。さて、本題に入ろう。前日のワイバーンだが…」
「お断りします。」
「……ん?」
「ア…アレク?」
「……そういう事でしたら、お断りさせて頂きます。」
「っ………」
話を流されては困る。概ね、こちらが否と言いづらい空気を汲んでの事だろう。ならば、ここではっきり言わなければならないな。
「………そうか、非常に残念だ。しかし、本人の前ではっきりいうのは如何なものだろうか?」
「いいえ、こういう事は本人の前でちゃんと伝えなければならない事でしょう。」
「…………」
「ならば、理由を聞かせて貰おうか?」
まただ。また静かな殺意を向けられている。それも今度は本気っぽい感じだ。
「だって、それって依頼ですよね?それもギルドマスター直々の。」
「……ん?」
「…は?依頼?」
素っ頓狂な声を無視して続ける。
「そもそも、友人関係とは頼まれて結ぶものじゃないですし、見返りを求めるものでもありません。それで仲良くしたら、『ギルドマスターのお願いで仲良くしている』って事になるじゃないですか。」
「えっ……と?」
「残念ながらこの依頼は受けられません。『ギルドマスターからの依頼』なら尚更です。ヴラド 本人に失礼な上、有権者に媚びている感もあります。」
「ゆうけ…こびてる……?」
何故か困惑しているギルマスをさしおいて構わず続ける。
「ですから、ギルドマスターからの依頼ではなく、あくまでも私個人の意志でヴラド と友人になります。」
「「………」」
さて、これでギルド登録は抹消されるかもしれないな。ただでさえ昨日3人のDランクを再起不能にしたばかりだし、今しがたギルドマスター直々の依頼を断った。正直、登録抹消で済むかどうか……
それでも、ヴラド が抱いたであろう『ギルドマスターの頼みで友人をしている』という疑惑を払拭したかった。
「ハーッ!ハッハッハッハッハーッ!!」
「っ!?」
ギルマスが大笑いし始めた。
「そうかそうか!そういう事だったか!!」
「………?」
さっきと一転してえらく上機嫌だな。何がそんなに面白いのだろうか。
「『私の依頼で友人になるのではない』か!!なるほどなるほど!そういう事なら、大いに結構だ!」
「えっ……と?どういう状況だ?ヴラド …」
「………お前な。」
心なしか、呆れている様にも見える。
「……狙ったつもりはないんだよな?」
「狙う?何が?」
「ギルマスを楽しませるつもりで言ったんじゃないだろうなって言ってんだよ。」
「えっと……笑い所がどこか探してる所だ。」
「フゥ………天然って怖いな。」
「いやぁー、お前みたいな気骨のある奴は久しく見ないな。」
ひとしきり笑い終えたギルマスが会話に入ってくる。
「いや、不躾にズカズカとすまない。ヴラド の事が心配だったもんでな。余計な老婆心で余計な節介をしてしまった。すまんな、ヴラド 。」
「ほんと……いつもいつも勘弁してくれ。ギルマスに言われたら皆んな萎縮しちまうって。」
「時にアレク、一つ尋ねても良いかね?」
「はい。どうぞ。」
「君……ヴラド が女の子って気付いているね?」
「へ………は!?」
「………」
その情報、ここで明かすのかよ。唐突だな。どういう話の流れだよ。
「沈黙は是也……とは言うが、私は君の口から聞きたくてね?答えてくれないかい?」
「………えぇ、知ってました。」
「は!?」
「では、知った上で彼女の事はどう思う?」
「どうって………質問の意図がわかりませんね。」
「なるほどなるほど、なるほどなぁ。」
何に納得したのだろうか。さっぱり言動が掴めないな、この人。
だが、わかった事もある。
「……ヴラド、お前が説明で言い淀んだ理由がわかったよ。」
「だろ?」
冒険者って、曲者揃いだな。その中でも、切れ者と曲者の掛け合わせは……筆舌に尽くし難い。
「はい。私に答えられる事なら。」
「おう、そんな気負う必要はねぇからな。」
「君はヴラド の事をどう思っているかね?」
「……ギルマス?」
「そうですね。好感が持てる人物だと思いますよ。」
「いや、お前もこんな話に真面目に答えんな。」
そうは言っても、事実だしなぁ。
「……君も知っての通り、ヴラドはDランク冒険者だ。」
「……またこの流れか。」
「Dランクとは、本来なら20歳になる頃に取得するはずのランクなんだ。にも関わらず、コイツは9歳にして既に習得している。」
「ギルマス、よしてくれ。心配しなくても、俺は大丈夫だから。」
「これは異常な事なんだよ。故に、昨日の様に僻む連中も多い。」
「ギルマス!俺は!!」
「君は黙っていなさい。いいね?」
「っ………はい。」
ヴラドの威勢を一喝で鎮めてしまった。やはり只者ではなかった様だ。
「……そういうわけで、ヴラド は周囲に敵が多い。昨日の様なトラブルも絶えないだろう。それで尚、君はヴラド と関わりを持ちたいと思うかな?」
「っ………」
「もしそのつもりがあるなら、これからもヴラド を守ってやって欲しい。」
「………」
なるほど。ギルマスに気に入られているというのは間違いでもなさそうだ。
「まぁ、無理にとは言わない。だが、それを了承した上で、ヴラド と友人になってやって欲しい。」
「………」
恐らく、これは忠告だ。それも、私とヴラド の事を考えての事だろう。
「話は以上だ。さて、本題に入ろう。前日のワイバーンだが…」
「お断りします。」
「……ん?」
「ア…アレク?」
「……そういう事でしたら、お断りさせて頂きます。」
「っ………」
話を流されては困る。概ね、こちらが否と言いづらい空気を汲んでの事だろう。ならば、ここではっきり言わなければならないな。
「………そうか、非常に残念だ。しかし、本人の前ではっきりいうのは如何なものだろうか?」
「いいえ、こういう事は本人の前でちゃんと伝えなければならない事でしょう。」
「…………」
「ならば、理由を聞かせて貰おうか?」
まただ。また静かな殺意を向けられている。それも今度は本気っぽい感じだ。
「だって、それって依頼ですよね?それもギルドマスター直々の。」
「……ん?」
「…は?依頼?」
素っ頓狂な声を無視して続ける。
「そもそも、友人関係とは頼まれて結ぶものじゃないですし、見返りを求めるものでもありません。それで仲良くしたら、『ギルドマスターのお願いで仲良くしている』って事になるじゃないですか。」
「えっ……と?」
「残念ながらこの依頼は受けられません。『ギルドマスターからの依頼』なら尚更です。ヴラド 本人に失礼な上、有権者に媚びている感もあります。」
「ゆうけ…こびてる……?」
何故か困惑しているギルマスをさしおいて構わず続ける。
「ですから、ギルドマスターからの依頼ではなく、あくまでも私個人の意志でヴラド と友人になります。」
「「………」」
さて、これでギルド登録は抹消されるかもしれないな。ただでさえ昨日3人のDランクを再起不能にしたばかりだし、今しがたギルドマスター直々の依頼を断った。正直、登録抹消で済むかどうか……
それでも、ヴラド が抱いたであろう『ギルドマスターの頼みで友人をしている』という疑惑を払拭したかった。
「ハーッ!ハッハッハッハッハーッ!!」
「っ!?」
ギルマスが大笑いし始めた。
「そうかそうか!そういう事だったか!!」
「………?」
さっきと一転してえらく上機嫌だな。何がそんなに面白いのだろうか。
「『私の依頼で友人になるのではない』か!!なるほどなるほど!そういう事なら、大いに結構だ!」
「えっ……と?どういう状況だ?ヴラド …」
「………お前な。」
心なしか、呆れている様にも見える。
「……狙ったつもりはないんだよな?」
「狙う?何が?」
「ギルマスを楽しませるつもりで言ったんじゃないだろうなって言ってんだよ。」
「えっと……笑い所がどこか探してる所だ。」
「フゥ………天然って怖いな。」
「いやぁー、お前みたいな気骨のある奴は久しく見ないな。」
ひとしきり笑い終えたギルマスが会話に入ってくる。
「いや、不躾にズカズカとすまない。ヴラド の事が心配だったもんでな。余計な老婆心で余計な節介をしてしまった。すまんな、ヴラド 。」
「ほんと……いつもいつも勘弁してくれ。ギルマスに言われたら皆んな萎縮しちまうって。」
「時にアレク、一つ尋ねても良いかね?」
「はい。どうぞ。」
「君……ヴラド が女の子って気付いているね?」
「へ………は!?」
「………」
その情報、ここで明かすのかよ。唐突だな。どういう話の流れだよ。
「沈黙は是也……とは言うが、私は君の口から聞きたくてね?答えてくれないかい?」
「………えぇ、知ってました。」
「は!?」
「では、知った上で彼女の事はどう思う?」
「どうって………質問の意図がわかりませんね。」
「なるほどなるほど、なるほどなぁ。」
何に納得したのだろうか。さっぱり言動が掴めないな、この人。
だが、わかった事もある。
「……ヴラド、お前が説明で言い淀んだ理由がわかったよ。」
「だろ?」
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