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第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第294話 パインに押し付けろ
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ノースとサウスの城を偵察したクリフとグランは、エターレインに戻ってきていた。なぜなら偵察した中でサウスの魔族達が帝国に攻め込む計画を立てていたからだ。
エターレインの屋敷についたクリフとグランは、セリーヌ達を呼び会議を行った。仕事に出かけてる嫁達もいたが、緊急事態ということで全員を呼び戻していた。
「忙しいのに集まってくれてありがとう。俺とグランが魔国の魔王がいない敵対してるエリアを偵察行ったら魔族達がユイのいる城を再度攻める計画をしていた。それ自体は予想通りだったんだけど、それと同時に帝国を攻め込む計画を立ててたんだ。」
「本当なのクリフ!?こうしてる場合じゃないわ。急いで知らせなきゃ。」
「ナリア落ち着いて。すぐに攻めてくるわけじゃないから。」
「わ、わかったわ。ごめん。取り乱して。」
「それでクリフ様?つまり近々、ユイ達の所が他のエリアと戦いになるって事ですね。それと同時期に魔国と帝国も戦争になる可能性が高いって事ですね?」
「そう言う事。今のセントラルの戦力じゃ、正直ノースとサウスのが同時に攻めてくると厳しいと思う。俺とグランでテコ入れはしてるけど、どちらかを俺達が担当する必要があると思う。」
「帝国に来る魔族に関してはどうするんですか?」
「帝国にはパインがいる。今のパインなら帝国をまとめてうまくやってくれると思う。アイツの見せ場だし俺は伝えるだけ伝えて後はまかせようと思ってるよ。」
「たしかにここでパインが魔族を退けたら、パインは帝国の英雄になれるわね?」
「だろ?アイツは一度失敗したけど、聖剣も持ってる。機会さえあれば勇者だったんだし英雄になる事も可能だと思うんだ。今回の件はアイツに取って絶好のチャンスになると思う。」
「パインにできるかしら?」
「そこはアイツ次第だけど、何かあれば俺達が駆けつけて助ける事もできるしね。」
(正直帝国まで面倒は見れない。守れるヤツがいるなら使わないと損だよね。ただでさえエターレイン領で忙しいのに、今後魔国も気にかけないといけないのも確定してる。俺の身体は一つしかないんだ。ここは聖剣を持つ者同士パインに押し付けよう。)
カッコイイ事を言っているクリフだが、本心は日に日に激務になってくる自分の今後を心配しての事だった。セリーヌ達のような嫁達には強く言えないクリフだが、パインなら話は別だった。同じ男同士だし、パインを助けた貸しもある。できる事なら魔国の事もどうにか押し付けれないか考えてもいたのだった。
「わかったわ。パインの方はまかせて。クリフも一緒に行ってくれるわよね?」
「ああもちろんだ。セリーヌとユーナはそれぞれ王様と教皇にこの事を伝えてくれ。残りはエターレイン領が帝国と魔国のセントラルにどんな協力ができるのか考え置いてくれ。俺もパインに伝えたら戻ってくる。」
クリフはそう言うと、ナリアと共に帝国へと転移した。転移先は帝国のテキサス城だ。
「おお。クリフにナリアではないか。いきなり城に転移してくるとはどうしたんだ?」
「お父様、魔国がこの国に攻めてくるみたいなんです。」
「何!?本当かそれは?」
「はい。俺が魔国の南エリアに偵察した時に、魔族達が言っていたので間違いないと思います。」
「おのれ・・・この前攻めてきたばかりだと言うのに・・・」
(そういえば、前回帝国に攻めたのはフォルカス達だからセントラルだよな?今回はサウスか。距離的に南龍山を挟んで向こう側だから距離的には近いな。と言っても南龍山を越えて攻めてくる訳じゃないだろうから、現れる場所をまずは特定しないと。)
「どれだけ攻めてくるかわかりませんが、帝国にはパインがいます。アイツなら魔族が攻めてきても追い返せるはずです。」
「パインか・・・たしかに今のヤツなら帝国を任せる事はできるが・・・クリフよ。お前は協力してくれんのか?」
「すいません。俺の方も魔国で色々問題が起きているので。」
「お前が魔国と協力体制を築いて行こうとしてるのは知っておるが攻めてくる魔族は敵として対処するぞ。」
「もちろんです。俺の方も魔国内で内戦が起きそうなんですが、敵に関しては、躊躇せず倒す予定ですよ。」
「わかった。まずはパインを呼ぶか。おい!誰か。至急パインをここに呼んでまいれ。」
テキサス王がパインを呼び出し、クリフ達はパインが現れるまでしばらく待つことにした。そしてしばらく待っているとパインが現れた。
「皇帝陛下。急ぎの用だと伺いました。ってクリフ。どうしてお前がここに?」
「その説明も合わせてするよ。」
「そうだな。会議室を使おう。俺とクリフにナリア、パインの4人だ。」
そして、会議が始まりクリフは、魔国の魔族達が帝国に攻め込む予定を立てている事。帝国側の大将をパインにまかせたい事を伝えた。
「俺が?」
「ああ。元勇者で、帝国の事も詳しい。それに聖剣も持ってるだろ?お前が適任だ。それにそろそろ英雄として帝国中から注目されてもいいと思うんだ。お前ならやれるよ。」
(大きな貸しがあるんだ。俺からの依頼は断らないよな。)
「わかったよ。クリフがやれるっていうんならやってやる。俺だって元勇者だ。帝国の為にがんばるぜ。」
クリフの押し付けが成功し、対魔族にむけてパインはやる気を出したのだった。
エターレインの屋敷についたクリフとグランは、セリーヌ達を呼び会議を行った。仕事に出かけてる嫁達もいたが、緊急事態ということで全員を呼び戻していた。
「忙しいのに集まってくれてありがとう。俺とグランが魔国の魔王がいない敵対してるエリアを偵察行ったら魔族達がユイのいる城を再度攻める計画をしていた。それ自体は予想通りだったんだけど、それと同時に帝国を攻め込む計画を立ててたんだ。」
「本当なのクリフ!?こうしてる場合じゃないわ。急いで知らせなきゃ。」
「ナリア落ち着いて。すぐに攻めてくるわけじゃないから。」
「わ、わかったわ。ごめん。取り乱して。」
「それでクリフ様?つまり近々、ユイ達の所が他のエリアと戦いになるって事ですね。それと同時期に魔国と帝国も戦争になる可能性が高いって事ですね?」
「そう言う事。今のセントラルの戦力じゃ、正直ノースとサウスのが同時に攻めてくると厳しいと思う。俺とグランでテコ入れはしてるけど、どちらかを俺達が担当する必要があると思う。」
「帝国に来る魔族に関してはどうするんですか?」
「帝国にはパインがいる。今のパインなら帝国をまとめてうまくやってくれると思う。アイツの見せ場だし俺は伝えるだけ伝えて後はまかせようと思ってるよ。」
「たしかにここでパインが魔族を退けたら、パインは帝国の英雄になれるわね?」
「だろ?アイツは一度失敗したけど、聖剣も持ってる。機会さえあれば勇者だったんだし英雄になる事も可能だと思うんだ。今回の件はアイツに取って絶好のチャンスになると思う。」
「パインにできるかしら?」
「そこはアイツ次第だけど、何かあれば俺達が駆けつけて助ける事もできるしね。」
(正直帝国まで面倒は見れない。守れるヤツがいるなら使わないと損だよね。ただでさえエターレイン領で忙しいのに、今後魔国も気にかけないといけないのも確定してる。俺の身体は一つしかないんだ。ここは聖剣を持つ者同士パインに押し付けよう。)
カッコイイ事を言っているクリフだが、本心は日に日に激務になってくる自分の今後を心配しての事だった。セリーヌ達のような嫁達には強く言えないクリフだが、パインなら話は別だった。同じ男同士だし、パインを助けた貸しもある。できる事なら魔国の事もどうにか押し付けれないか考えてもいたのだった。
「わかったわ。パインの方はまかせて。クリフも一緒に行ってくれるわよね?」
「ああもちろんだ。セリーヌとユーナはそれぞれ王様と教皇にこの事を伝えてくれ。残りはエターレイン領が帝国と魔国のセントラルにどんな協力ができるのか考え置いてくれ。俺もパインに伝えたら戻ってくる。」
クリフはそう言うと、ナリアと共に帝国へと転移した。転移先は帝国のテキサス城だ。
「おお。クリフにナリアではないか。いきなり城に転移してくるとはどうしたんだ?」
「お父様、魔国がこの国に攻めてくるみたいなんです。」
「何!?本当かそれは?」
「はい。俺が魔国の南エリアに偵察した時に、魔族達が言っていたので間違いないと思います。」
「おのれ・・・この前攻めてきたばかりだと言うのに・・・」
(そういえば、前回帝国に攻めたのはフォルカス達だからセントラルだよな?今回はサウスか。距離的に南龍山を挟んで向こう側だから距離的には近いな。と言っても南龍山を越えて攻めてくる訳じゃないだろうから、現れる場所をまずは特定しないと。)
「どれだけ攻めてくるかわかりませんが、帝国にはパインがいます。アイツなら魔族が攻めてきても追い返せるはずです。」
「パインか・・・たしかに今のヤツなら帝国を任せる事はできるが・・・クリフよ。お前は協力してくれんのか?」
「すいません。俺の方も魔国で色々問題が起きているので。」
「お前が魔国と協力体制を築いて行こうとしてるのは知っておるが攻めてくる魔族は敵として対処するぞ。」
「もちろんです。俺の方も魔国内で内戦が起きそうなんですが、敵に関しては、躊躇せず倒す予定ですよ。」
「わかった。まずはパインを呼ぶか。おい!誰か。至急パインをここに呼んでまいれ。」
テキサス王がパインを呼び出し、クリフ達はパインが現れるまでしばらく待つことにした。そしてしばらく待っているとパインが現れた。
「皇帝陛下。急ぎの用だと伺いました。ってクリフ。どうしてお前がここに?」
「その説明も合わせてするよ。」
「そうだな。会議室を使おう。俺とクリフにナリア、パインの4人だ。」
そして、会議が始まりクリフは、魔国の魔族達が帝国に攻め込む予定を立てている事。帝国側の大将をパインにまかせたい事を伝えた。
「俺が?」
「ああ。元勇者で、帝国の事も詳しい。それに聖剣も持ってるだろ?お前が適任だ。それにそろそろ英雄として帝国中から注目されてもいいと思うんだ。お前ならやれるよ。」
(大きな貸しがあるんだ。俺からの依頼は断らないよな。)
「わかったよ。クリフがやれるっていうんならやってやる。俺だって元勇者だ。帝国の為にがんばるぜ。」
クリフの押し付けが成功し、対魔族にむけてパインはやる気を出したのだった。
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