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第1話 異世界転生するヒカル
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「あーまたやられちゃったじゃない。どうするのよ。これでもう50回目よ。」
「ネメシス様どうしますか?」
「決まってるじゃない。やり直しよ!」
「ですが・・・ネメシス様の神力は残りわずか。次使えば空になってしまいます。」
「そんな事わかってるわよ。でも今使わないと結局世界は滅ぶわ。なら使うしか方法がないじゃない。」
「だから何度も魔王が誕生する前まで戻しては?と申し上げましたのに。」
「今更言ってもしょうがないでしょ。」
「は~。わかりました。ネメシス様の今の神力ですと20年程時を戻す事ができます。」
「わかったわ。」
ネメシスは手に持つタブレットを操作してタイムリバースを選択する。
「プルン?タブレットにおススメで、サポートキャラクターっていうのが出たんだけど?」
「それは他の世界の魂を呼び寄せる異世界転生ですね。ですがネメシス様。神力が0では使えませんよ。」
「そんな事ないわ。神力0でも使えるみたいよ。どうせだからこれも使っちゃいましょう。ポチッと。」
『タイムリバースが使用されました。マウンテンリバーの世界の時間を20年戻します。』
『サポートキャラクター神力0が使用されました。対象者を呼び寄せます。』
・
・
・
「ん?ここは・・・どこだ?あれ?俺は確かお正月の特番みながら力うどん食べてたはずなんだけど・・・。」
「あなたがサポートキャラクター?」
「えっ誰⁉︎てかここどこ?なんで俺こんなとこにいるの?」
「あっ⁉︎そういえば餅を食べてて喉に詰まらせたんだ。あれ?それからどうなったんだ?いや待てよ・・・。気づいたら知らない空間。目の前には神様みたいな人・・・これって⁉︎」
「何をブツブツ言ってるの?あなたがサポートキャラクター?」
「サポートキャラクター?何言ってるのかわかりませんが貴方は神様で俺は異世界転生するんではないんですか?」
「プルン!どうなってるの?」
「私に言われてもわからないですよ。調べますからタブレット貸してください。」
プルンはネメシスからタブレットを受け取り、詳細を調べて行く。光は何がなんだかわからないとその様子を眺めていた。
「はいはい。成程~。そう言う事ですね。だから神力0でも。ふむふむ。ネメシス様!わかりました。」
「なら早く説明して頂戴。」
「はい。まずあの方はネメシス様が使いましたサポートキャラクターによって呼び出された別の世界の魂です。」
「やっぱりね。じゃあ彼が勇者をサポートしてくれるの?」
「それはまだわかりません。」
「なんで?」
「今回ネメシス様が使われたのがサポートキャラクター0だからです。サポートキャラクターには今回のゼロ以外にキワミ、レア、ノーマルの三種類のタイプがございます。サポートキャラクター極は使用する神力の量も多いですがその分英雄クラスの魂を呼び寄せる事ができます。」
「なるほどね。ならゼロはどんな魂を呼ぶんだ?」
「ゼロは完全ランダムです。言ってしまえば適当に連れてきた魂です。なのでどの程度の魂なのか全くわかりません。」
「なんだそりゃ。いやまあ直接聞けばいいか。」
ちなみにネメシスとプルンの会話は光には聞こえていない。
「おい、そこのお前。お前はどれぐらい強いんだ?」
(なんだ?いきなり強さを聞かれたぞ?転生前のアンケートみたいなヤツか?答える内容によって貰えるチートが変わるって感じかな。ここは正直に答えておくのが吉だよな。神様なら心が読めるのもよく聞く話だし、嘘がバレたらチートもらえないかもしれないしな。でも強さ??なんて答えたらいいんだ?)
光は悩んだ挙句、
「はい。中学時代はサッカー部に所属していまして全国大会まで行きました。」
「はっ?サッカー?なんだそれは?そんな事よりお前はどれだけ強いのかを聞いているんだ。ドラゴンは倒せるか?」
(ドラゴン?ゲームとかならそりゃ倒せるけど、そう言う事を聞いてるんじゃないよな・・・なんか雲行きが怪しいぞ。丁寧に本当の事を話して様子を見た方がいいな。)
「申し訳ありません。私の世界にはドラゴンはおりません。」
「ドラゴンがいない・・・なら、ならそうだな。お前は剣と魔法ならどちらが得意だ?」
「え~っと、魔法は使えませんし、剣も握った事もありません・・・」
「プルン!ダメだ。コイツ激弱だ。これじゃ勇者のサポート所か転生してもすぐに死んじゃうぞ。」
・
・
・
(ダメだ。このままじゃ埒が開かない。こちらから聞くしかないか。)
「神様、私は山川光といいます。神様は私を異世界転生させる為にここに呼んだのでしょうか?」
「そうよ。私はマウンテンリバーを作ったネメシスよ。」
「ネメシス様。私はなんの為に異世界に行くのですか?」
「それは・・・あれよあれ。勇者をサポートして魔王を倒してほしいのよ。」
(つまりはアレか。今流行りの勇者じゃなくてモブに転生ってヤツか。勇者や魔王がいる所で剣や魔法がある世界って事だな。)
「わかりました。異世界で勇者をサポートして魔王を見事倒してきましょう。つきましては私にはどのような力を頂けるのでしょうか?」
「ん?力?」
(ん?どうした?)
「はい。勇者をサポートする為にも力がないと何もできません。例えば鑑定だったりアイテムボックスだったり転移魔法のような力ですが私にはどんな力を頂けるのでしょうか?」
「・・・何もないわ。」
「えっ???」
「何もないわ。」
「えっ?どう言う事でしょうか?」
「だ・か・ら!何も力はあげられないって言ってるでしょ。」
(はっ?何も力くれないって何の冗談だ?)
チートで異世界ヒャッハーをするつもりだった光は、ネメシスからいきなりチートはない!と告げられるのだった。
「ネメシス様どうしますか?」
「決まってるじゃない。やり直しよ!」
「ですが・・・ネメシス様の神力は残りわずか。次使えば空になってしまいます。」
「そんな事わかってるわよ。でも今使わないと結局世界は滅ぶわ。なら使うしか方法がないじゃない。」
「だから何度も魔王が誕生する前まで戻しては?と申し上げましたのに。」
「今更言ってもしょうがないでしょ。」
「は~。わかりました。ネメシス様の今の神力ですと20年程時を戻す事ができます。」
「わかったわ。」
ネメシスは手に持つタブレットを操作してタイムリバースを選択する。
「プルン?タブレットにおススメで、サポートキャラクターっていうのが出たんだけど?」
「それは他の世界の魂を呼び寄せる異世界転生ですね。ですがネメシス様。神力が0では使えませんよ。」
「そんな事ないわ。神力0でも使えるみたいよ。どうせだからこれも使っちゃいましょう。ポチッと。」
『タイムリバースが使用されました。マウンテンリバーの世界の時間を20年戻します。』
『サポートキャラクター神力0が使用されました。対象者を呼び寄せます。』
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「ん?ここは・・・どこだ?あれ?俺は確かお正月の特番みながら力うどん食べてたはずなんだけど・・・。」
「あなたがサポートキャラクター?」
「えっ誰⁉︎てかここどこ?なんで俺こんなとこにいるの?」
「あっ⁉︎そういえば餅を食べてて喉に詰まらせたんだ。あれ?それからどうなったんだ?いや待てよ・・・。気づいたら知らない空間。目の前には神様みたいな人・・・これって⁉︎」
「何をブツブツ言ってるの?あなたがサポートキャラクター?」
「サポートキャラクター?何言ってるのかわかりませんが貴方は神様で俺は異世界転生するんではないんですか?」
「プルン!どうなってるの?」
「私に言われてもわからないですよ。調べますからタブレット貸してください。」
プルンはネメシスからタブレットを受け取り、詳細を調べて行く。光は何がなんだかわからないとその様子を眺めていた。
「はいはい。成程~。そう言う事ですね。だから神力0でも。ふむふむ。ネメシス様!わかりました。」
「なら早く説明して頂戴。」
「はい。まずあの方はネメシス様が使いましたサポートキャラクターによって呼び出された別の世界の魂です。」
「やっぱりね。じゃあ彼が勇者をサポートしてくれるの?」
「それはまだわかりません。」
「なんで?」
「今回ネメシス様が使われたのがサポートキャラクター0だからです。サポートキャラクターには今回のゼロ以外にキワミ、レア、ノーマルの三種類のタイプがございます。サポートキャラクター極は使用する神力の量も多いですがその分英雄クラスの魂を呼び寄せる事ができます。」
「なるほどね。ならゼロはどんな魂を呼ぶんだ?」
「ゼロは完全ランダムです。言ってしまえば適当に連れてきた魂です。なのでどの程度の魂なのか全くわかりません。」
「なんだそりゃ。いやまあ直接聞けばいいか。」
ちなみにネメシスとプルンの会話は光には聞こえていない。
「おい、そこのお前。お前はどれぐらい強いんだ?」
(なんだ?いきなり強さを聞かれたぞ?転生前のアンケートみたいなヤツか?答える内容によって貰えるチートが変わるって感じかな。ここは正直に答えておくのが吉だよな。神様なら心が読めるのもよく聞く話だし、嘘がバレたらチートもらえないかもしれないしな。でも強さ??なんて答えたらいいんだ?)
光は悩んだ挙句、
「はい。中学時代はサッカー部に所属していまして全国大会まで行きました。」
「はっ?サッカー?なんだそれは?そんな事よりお前はどれだけ強いのかを聞いているんだ。ドラゴンは倒せるか?」
(ドラゴン?ゲームとかならそりゃ倒せるけど、そう言う事を聞いてるんじゃないよな・・・なんか雲行きが怪しいぞ。丁寧に本当の事を話して様子を見た方がいいな。)
「申し訳ありません。私の世界にはドラゴンはおりません。」
「ドラゴンがいない・・・なら、ならそうだな。お前は剣と魔法ならどちらが得意だ?」
「え~っと、魔法は使えませんし、剣も握った事もありません・・・」
「プルン!ダメだ。コイツ激弱だ。これじゃ勇者のサポート所か転生してもすぐに死んじゃうぞ。」
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(ダメだ。このままじゃ埒が開かない。こちらから聞くしかないか。)
「神様、私は山川光といいます。神様は私を異世界転生させる為にここに呼んだのでしょうか?」
「そうよ。私はマウンテンリバーを作ったネメシスよ。」
「ネメシス様。私はなんの為に異世界に行くのですか?」
「それは・・・あれよあれ。勇者をサポートして魔王を倒してほしいのよ。」
(つまりはアレか。今流行りの勇者じゃなくてモブに転生ってヤツか。勇者や魔王がいる所で剣や魔法がある世界って事だな。)
「わかりました。異世界で勇者をサポートして魔王を見事倒してきましょう。つきましては私にはどのような力を頂けるのでしょうか?」
「ん?力?」
(ん?どうした?)
「はい。勇者をサポートする為にも力がないと何もできません。例えば鑑定だったりアイテムボックスだったり転移魔法のような力ですが私にはどんな力を頂けるのでしょうか?」
「・・・何もないわ。」
「えっ???」
「何もないわ。」
「えっ?どう言う事でしょうか?」
「だ・か・ら!何も力はあげられないって言ってるでしょ。」
(はっ?何も力くれないって何の冗談だ?)
チートで異世界ヒャッハーをするつもりだった光は、ネメシスからいきなりチートはない!と告げられるのだった。
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