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第三章 アルプス王国のお姫様
第118話 スズの初戦闘
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ジョン・亀三郎の黄亀ダンジョンに入ったカイン達は地下1階を歩いていた。
「おっ。早速魔物のお出ましだな。青色スライムか。まっ1階の定番って所だな。」
「キュキュ!」
「ん、どうした?」
「スズが任せてって言ってるにゃ。」
カインの頭の上に乗ってたスズこと、白いスライムが、カインの頭から飛び降りて、身を震わせた。
「まじか。大丈夫なのか?」
「キュキュッキュ!」
「心配ないって言ってるにゃ。」
スズは、カインとラックを背に青いスライムに向かってぴょんぴょん飛び跳ねて行く。
「お、おいラック。本当に大丈夫なのか?」
「相手は最弱スライムにゃ。冒険を始めたばかりの最弱主人公でも倒せる魔物にゃ。スズの方がレア度の高い魔物にゃ。なら間違いなくスズが勝てるにゃ。」
みょうに説得力のある説明を受けたカインは黙ってスズを見守る事にした。
スズはぴょんぴょんと青いスライムに向かって行く。対して青いスライムはその場に立ち止まっていた。同じ見た目で大きさも30センチ程のスライム。違いは今の所、青いか白いかの違いだけだった。
同族同士、戦闘になるのかと一瞬不安になるカインだったが、そんな心配を他所にスズはそのまま青いスライムに体当たりした。
スズの体当たりを受けた青いスライムは少しだけ後退した。それはそうだろう。スズの能力がオールEなのはカインもラックも知っている。これで青いスライムが大きく吹き飛ばされる方が驚くだろう。
「予想通り・・・だな。」
「にゃ。でもダメージは与えてるはずにゃ。スズー!!連続アタックにゃ。」
「キュー!」
ラックの言葉にかぶせるようにスズはすでに再アタックを開始していた。青いスライムに体当たりした後、一度距離を取って再度青いスライムに突撃した。青いスライムはスズの攻撃を受けるだけで、その場でプルプルと立ち止まってるだけだった。
そして、スズが5回程体当たりを繰り返した所で、青いスライムは小さな魔石を残し消えて行ったのだった。
カインとラックはスズが青いスライムを倒したのを目にして、スズに近づいて行く。
「スズ。よくやったな。ケガはないか?」
「キュイ!」
「そうか。ならよかった。魔物が攻撃してこなかったから安心して見れたよ。もしかしたらスズの存在に向こうは驚いてすくみ上っていたのかもな。」
「きっとそうにゃ。スズの存在に魔物が恐れをなしたにゃ。」
「どちらにせよよくやったなスズ。スズも立派な俺達のパーティーメンバーだ。」
「キュキュキュ~。」
青いスライムを倒したスズは上機嫌で、定位置のカインの頭の上へと登って行った。
「カインこれからどうするにゃ?スズにも戦闘をさせるのかにゃ?」
「そうだな。俺とラックにとってはここで得るモノは何もないけど、スズからしたらここで戦闘を経験するのは大事だと思う。だから、戦闘はスズをメインにして俺達はサポートをしようと思う。」
「でもそうするとお金が稼げないにゃ。大丈夫かにゃ?」
「しょうがないな。それにダンジョン攻略をすると決めた時に新しい神の奇跡の開放はしばらくできないと思ってたからな。戻った時に教会で女神様には伝えようと思ってる。まあ一方的なヤツだから伝わるかはわからないけどな。」
「スズの為にゃ。アタシも我慢するにゃ。そうと決まればスズを徹底的に鍛えるにゃ。アタシは魔物を探してくるにゃ。」
「行っちゃったよ。」
(まああれはあれでラックの良い所だよな。ようはスズが一日でも早く戦力になれば、ダンジョンを先に進む事もできる。先に進めば魔物も強くなって、落とす魔石やドロップ品も期待できるからお金を稼ぐ事ができるって事だもんな。ラックはきっと考えて行動してる訳じゃないだろうけど・・・)
その後、ラックが青いスライムを見つけては捕まえてスズの元へと連れてきた。爪を立ててしまい何体かはスズの元に来るまでに魔石に変わってしまったが、スズは順調に青いスライムを倒して行った。ちなみに黄亀ダンジョンの地下1回には青いスライムの他に赤いスライムも出てきた。鑑定した結果がこれだ。
名称:スライム
能力:E
名称:赤スライム
能力:E
名前も能力も見たまんまだった。
そして、スズが10体目の青いスライムを倒した所でカインは気づいてしまった。
「なあラック。思ったんだけどスズがいくら青いスライムを倒しても、魔物が弱いからレベルも上がらないしスズって強くならないんじゃないか?」
「カイン・・・アタシも3体目ぐらいでそれは思ったにゃ。だけどスズがすごくがんばってスライムを倒してるから言いづらかったにゃ。」
「「・・・」」
二人は顔を合わせて無言になった。
(どうする?とりあえずスズも魔物を倒せる事がわかったから、俺達がメインアタッカーになってパワーレベリングに切り替える方がいいか?正直このままスズにスライムを倒させ続けてもあまり意味がない気がしてきたぞ。)
そんな事を考えながら、地下2階にむけて歩いていると、目の前には赤スライムがいたのでカインは刀を一振りし、魔物を倒した。赤スライムは一瞬で魔石へと変わった。
魔石を取ろうとスズがカインの頭の上から飛び降りた時にそれは起こった。どんな偶然か。魔石の手前でスズが地面に足を取られて魔石の上に盛大に転んだのだ。盛大と言っても頭から魔石に突っ込んだ形なだけだが・・・
ただ、問題はスズが転んだ事ではない。魔石に突っ込んだスズは、どういう訳か魔石を体内に取り込んだのだ。スズに取り込まれた魔石は、徐々に小さくなってスズの身体の中で消えて行ったのだ。
元々スライムの魔石はビー玉サイズぐらいだったので、そんなに大きくなかったがスズの身体の中に入った魔石は、消えてなくなったのだった。
「おっ。早速魔物のお出ましだな。青色スライムか。まっ1階の定番って所だな。」
「キュキュ!」
「ん、どうした?」
「スズが任せてって言ってるにゃ。」
カインの頭の上に乗ってたスズこと、白いスライムが、カインの頭から飛び降りて、身を震わせた。
「まじか。大丈夫なのか?」
「キュキュッキュ!」
「心配ないって言ってるにゃ。」
スズは、カインとラックを背に青いスライムに向かってぴょんぴょん飛び跳ねて行く。
「お、おいラック。本当に大丈夫なのか?」
「相手は最弱スライムにゃ。冒険を始めたばかりの最弱主人公でも倒せる魔物にゃ。スズの方がレア度の高い魔物にゃ。なら間違いなくスズが勝てるにゃ。」
みょうに説得力のある説明を受けたカインは黙ってスズを見守る事にした。
スズはぴょんぴょんと青いスライムに向かって行く。対して青いスライムはその場に立ち止まっていた。同じ見た目で大きさも30センチ程のスライム。違いは今の所、青いか白いかの違いだけだった。
同族同士、戦闘になるのかと一瞬不安になるカインだったが、そんな心配を他所にスズはそのまま青いスライムに体当たりした。
スズの体当たりを受けた青いスライムは少しだけ後退した。それはそうだろう。スズの能力がオールEなのはカインもラックも知っている。これで青いスライムが大きく吹き飛ばされる方が驚くだろう。
「予想通り・・・だな。」
「にゃ。でもダメージは与えてるはずにゃ。スズー!!連続アタックにゃ。」
「キュー!」
ラックの言葉にかぶせるようにスズはすでに再アタックを開始していた。青いスライムに体当たりした後、一度距離を取って再度青いスライムに突撃した。青いスライムはスズの攻撃を受けるだけで、その場でプルプルと立ち止まってるだけだった。
そして、スズが5回程体当たりを繰り返した所で、青いスライムは小さな魔石を残し消えて行ったのだった。
カインとラックはスズが青いスライムを倒したのを目にして、スズに近づいて行く。
「スズ。よくやったな。ケガはないか?」
「キュイ!」
「そうか。ならよかった。魔物が攻撃してこなかったから安心して見れたよ。もしかしたらスズの存在に向こうは驚いてすくみ上っていたのかもな。」
「きっとそうにゃ。スズの存在に魔物が恐れをなしたにゃ。」
「どちらにせよよくやったなスズ。スズも立派な俺達のパーティーメンバーだ。」
「キュキュキュ~。」
青いスライムを倒したスズは上機嫌で、定位置のカインの頭の上へと登って行った。
「カインこれからどうするにゃ?スズにも戦闘をさせるのかにゃ?」
「そうだな。俺とラックにとってはここで得るモノは何もないけど、スズからしたらここで戦闘を経験するのは大事だと思う。だから、戦闘はスズをメインにして俺達はサポートをしようと思う。」
「でもそうするとお金が稼げないにゃ。大丈夫かにゃ?」
「しょうがないな。それにダンジョン攻略をすると決めた時に新しい神の奇跡の開放はしばらくできないと思ってたからな。戻った時に教会で女神様には伝えようと思ってる。まあ一方的なヤツだから伝わるかはわからないけどな。」
「スズの為にゃ。アタシも我慢するにゃ。そうと決まればスズを徹底的に鍛えるにゃ。アタシは魔物を探してくるにゃ。」
「行っちゃったよ。」
(まああれはあれでラックの良い所だよな。ようはスズが一日でも早く戦力になれば、ダンジョンを先に進む事もできる。先に進めば魔物も強くなって、落とす魔石やドロップ品も期待できるからお金を稼ぐ事ができるって事だもんな。ラックはきっと考えて行動してる訳じゃないだろうけど・・・)
その後、ラックが青いスライムを見つけては捕まえてスズの元へと連れてきた。爪を立ててしまい何体かはスズの元に来るまでに魔石に変わってしまったが、スズは順調に青いスライムを倒して行った。ちなみに黄亀ダンジョンの地下1回には青いスライムの他に赤いスライムも出てきた。鑑定した結果がこれだ。
名称:スライム
能力:E
名称:赤スライム
能力:E
名前も能力も見たまんまだった。
そして、スズが10体目の青いスライムを倒した所でカインは気づいてしまった。
「なあラック。思ったんだけどスズがいくら青いスライムを倒しても、魔物が弱いからレベルも上がらないしスズって強くならないんじゃないか?」
「カイン・・・アタシも3体目ぐらいでそれは思ったにゃ。だけどスズがすごくがんばってスライムを倒してるから言いづらかったにゃ。」
「「・・・」」
二人は顔を合わせて無言になった。
(どうする?とりあえずスズも魔物を倒せる事がわかったから、俺達がメインアタッカーになってパワーレベリングに切り替える方がいいか?正直このままスズにスライムを倒させ続けてもあまり意味がない気がしてきたぞ。)
そんな事を考えながら、地下2階にむけて歩いていると、目の前には赤スライムがいたのでカインは刀を一振りし、魔物を倒した。赤スライムは一瞬で魔石へと変わった。
魔石を取ろうとスズがカインの頭の上から飛び降りた時にそれは起こった。どんな偶然か。魔石の手前でスズが地面に足を取られて魔石の上に盛大に転んだのだ。盛大と言っても頭から魔石に突っ込んだ形なだけだが・・・
ただ、問題はスズが転んだ事ではない。魔石に突っ込んだスズは、どういう訳か魔石を体内に取り込んだのだ。スズに取り込まれた魔石は、徐々に小さくなってスズの身体の中で消えて行ったのだ。
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