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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…
13.回廊で前例を魅せます。
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回廊の奥から現れたメタルリザードの全長は、目測で2メートルくらい……さっきのより小さいが、腹を満たす分には丁度良いな。
「見てください!アイツらは、ああやって移動するんです!!これがどういう事かわかりますか!?」
そう。この小ささ…身軽さが厄介なのだろう。
「罠のスイッチは床の石畳だけに設置されている。だから、壁面や天井を這い回るメタルリザードには関係ない。つまり、こちらが罠で動きを制限される一方で連中は自由に動き回れるから、罠があるこの回廊においてはメタルリザードの方が圧倒的に有利……って事だろ?」
「わかってるなら何故逃げないんですか!!こんな罠だらけの回廊では、こちらが圧倒的に不利です!!」
そう。この状況はこちらが圧倒的に不利だ。
故に思う。果たして逃げ切れるのだろうか?
ここまでは、最小限の罠を解除しながら進んできた。だから、逃げる途中で他の罠による足止めを受けて背後から……なんて事も考えられる。そうなった時、恐らく逃げる途中でオルブは……
だから、ここで倒すしかない。このトカゲを。
しかし、踏み出せば罠に掛かるのは目に見えている。
かと言って、罠の排除に踏み込めば、その隙にテルマ達の方へ行ってしまう。
現実的に考えて、『罠の排除』と『討伐』は両立出来ない。
せめて罠が無ければ……なんて考えるのが普通だ。
だが、この考え方は良くない。
こういう時は、逆に考えるんだ。罠を排除しなくても良い……寧ろ、罠がある事を危機ではなく好機だと考えれば良い。
「お願いです!!話を聞いてください!」
「大丈夫だ!そこでよく見てろ。」
「無理なんですよ!こんな罠地帯でメタルリザードを討伐するなんて、冒険者ギルドでも前例がありません!!」
「貴重なアドバイスをありがとう。だが……」
“「ギェアァァァァッ!!」“
「それは、勝てない理由にならないな。(ダッ)」
そうオルブに告げて、メタルワイバーンに向かって駆け出した。
「少なくとも、私にとって…はっ!(ダンッ)」
"「ギェ?」"
そして、メタルリザードの真下の石畳を踏み締める。
《ゴゴゴゴゴッ………ドンッ》
"「グゲッ…(ズルッ)ゲッ!?」"
すると狙い通り、天井からせり出した石槌が、メタルリザードを天井から引き剥がした。
「(ザッ……ダンッ)」
すかさず、左後方に跳躍して石畳を踏む。
"「(ドシャッ)…ギェッ……(ジタバタ)」"
《ドドドッ》
"「(ドスドスドスッ)ギャッ……!?」"
右前方の壁から打ち出された矢が、落下したメタルリザードの横腹に刺さる。うまく鱗の隙間に刺さった様だ。
あの矢には、即効性の麻痺毒が塗られている。おまけに硬い背中の外皮が石畳の床にめり込んでまともに動けない様だ。
とはいえ、このまま天井からの石槌だけで倒せるとは思っていない。
《ジャキジャキッ》
"「(ドスドスッ)ギャッ!?(ググッ)」"
《ゴゴゴゴゴッ》
石畳から突き出した無数の杭がメタルリザードの背に刺さり、その巨大を持ち上げる。さっきの落下時に3つ目がうまく起動した様だ。流石に肉までは届いてなさそうだ。けど……
"「(グググッ……ザッシュッ) グギャッ…!…!!」"
床からの杭と天井からの石槌による挟み討ちによってメタルリザードの背から腹に向けて無数の杭が貫通した。
「(シュタッ)……(スタスタスタ)」
天井からの石槌に動揺して、隣の石畳を踏み締めた所で下からの無数の杭。それに足止めを食らったら石槌のダメ押しで串刺し。おまけに大きく飛び退けば毒矢で絡め取られる。
"「(ジタバタバタ)グギャギャッ!!ギャッ!ギャッ!」"
「(スッ)」
こうして見てみると、なんとも悪辣な罠だな。
「(ゴキッ)」
"「ッ…ッッ……………(グタ………)…………」"
そうして必死にもがくメタルリザードに歩み寄り、トドメを刺した。
「っ……………ほんとに…倒しちゃった。」
「………流石…だな。」
「前例が無いなんて文言は、この世の事象全てに言われてきた事だ。決して不可能の烙印なんかじゃない。前例が無い事に誰かが切り込んで、他の人々もそれに続くことで定石は作られていく。その誰かがまだ居ないなら、自分がなれば良い。」
アイツも、よく言ってたっけな。
「見たかオルブ?(クルッ)これがその前例だ。」
「見てください!アイツらは、ああやって移動するんです!!これがどういう事かわかりますか!?」
そう。この小ささ…身軽さが厄介なのだろう。
「罠のスイッチは床の石畳だけに設置されている。だから、壁面や天井を這い回るメタルリザードには関係ない。つまり、こちらが罠で動きを制限される一方で連中は自由に動き回れるから、罠があるこの回廊においてはメタルリザードの方が圧倒的に有利……って事だろ?」
「わかってるなら何故逃げないんですか!!こんな罠だらけの回廊では、こちらが圧倒的に不利です!!」
そう。この状況はこちらが圧倒的に不利だ。
故に思う。果たして逃げ切れるのだろうか?
ここまでは、最小限の罠を解除しながら進んできた。だから、逃げる途中で他の罠による足止めを受けて背後から……なんて事も考えられる。そうなった時、恐らく逃げる途中でオルブは……
だから、ここで倒すしかない。このトカゲを。
しかし、踏み出せば罠に掛かるのは目に見えている。
かと言って、罠の排除に踏み込めば、その隙にテルマ達の方へ行ってしまう。
現実的に考えて、『罠の排除』と『討伐』は両立出来ない。
せめて罠が無ければ……なんて考えるのが普通だ。
だが、この考え方は良くない。
こういう時は、逆に考えるんだ。罠を排除しなくても良い……寧ろ、罠がある事を危機ではなく好機だと考えれば良い。
「お願いです!!話を聞いてください!」
「大丈夫だ!そこでよく見てろ。」
「無理なんですよ!こんな罠地帯でメタルリザードを討伐するなんて、冒険者ギルドでも前例がありません!!」
「貴重なアドバイスをありがとう。だが……」
“「ギェアァァァァッ!!」“
「それは、勝てない理由にならないな。(ダッ)」
そうオルブに告げて、メタルワイバーンに向かって駆け出した。
「少なくとも、私にとって…はっ!(ダンッ)」
"「ギェ?」"
そして、メタルリザードの真下の石畳を踏み締める。
《ゴゴゴゴゴッ………ドンッ》
"「グゲッ…(ズルッ)ゲッ!?」"
すると狙い通り、天井からせり出した石槌が、メタルリザードを天井から引き剥がした。
「(ザッ……ダンッ)」
すかさず、左後方に跳躍して石畳を踏む。
"「(ドシャッ)…ギェッ……(ジタバタ)」"
《ドドドッ》
"「(ドスドスドスッ)ギャッ……!?」"
右前方の壁から打ち出された矢が、落下したメタルリザードの横腹に刺さる。うまく鱗の隙間に刺さった様だ。
あの矢には、即効性の麻痺毒が塗られている。おまけに硬い背中の外皮が石畳の床にめり込んでまともに動けない様だ。
とはいえ、このまま天井からの石槌だけで倒せるとは思っていない。
《ジャキジャキッ》
"「(ドスドスッ)ギャッ!?(ググッ)」"
《ゴゴゴゴゴッ》
石畳から突き出した無数の杭がメタルリザードの背に刺さり、その巨大を持ち上げる。さっきの落下時に3つ目がうまく起動した様だ。流石に肉までは届いてなさそうだ。けど……
"「(グググッ……ザッシュッ) グギャッ…!…!!」"
床からの杭と天井からの石槌による挟み討ちによってメタルリザードの背から腹に向けて無数の杭が貫通した。
「(シュタッ)……(スタスタスタ)」
天井からの石槌に動揺して、隣の石畳を踏み締めた所で下からの無数の杭。それに足止めを食らったら石槌のダメ押しで串刺し。おまけに大きく飛び退けば毒矢で絡め取られる。
"「(ジタバタバタ)グギャギャッ!!ギャッ!ギャッ!」"
「(スッ)」
こうして見てみると、なんとも悪辣な罠だな。
「(ゴキッ)」
"「ッ…ッッ……………(グタ………)…………」"
そうして必死にもがくメタルリザードに歩み寄り、トドメを刺した。
「っ……………ほんとに…倒しちゃった。」
「………流石…だな。」
「前例が無いなんて文言は、この世の事象全てに言われてきた事だ。決して不可能の烙印なんかじゃない。前例が無い事に誰かが切り込んで、他の人々もそれに続くことで定石は作られていく。その誰かがまだ居ないなら、自分がなれば良い。」
アイツも、よく言ってたっけな。
「見たかオルブ?(クルッ)これがその前例だ。」
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