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第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第291話 ノースと邪神
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セントラルの魔族が新生魔国への一歩を踏み出している頃、
ノースエリアのノース城では、
「セントラル城が奪還されただと!?中将はどうした?」
「連絡がつきません。殺されたか、掴まってると思われます。」
「どういう事だ?あそこにはサウスの中将もいたんだろ?まさか!?裏切ったのか?」
「いえ。サウスの中将もやられたみたいです。」
「どこにそんな戦力が?フォルダーのヤツは牢屋に繋いでいたはず・・・まさか魔王が?」
「詳細はわかりません。」
「すぐに調べてくるのだ。」
「はっ!!」
「せっかくサウスと組んで魔王を殺し、魔国をこの手に掴もうと思ったのにどういう事だ・・・。おいマイカ!!マイカ!!」
「エックス様。私はここにいますわ。」
「マイカよ。話が違うではないか。お前が、魔国が手に入ると言ったからサウスと手を組みセントラルを攻めたというのに。」
「エックス様。心配には及びませんわ。たしかにセントラルのフォルダーに魔王を逃がされたのは予想外でしたが、セントラルが奪還されたのであればきっと魔王もセントラル城に戻ってきてるはずです。再び魔王を倒せば、魔国はエックス様のモノですわ。」
「マイカよ。簡単には言うが、奴らもバカではないだろう。我らの事は警戒されてるだろう。何か手があるのか?」
「簡単ですわ。これを使ってください。」
マイカが出したのは黒い粒みたいな錠剤だった。
「これは?」
「これを飲むと力が数倍になります。邪神様のお力ですわ。」
「数倍に?だがそんなモノ飲んでなんともないのか?」
「もちろんですわ。邪神様の加護が得られて単純に力が数倍になる。素晴らしいと思いませんか?これがあれば魔王なんて目じゃありません。更に他国の侵略もたやすいですわ。」
(ふふふ。まあ破壊衝動も一緒に何倍にもなってしまいますが元々、破壊するしか取り柄のない種族ですもの。かまいませんよね邪神様。ですが念には念をいれて数を集めてから一斉に使用させるのが良いでしょうね。)
「ですが、エックス様の心配ももっともですね。そうですわ。サウスの連中にこれを渡すのはどうでしょう。サウスの連中にセントラルを攻めさせればいいのですわ。」
「たしかにそれはおもしろいな。だがマイカよ。仮にサウスが魔王を倒すと、今後は我らノースがサウスに攻められぬか?」
「心配には及びませんわ。サウスが魔王を倒した時に我々ノースがそこを攻めれば良いのです。消耗している時に我らが攻めれば労せずセントラルもサウスもエックス様の手に落ちるでしょう。」
「!?ハハハッ!さすがだマイカ。それは良い。そうだな。サウスには再度、我々と一緒にセントラルを攻める事を提案し、近くで待機。サウスとセントラルが戦って消耗した所で我々が突撃。うむ見事な作戦だ。」
(ふふふ。そうでしょうそうでしょう。これでサウスが勝ってもノースが勝っても魔国は完全に修羅の国となるでしょう。魔国内の騒動が終われば他国への戦争も目の前ですわね。私達が海を渡ってくる日も遠くないでしょう。)
「では早速私はサウスへとこれを渡しに行ってきますわ。」
そうして、マイカと呼ばれる女はノースからサウスへと向かった。力が数倍になるという黒い錠剤を持って・・・
その間にノースの大将エックスはサウスの大将サファイアと通信魔法でセントラルが奪還された事を伝え再度同時に攻める事を伝えた。前回よりもセントラルが警戒している事を考え、どちらも戦力を集める為、実施を3カ月後に定めるのだった。
☆☆☆
一方サウスでは、
「くそっ!!折角セントラルを奪ったのに、取り返されるとは。しかも魔王は健在だと!」
「サファイア様。ノースより再度セントラル城を攻める事は聞きましたが、この際セントラルはほおっておいても良いのではないですか?」
「トパーズよ。それはどういう事だ。」
「別に魔国内で戦争をしなくてもという事です。もう魔王の意向を気にする必要もなくなりました。なら我々は近くの帝国を攻めるのはどうでしょう?」
「なるほど。確かに態々セントラルを攻める必要はないかもしれんな。それに我らが帝国を攻め落とせばセントラルもノースも気にする必要もなくなる。」
「その通りです。ありがたい事に、ノースから力が数倍になるアイテムももらいました。元々そんなモノなくても我らが人族などに後れを取る訳ありませんが。」
「だがノースとは3カ月後に攻めると約束をしている。それはどうする?」
「全てをセントラルに向かわせなくてもよろしいかと。」
「そうなるとセントラルをノースに取られてしまわぬか?」
「いえ。あくまでセントラルは共同で攻める事になっています。向こうに協力している姿勢だけ見せれば良いのです。そうですね。8割はセントラルに向かわせるが、残り2割は帝国の帝都を攻めるのはどうでしょう?2割もいれば帝国などすぐに手中に収める事ができると思います。」
「なるほど。わかった。トパーズよ。それで行こう。」
魔王討伐に執着しているノースを他所に、サウスは帝国を攻める段取りを進めて行くのだった。
ノースエリアのノース城では、
「セントラル城が奪還されただと!?中将はどうした?」
「連絡がつきません。殺されたか、掴まってると思われます。」
「どういう事だ?あそこにはサウスの中将もいたんだろ?まさか!?裏切ったのか?」
「いえ。サウスの中将もやられたみたいです。」
「どこにそんな戦力が?フォルダーのヤツは牢屋に繋いでいたはず・・・まさか魔王が?」
「詳細はわかりません。」
「すぐに調べてくるのだ。」
「はっ!!」
「せっかくサウスと組んで魔王を殺し、魔国をこの手に掴もうと思ったのにどういう事だ・・・。おいマイカ!!マイカ!!」
「エックス様。私はここにいますわ。」
「マイカよ。話が違うではないか。お前が、魔国が手に入ると言ったからサウスと手を組みセントラルを攻めたというのに。」
「エックス様。心配には及びませんわ。たしかにセントラルのフォルダーに魔王を逃がされたのは予想外でしたが、セントラルが奪還されたのであればきっと魔王もセントラル城に戻ってきてるはずです。再び魔王を倒せば、魔国はエックス様のモノですわ。」
「マイカよ。簡単には言うが、奴らもバカではないだろう。我らの事は警戒されてるだろう。何か手があるのか?」
「簡単ですわ。これを使ってください。」
マイカが出したのは黒い粒みたいな錠剤だった。
「これは?」
「これを飲むと力が数倍になります。邪神様のお力ですわ。」
「数倍に?だがそんなモノ飲んでなんともないのか?」
「もちろんですわ。邪神様の加護が得られて単純に力が数倍になる。素晴らしいと思いませんか?これがあれば魔王なんて目じゃありません。更に他国の侵略もたやすいですわ。」
(ふふふ。まあ破壊衝動も一緒に何倍にもなってしまいますが元々、破壊するしか取り柄のない種族ですもの。かまいませんよね邪神様。ですが念には念をいれて数を集めてから一斉に使用させるのが良いでしょうね。)
「ですが、エックス様の心配ももっともですね。そうですわ。サウスの連中にこれを渡すのはどうでしょう。サウスの連中にセントラルを攻めさせればいいのですわ。」
「たしかにそれはおもしろいな。だがマイカよ。仮にサウスが魔王を倒すと、今後は我らノースがサウスに攻められぬか?」
「心配には及びませんわ。サウスが魔王を倒した時に我々ノースがそこを攻めれば良いのです。消耗している時に我らが攻めれば労せずセントラルもサウスもエックス様の手に落ちるでしょう。」
「!?ハハハッ!さすがだマイカ。それは良い。そうだな。サウスには再度、我々と一緒にセントラルを攻める事を提案し、近くで待機。サウスとセントラルが戦って消耗した所で我々が突撃。うむ見事な作戦だ。」
(ふふふ。そうでしょうそうでしょう。これでサウスが勝ってもノースが勝っても魔国は完全に修羅の国となるでしょう。魔国内の騒動が終われば他国への戦争も目の前ですわね。私達が海を渡ってくる日も遠くないでしょう。)
「では早速私はサウスへとこれを渡しに行ってきますわ。」
そうして、マイカと呼ばれる女はノースからサウスへと向かった。力が数倍になるという黒い錠剤を持って・・・
その間にノースの大将エックスはサウスの大将サファイアと通信魔法でセントラルが奪還された事を伝え再度同時に攻める事を伝えた。前回よりもセントラルが警戒している事を考え、どちらも戦力を集める為、実施を3カ月後に定めるのだった。
☆☆☆
一方サウスでは、
「くそっ!!折角セントラルを奪ったのに、取り返されるとは。しかも魔王は健在だと!」
「サファイア様。ノースより再度セントラル城を攻める事は聞きましたが、この際セントラルはほおっておいても良いのではないですか?」
「トパーズよ。それはどういう事だ。」
「別に魔国内で戦争をしなくてもという事です。もう魔王の意向を気にする必要もなくなりました。なら我々は近くの帝国を攻めるのはどうでしょう?」
「なるほど。確かに態々セントラルを攻める必要はないかもしれんな。それに我らが帝国を攻め落とせばセントラルもノースも気にする必要もなくなる。」
「その通りです。ありがたい事に、ノースから力が数倍になるアイテムももらいました。元々そんなモノなくても我らが人族などに後れを取る訳ありませんが。」
「だがノースとは3カ月後に攻めると約束をしている。それはどうする?」
「全てをセントラルに向かわせなくてもよろしいかと。」
「そうなるとセントラルをノースに取られてしまわぬか?」
「いえ。あくまでセントラルは共同で攻める事になっています。向こうに協力している姿勢だけ見せれば良いのです。そうですね。8割はセントラルに向かわせるが、残り2割は帝国の帝都を攻めるのはどうでしょう?2割もいれば帝国などすぐに手中に収める事ができると思います。」
「なるほど。わかった。トパーズよ。それで行こう。」
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