2 / 43
第一章 婚約破棄とクビと
第2話
しおりを挟む
「イリス、迎えに来たぞ。ごめんなミュリエル、世話かけて」
「ううん、飲ませたのは私の方だから」
程なくして、イリスの婚約者のグレイが彼女を迎えに来た。
ラヴァエール侯爵家次男の彼は、私たちより一つ歳上で、魔法騎士団に所属するエリートだ。ちなみにお兄様は騎士団長。
灰色の短い髪に灰色の瞳で精悍な顔立ち。鍛えられた身体は逞しく、寝ているイリスをあっという間に抱きかかえてしまった。
「ははっ、こいつ、ミュリエルくらいしか女友だちいないから、また誘ってやって」
気さくに笑う彼は、サバサバとした性格で、良い意味で貴族らしくない。そんな所がイリスと合っているらしい。私にまで気さくに接してくれる彼は、私にとっても良い友人だ。
「ミュリエル、遅いからお前も馬車で送っていくよ」
イリスを抱えたグレイが私を気遣ってくれたので、首を横に振って答えた。
「ううん、酔いを覚ましたいから歩いて帰るよ」
「そっか、気を付けろよ」
「うん、ありがと」
イリスとグレイを見送ると、私は机の上の酒瓶を片付けて、カップを洗い場で流す。
ここはイリスの個人研究室だ。私みたいな底辺の魔法省員は、大部屋に机が用意されているのだが、イリスが私をここに引っ張ってくれた。なのでここで自分の仕事をしながら時々、イリスの研究を手伝ったりなんかもしている。
魔法省には貴族しかおらず、大きく三つの部署に分かれる。
一つ目は魔法騎士団。魔法と剣術を磨いたエリートたちが集う。魔物討伐や国の有事に立ち向かう精鋭部隊。グレイはここの所属。
二つ目は魔術師団。人数の比率が一番多い部署。魔法学校を出た多くの貴族がここに就職する。魔法騎士団と違い、前線に出ることは少ない。魔法に関する仕事、病院への派遣、魔法騎士団へのサポートのための派遣なんかも担っている。
最後は私とイリスが所属する、研究棟。魔法薬や魔法具の研究をしている。魔法騎士団が扱う武器の改良もここで行われている。
魔力量が重視されるこの国で、研究棟はバカにされがち。関わりのある魔法騎士団の中には好意的で感謝をしてくれる人も多いけど、魔術師団の人たちは「お荷物部署」だと蔑む人がほとんど。
そんな中、イリスは実績を上げ、彼らを黙らせた、研究棟の希望の星。貴族の序列からも、侯爵家のイリスに文句を言える人はそうそういなかった。
そんなイリスと仲の良い私は、彼女と一緒にいれば悪意を直接ぶつけられることは無く、かなり助かっている。
家でも職場でも悪く言われ続けるのは、精神的にキツイ。
(空気なのもキツイけど、自分を否定され続けるのもなあ……)
家で空気な自分。職場や妹、両親から貼られる「無能」というレッテル。
私の仕事は、魔法学校での座学の教師。ガリ勉が役に立って良かったと喜んでいたが、両親からは「そんな底辺の仕事」と軽蔑の目で見られている。
魔力量が重要なこの国で、真面目に座学を聞く生徒もおらず、私はアウェイな教室で生徒にバカにされながらも、淡々と授業をこなす日々だった。
そんな中での婚約破棄。
「愛想がなくて悪かったですね――」
まだ少しほろ酔いな私は、魔法省からシルヴァラン家の屋敷までの石畳を千鳥足で歩く。
王都の城下町は、夜でもまだ明るい。
魔法具のランプによって明るく照らされた飲み屋が何件か開かれている。
騒がしい通りを抜けて行けば、街の人たちや騎士団員たちの笑い声が各所から耳に届く。
魔法騎士団や魔術師団は、魔法が使えない下級貴族や平民が所属する騎士団を下に従えている。
街の治安や警備、大掛かりな戦や魔物討伐には彼らも徴収される。
(魔法が使えなくても、魔法具を使えば彼らだって……)
私も魔力が少ないため、魔法具に頼ることは多い。でもそれは腐っても私がシルヴァラン伯爵家の娘で、魔法省勤務だからだ。貴族じゃない平民には魔法具すら行き渡らない。
それでも国のために自身を鍛え、剣を振るう彼らは、自分なんかよりも、よっぽど価値のある存在に思える。
「おねーさん、どーしたの? 一人?」
賑やかな通りを黄昏れながら歩いていると、一際明るい声が私の足を止めた。
同い年、もしくは少し上くらいの人懐っこい青年がにぱっと、私に笑いかけていた。
「ねー、よかったらお姉さんも飲んでいきなよー! ねー、隊長!」
「おお! おじょーさん、むさ苦しいが、奢るから寄っていきな!」
青年がその人懐っこい赤茶色の瞳を店の方に向けると、騎士服を着た大柄な男がテラス席に座っていた。
騎士団で隊長、というしっかりとした身元から安心した私は、「奢る」という彼の言葉に釣られ、つい足を向けてしまった。
「何にするー? エール?」
「うん」
人懐っこい青年が私に聞き、素早く注文をしてくれた。
「あれ、お嬢さん、魔法省の人かい」
私が羽織るローブに気付いた大柄な隊長は目を丸くしてこちらを見た。
(まずかったかな……)
騎士団の中には魔法省の人間を良く思っていない人がいることを私は知っていた。
魔術師団の魔術師たちが研究棟をバカにするのと同じくらい、彼らを蔑んでいるのが原因だった。
「あの、不快でしたら帰ります……」
座ったばかりの木の椅子を立ち上がれば、隊長はガハハ、と笑う。
「不快なもんか! 俺たちみたいな奴らの飲み会に参加してくれるなんて、お嬢さんは良い奴だと見た!」
豪快に笑う姿に、私もほっと安心する。やっぱり騎士団の人たちって良いな、とじんわりしていると、私のエールがテーブルに運ばれて来た。
「隊長、じゃあ~、乾杯し直しましょう!」
人懐っこい青年がエールのグラスを掲げ、隊長も「おお!」とグラスを持ち上げる。
私もグラスを持ち上げようとした所で、上から声が降ってきた。
「こいつ、魔法省って言っても研究棟の人間じゃないか」
素早く視線を上げれば、すぐ横に男の子が立っていた。
漆黒の髪が夜風になびき、綺麗なエメラルドグリーンの瞳はこちらを見ている。私よりも年下だろう男の子の瞳は大人びていて、少しドキリとしてしまった。
(凄い……綺麗な子……)
シャツとパンツ姿というラフな格好ながら、イケメンは何を着ても様になるというやつだろう。
「こらアド、お嬢さんに失礼だろう!」
隊長の声で私は我に返る。
「だってこいつのローブ、緑色だぜ?」
私を見下ろすイケメンの目は、私が何度も見てきた目だ。研究棟を、私をバカにする目。
魔法省に通う者にはローブが支給される。魔法騎士団は金色、魔術師団は紫、研究棟は緑だ。身分を示すそれらのローブは魔法省の勤めの時には身につけるのが必須。騎士団が騎士服を着ているのと一緒だ。
「詳しいですね」
もうそんな事は言われ慣れているのよ、とにっこりと私は大人の対応をする。
「そのローブ着ていて、恥ずかしくないの?」
「何ですって!?」
前言撤回。大人の対応はすぐに崩れ去る。
「こらアド、お前の嫌いな魔術師団の連中と同じことを言ってるぞ」
隊長が割って入ってくれ、そのイケメンも黙る。
(普段、騎士団をバカにされているから魔法省が嫌いなのね。だから私にも突っかかったのかしら?)
「すまないね、お嬢さん。悪い奴じゃないんだ」
「いーえ!」
申し訳なさそうに言う隊長さんに、私はにっこりと微笑む。
「子供の言うことですから……」
私はふふ、と大人の余裕で笑ってみせる。
「お前はお嬢さんじゃなくておばさん、だろ」
「何ですって――!? 私はまだ19歳よ!!」
イケメンの失礼な言葉に大人の余裕はどこへやら。
私は、思わず立ち上がった。
隊長さんも人懐っこい青年も「まあまあ」と笑っている。イケメン以外どうやらほろ酔いなようだ。
私はこのイケメンの言葉に、すっかり酔いも覚めて、ふるふると怒りで睨みつける。
「俺だってもう16歳だ。子供扱いすんな、バーカ」
そんな私の怒りをスルーして、そのイケメンはアッカンベーをしてみせた。
「ううん、飲ませたのは私の方だから」
程なくして、イリスの婚約者のグレイが彼女を迎えに来た。
ラヴァエール侯爵家次男の彼は、私たちより一つ歳上で、魔法騎士団に所属するエリートだ。ちなみにお兄様は騎士団長。
灰色の短い髪に灰色の瞳で精悍な顔立ち。鍛えられた身体は逞しく、寝ているイリスをあっという間に抱きかかえてしまった。
「ははっ、こいつ、ミュリエルくらいしか女友だちいないから、また誘ってやって」
気さくに笑う彼は、サバサバとした性格で、良い意味で貴族らしくない。そんな所がイリスと合っているらしい。私にまで気さくに接してくれる彼は、私にとっても良い友人だ。
「ミュリエル、遅いからお前も馬車で送っていくよ」
イリスを抱えたグレイが私を気遣ってくれたので、首を横に振って答えた。
「ううん、酔いを覚ましたいから歩いて帰るよ」
「そっか、気を付けろよ」
「うん、ありがと」
イリスとグレイを見送ると、私は机の上の酒瓶を片付けて、カップを洗い場で流す。
ここはイリスの個人研究室だ。私みたいな底辺の魔法省員は、大部屋に机が用意されているのだが、イリスが私をここに引っ張ってくれた。なのでここで自分の仕事をしながら時々、イリスの研究を手伝ったりなんかもしている。
魔法省には貴族しかおらず、大きく三つの部署に分かれる。
一つ目は魔法騎士団。魔法と剣術を磨いたエリートたちが集う。魔物討伐や国の有事に立ち向かう精鋭部隊。グレイはここの所属。
二つ目は魔術師団。人数の比率が一番多い部署。魔法学校を出た多くの貴族がここに就職する。魔法騎士団と違い、前線に出ることは少ない。魔法に関する仕事、病院への派遣、魔法騎士団へのサポートのための派遣なんかも担っている。
最後は私とイリスが所属する、研究棟。魔法薬や魔法具の研究をしている。魔法騎士団が扱う武器の改良もここで行われている。
魔力量が重視されるこの国で、研究棟はバカにされがち。関わりのある魔法騎士団の中には好意的で感謝をしてくれる人も多いけど、魔術師団の人たちは「お荷物部署」だと蔑む人がほとんど。
そんな中、イリスは実績を上げ、彼らを黙らせた、研究棟の希望の星。貴族の序列からも、侯爵家のイリスに文句を言える人はそうそういなかった。
そんなイリスと仲の良い私は、彼女と一緒にいれば悪意を直接ぶつけられることは無く、かなり助かっている。
家でも職場でも悪く言われ続けるのは、精神的にキツイ。
(空気なのもキツイけど、自分を否定され続けるのもなあ……)
家で空気な自分。職場や妹、両親から貼られる「無能」というレッテル。
私の仕事は、魔法学校での座学の教師。ガリ勉が役に立って良かったと喜んでいたが、両親からは「そんな底辺の仕事」と軽蔑の目で見られている。
魔力量が重要なこの国で、真面目に座学を聞く生徒もおらず、私はアウェイな教室で生徒にバカにされながらも、淡々と授業をこなす日々だった。
そんな中での婚約破棄。
「愛想がなくて悪かったですね――」
まだ少しほろ酔いな私は、魔法省からシルヴァラン家の屋敷までの石畳を千鳥足で歩く。
王都の城下町は、夜でもまだ明るい。
魔法具のランプによって明るく照らされた飲み屋が何件か開かれている。
騒がしい通りを抜けて行けば、街の人たちや騎士団員たちの笑い声が各所から耳に届く。
魔法騎士団や魔術師団は、魔法が使えない下級貴族や平民が所属する騎士団を下に従えている。
街の治安や警備、大掛かりな戦や魔物討伐には彼らも徴収される。
(魔法が使えなくても、魔法具を使えば彼らだって……)
私も魔力が少ないため、魔法具に頼ることは多い。でもそれは腐っても私がシルヴァラン伯爵家の娘で、魔法省勤務だからだ。貴族じゃない平民には魔法具すら行き渡らない。
それでも国のために自身を鍛え、剣を振るう彼らは、自分なんかよりも、よっぽど価値のある存在に思える。
「おねーさん、どーしたの? 一人?」
賑やかな通りを黄昏れながら歩いていると、一際明るい声が私の足を止めた。
同い年、もしくは少し上くらいの人懐っこい青年がにぱっと、私に笑いかけていた。
「ねー、よかったらお姉さんも飲んでいきなよー! ねー、隊長!」
「おお! おじょーさん、むさ苦しいが、奢るから寄っていきな!」
青年がその人懐っこい赤茶色の瞳を店の方に向けると、騎士服を着た大柄な男がテラス席に座っていた。
騎士団で隊長、というしっかりとした身元から安心した私は、「奢る」という彼の言葉に釣られ、つい足を向けてしまった。
「何にするー? エール?」
「うん」
人懐っこい青年が私に聞き、素早く注文をしてくれた。
「あれ、お嬢さん、魔法省の人かい」
私が羽織るローブに気付いた大柄な隊長は目を丸くしてこちらを見た。
(まずかったかな……)
騎士団の中には魔法省の人間を良く思っていない人がいることを私は知っていた。
魔術師団の魔術師たちが研究棟をバカにするのと同じくらい、彼らを蔑んでいるのが原因だった。
「あの、不快でしたら帰ります……」
座ったばかりの木の椅子を立ち上がれば、隊長はガハハ、と笑う。
「不快なもんか! 俺たちみたいな奴らの飲み会に参加してくれるなんて、お嬢さんは良い奴だと見た!」
豪快に笑う姿に、私もほっと安心する。やっぱり騎士団の人たちって良いな、とじんわりしていると、私のエールがテーブルに運ばれて来た。
「隊長、じゃあ~、乾杯し直しましょう!」
人懐っこい青年がエールのグラスを掲げ、隊長も「おお!」とグラスを持ち上げる。
私もグラスを持ち上げようとした所で、上から声が降ってきた。
「こいつ、魔法省って言っても研究棟の人間じゃないか」
素早く視線を上げれば、すぐ横に男の子が立っていた。
漆黒の髪が夜風になびき、綺麗なエメラルドグリーンの瞳はこちらを見ている。私よりも年下だろう男の子の瞳は大人びていて、少しドキリとしてしまった。
(凄い……綺麗な子……)
シャツとパンツ姿というラフな格好ながら、イケメンは何を着ても様になるというやつだろう。
「こらアド、お嬢さんに失礼だろう!」
隊長の声で私は我に返る。
「だってこいつのローブ、緑色だぜ?」
私を見下ろすイケメンの目は、私が何度も見てきた目だ。研究棟を、私をバカにする目。
魔法省に通う者にはローブが支給される。魔法騎士団は金色、魔術師団は紫、研究棟は緑だ。身分を示すそれらのローブは魔法省の勤めの時には身につけるのが必須。騎士団が騎士服を着ているのと一緒だ。
「詳しいですね」
もうそんな事は言われ慣れているのよ、とにっこりと私は大人の対応をする。
「そのローブ着ていて、恥ずかしくないの?」
「何ですって!?」
前言撤回。大人の対応はすぐに崩れ去る。
「こらアド、お前の嫌いな魔術師団の連中と同じことを言ってるぞ」
隊長が割って入ってくれ、そのイケメンも黙る。
(普段、騎士団をバカにされているから魔法省が嫌いなのね。だから私にも突っかかったのかしら?)
「すまないね、お嬢さん。悪い奴じゃないんだ」
「いーえ!」
申し訳なさそうに言う隊長さんに、私はにっこりと微笑む。
「子供の言うことですから……」
私はふふ、と大人の余裕で笑ってみせる。
「お前はお嬢さんじゃなくておばさん、だろ」
「何ですって――!? 私はまだ19歳よ!!」
イケメンの失礼な言葉に大人の余裕はどこへやら。
私は、思わず立ち上がった。
隊長さんも人懐っこい青年も「まあまあ」と笑っている。イケメン以外どうやらほろ酔いなようだ。
私はこのイケメンの言葉に、すっかり酔いも覚めて、ふるふると怒りで睨みつける。
「俺だってもう16歳だ。子供扱いすんな、バーカ」
そんな私の怒りをスルーして、そのイケメンはアッカンベーをしてみせた。
80
あなたにおすすめの小説
王宮の万能メイド、偏屈魔術師を餌付けする
葉山あおい
恋愛
王宮で働く勤続八年のメイド、エレナ・フォスター。仕事は完璧だが愛想がない彼女は、いつしか「鉄の女」と呼ばれ恐れられていた。
そんな彼女に下された辞令は、王宮の敷地内にありながら「魔窟」と呼ばれる『北の塔』の専属メイドになること。そこの主である宮廷魔術師団長・シルヴィス・クローデルは、稀代の天才ながら極度の人嫌い&生活能力ゼロの偏屈男だった!
ゴミ屋敷と化した塔をピカピカに掃除し、栄養失調寸前の彼に絶品の手料理を振る舞うエレナ。黄金色のオムレツ、とろける煮込みハンバーグ、特製カツサンド……。美味しいご飯で餌付けされた魔術師様は、次第にエレナへの独占欲を露わにし始めて――?
意地悪な聖女や侯爵夫人のいびりも、完璧なスキルで華麗に返り討ち。平民出身のメイドが、身分差を乗り越えて幸せな花嫁になるまでの、美味しくて甘いシンデレラストーリー。
完結·異世界転生したらアザラシ? でした〜白いモフモフでイケメン騎士たちに拾われましたが、前世の知識で医療チートしています〜
禅
恋愛
ネットでアザラシを見ることが癒しだった主人公。
だが、気が付くと知らない場所で、自分がアザラシになっていた。
自分が誰か分からず、記憶が曖昧な中、個性的なイケメン騎士たちに拾われる。
しかし、騎士たちは冬の女神の愛おし子を探している最中で……
※小説家になろう、Nolaノベルにも投稿しています
※完結まで毎日投稿します
地味令嬢の私が婚約破棄された結果、なぜか最強王子に溺愛されてます
白米
恋愛
侯爵家の三女・ミレイアは、控えめで目立たない“地味令嬢”。
特に取り柄もなく、華やかな社交界ではいつも壁の花。だが幼いころに交わされた約束で、彼女は王弟・レオンハルト殿下との婚約者となっていた。
だがある日、突然の婚約破棄通告――。
「やはり君とは釣り合わない」
そう言い放ったのは、表向きには完璧な王弟殿下。そしてその横には、社交界の華と呼ばれる公爵令嬢の姿が。
悲しみも怒りも感じる間もなく、あっさりと手放されたミレイア。
しかしその瞬間を見ていたのが、王家随一の武闘派にして“最強”と噂される第一王子・ユリウスだった。
「……くだらん。お前を手放すなんて、あいつは見る目がないな」
「よければ、俺が貰ってやろうか?」
冗談かと思いきや、なぜか本気のご様子!?
次の日には「俺の婚約者として紹介する」と言われ、さらには
「笑った顔が見たい」「他の男の前で泣くな」
――溺愛モードが止まらない!
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
【完結】辺境伯の溺愛が重すぎます~追放された薬師見習いは、領主様に囲われています~
深山きらら
恋愛
王都の薬師ギルドで見習いとして働いていたアディは、先輩の陰謀により濡れ衣を着せられ追放される。絶望の中、辺境の森で魔獣に襲われた彼女を救ったのは、「氷の辺境伯」と呼ばれるルーファスだった。彼女の才能を見抜いたルーファスは、アディを専属薬師として雇用する。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
婚約破棄された夜、最強魔導師に「番」だと告げられました
阿里
恋愛
学院の祝宴で告げられた、無慈悲な婚約破棄。
魔力が弱い私には、価値がないという現実。
泣きながら逃げた先で、私は古代の遺跡に迷い込む。
そこで目覚めた彼は、私を見て言った。
「やっと見つけた。私の番よ」
彼の前でだけ、私の魔力は輝く。
奪われた尊厳、歪められた運命。
すべてを取り戻した先にあるのは……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる