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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…
38.宝の正体を知りました。
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「一応確認なんだが、このメモはお前が書いて渡したんだろ?」
念押しか。しっかりしてんな。
「そうだ。そのメモは、マサールさんの病室で私が書いたものだ。……他に、そのメモの事を知ってる奴は?」
「俺とお前だけだ。中庭の木についても、誰にも話してない。」
嘘は吐いてないな。
てことは、私があの日にマサールさんと接触していた事を知っていたのか。
その上で………拷問紛いな仕打ちを受けながら、ずっと黙っていたという事になる。
「……何故、そのことをあいつらに言わなかった?」
「言ってる意味がわからないな。そもそも俺が連中に言うべきことは何もないし、そんな義理もない。」
「義理……」
確かに、あんな仕打ちをする連中に果たす義理なんて何処にもない。だが……
「(バンッ)死んでたかもしれないんだぞ!!わかっているのか!?義理があるないの問題じゃない!!意地をはって何になる?!もっと自分の置かれた状況を…」
「アレク」
「っ…………(はぁ…はぁ……)」
いけないな。どうにもここ最近、激昂してばかりだ。
「……なんだ?」
「別に俺は、意地をはってたつもりはない。」
「じゃあ、なんで……」
「だって、そんなことをしたら、お前を売るみたいじゃないか。」
「へ……?」
「お前のメンタリティはわかってる。いつも裏切られる前提で動いてんだろ?だが、俺はお前を裏切りたくない。」
「…………」
「別に、俺が信用出来ないならそれでも良い。秘密を話さなくても良いし、嘘を吐いても良い。けど、出来る事なら俺は信用して欲しいし、教えて欲しい。」
「………」
嘘をついてる様には見えない。だが、まだ何かを隠している様子もある。………………本当にあいつそっくりだ。
「確かに、あの日私は会いに行った。」
まぁ、これくらいなら話しても良いかな。
「だが、鍵なんて受け取ってない。」
「本当か?」
「本当だよ。受け取ったのは(スッ)このブローチだけだ。」
「…ブローチ?」
懐からブローチを出す。
「まぁ、暗号の解読には『broach』のコードを使ったから一応暗号鍵と言える……」
「ちょっと待って!!」
「「っ?」」
唐突にオルブが話に割り込む。
「あ…すみません。ちょっと、よく見せて貰えませんか?」
「あ…うん。(スッ)」
ブローチを手渡す。
「………」
オルブは受け取ったブローチを凝視する。
「オルブ?」
「……間違いない。アレクさん、落ち着いてよく聞いてください。」
「何だ?改まって……」
「これ……鍵です。」
「知ってるよ。さっきも言ったが、『broach』が……」
「いえ、そういう意味じゃなくて……これ自体が、鍵穴に差し込む鍵なんです。」
「……はい?」
いやいや、どっからどう見ても、ブローチだろ。
「アレクさん、(スッ)ここの宝石の所を、押して貰えますか?」
「あ…あぁ……(ハシッ)」
受け取る。
「押すと(カチッ)どうな(カション)る……………へ?」
ブローチの宝石部分を押すと、金属の突起が飛び出してきた。その形はまるで……
「鍵みたいな形だな。」
テルマが呟く。
「やっぱり、お前が受け取っていたか。」
「………」
そう。どうやら鍵は最初から私が持っていた様だ。
「てか、ブローチが鍵って……そのままかよ。」
「あれだけ騒いでたのが馬鹿らしく思えて来ますね。」
人騒がせっていうか、何というか……迷惑極まりない。
「まさに、アレクさんが遺産の鍵を握ってた訳ですね。」
「奇しくも、あの男の言った通りだったな。」
それも比喩じゃなくて文字通りの意味でとか……とんでもないな。
「てなると、連中がアレクを探してたこと自体はお門違いでもなかったんだな。」
「結果的にはそうなりますね。」
欲によるものか、それとも天性の直感か……グリフィンみたいに目敏い奴らだ。
「けど、最後まで気付かれなかったな。こうして逃げきれてるし。」
「今後、冒険者による捜索隊を組織すれば、残った資産すら失うでしょうね。」
目先の利益に目が眩んだ結果がこれか。何というか……
「……滑稽……だな。」
「全くです。」
こうして、金の亡者は身を滅ぼしていくんだなぁ。
念押しか。しっかりしてんな。
「そうだ。そのメモは、マサールさんの病室で私が書いたものだ。……他に、そのメモの事を知ってる奴は?」
「俺とお前だけだ。中庭の木についても、誰にも話してない。」
嘘は吐いてないな。
てことは、私があの日にマサールさんと接触していた事を知っていたのか。
その上で………拷問紛いな仕打ちを受けながら、ずっと黙っていたという事になる。
「……何故、そのことをあいつらに言わなかった?」
「言ってる意味がわからないな。そもそも俺が連中に言うべきことは何もないし、そんな義理もない。」
「義理……」
確かに、あんな仕打ちをする連中に果たす義理なんて何処にもない。だが……
「(バンッ)死んでたかもしれないんだぞ!!わかっているのか!?義理があるないの問題じゃない!!意地をはって何になる?!もっと自分の置かれた状況を…」
「アレク」
「っ…………(はぁ…はぁ……)」
いけないな。どうにもここ最近、激昂してばかりだ。
「……なんだ?」
「別に俺は、意地をはってたつもりはない。」
「じゃあ、なんで……」
「だって、そんなことをしたら、お前を売るみたいじゃないか。」
「へ……?」
「お前のメンタリティはわかってる。いつも裏切られる前提で動いてんだろ?だが、俺はお前を裏切りたくない。」
「…………」
「別に、俺が信用出来ないならそれでも良い。秘密を話さなくても良いし、嘘を吐いても良い。けど、出来る事なら俺は信用して欲しいし、教えて欲しい。」
「………」
嘘をついてる様には見えない。だが、まだ何かを隠している様子もある。………………本当にあいつそっくりだ。
「確かに、あの日私は会いに行った。」
まぁ、これくらいなら話しても良いかな。
「だが、鍵なんて受け取ってない。」
「本当か?」
「本当だよ。受け取ったのは(スッ)このブローチだけだ。」
「…ブローチ?」
懐からブローチを出す。
「まぁ、暗号の解読には『broach』のコードを使ったから一応暗号鍵と言える……」
「ちょっと待って!!」
「「っ?」」
唐突にオルブが話に割り込む。
「あ…すみません。ちょっと、よく見せて貰えませんか?」
「あ…うん。(スッ)」
ブローチを手渡す。
「………」
オルブは受け取ったブローチを凝視する。
「オルブ?」
「……間違いない。アレクさん、落ち着いてよく聞いてください。」
「何だ?改まって……」
「これ……鍵です。」
「知ってるよ。さっきも言ったが、『broach』が……」
「いえ、そういう意味じゃなくて……これ自体が、鍵穴に差し込む鍵なんです。」
「……はい?」
いやいや、どっからどう見ても、ブローチだろ。
「アレクさん、(スッ)ここの宝石の所を、押して貰えますか?」
「あ…あぁ……(ハシッ)」
受け取る。
「押すと(カチッ)どうな(カション)る……………へ?」
ブローチの宝石部分を押すと、金属の突起が飛び出してきた。その形はまるで……
「鍵みたいな形だな。」
テルマが呟く。
「やっぱり、お前が受け取っていたか。」
「………」
そう。どうやら鍵は最初から私が持っていた様だ。
「てか、ブローチが鍵って……そのままかよ。」
「あれだけ騒いでたのが馬鹿らしく思えて来ますね。」
人騒がせっていうか、何というか……迷惑極まりない。
「まさに、アレクさんが遺産の鍵を握ってた訳ですね。」
「奇しくも、あの男の言った通りだったな。」
それも比喩じゃなくて文字通りの意味でとか……とんでもないな。
「てなると、連中がアレクを探してたこと自体はお門違いでもなかったんだな。」
「結果的にはそうなりますね。」
欲によるものか、それとも天性の直感か……グリフィンみたいに目敏い奴らだ。
「けど、最後まで気付かれなかったな。こうして逃げきれてるし。」
「今後、冒険者による捜索隊を組織すれば、残った資産すら失うでしょうね。」
目先の利益に目が眩んだ結果がこれか。何というか……
「……滑稽……だな。」
「全くです。」
こうして、金の亡者は身を滅ぼしていくんだなぁ。
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