辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー

文字の大きさ
166 / 208
第十章 家族の時間

第328話 サラサ&ライシャとの時間 1

しおりを挟む
ジャンヌとソフィア、両方に子供が生まれ落ち着いてきたのでクリフは、セリーヌやユーナ達と二人で過ごしたように残っている嫁達との時間を作った。

順番的には、次はジャンヌかソフィアなのだが二人とも子供を産んだばかりなので、先にサラサとライシャからになった。クリフが、どちらが先に一緒に過ごすか聞くと、二人は二人同時でお願いしますと言ってきていた。

クリフとしては、サラサとライシャは同時期に仲良くなってから嫁になったので、それもありかと思い了承したのだ。

サラサとライシャとは、クリフがセリーヌ達にウェディングドレスをプレゼントする為の素材を入手する時に知り合った。サラサがエルフでライシャがダークエルフだ。

サラサとライシャは、クリフのいる王国でも、帝国でも、聖国でもない場所に住んでいた。ウェディングドレスの素材は、サラサとライシャが住んでいた世界樹のある大陸にいるプラチナスパイダーという魔物の糸を使う事にしたクリフが、神様に転移させてもらってサラサ達のいる世界樹の大陸に移動したのだ。

ちなみに世界樹の大陸がこの世界のどこにあるかは未だによくわかっていない。

クリフが世界樹の大陸に向かった時、世界樹がなくなるという大きな問題が起きており、そのせいでエルフとダークエルフは対立していた。クリフがその問題を解決する時に仲良くなったのがサラサとライシャだ。

今では、世界樹の素材を使った武器や防具を中心に販売する商会のトップ2だ。エターレインは各国を転移魔法陣で繋いでいるので、二人の作ったレイン商会は世界で一番有名な商会と言われていた。

そんな二人との時間は、クリフが思っていたプランとは全く違っていた。

クリフは、サラサとライシャとは世界樹の大陸で出会い、その後エターレイン領へと来たので、二人と王都だったり、帝国、聖国をゆっくり回った事がなかったので、それぞれの国を見て回ろうと思っていた。

だが、ふたを開けてみると二人は世界樹の大陸でやりたい事があるというのだ。世界樹の大陸の場所は転移魔法か転移魔法陣でしか行けないので、今回はお姫様抱っこ&飛行魔法は使わずに転移魔法で移動した。そして、お姫様抱っこ&飛行魔法で移動しなかったのでテンプレの盗賊とも出会わなかった。

そもそも世界樹の大陸には、エルフとダークエルフしか住んでいないのだ。盗賊など出るはずもなかった。

「それで?今回は3人だけど、世界樹の大陸に来てやりたい事ってなんなの?」

「ライシャとも話したんだけど、私達のレイン商会は大きく発展して知らない人がいないぐらいの大きな商会になったわ。だけど、大きくなるに連れて、この島に問題が起こったの。クリフには一緒にその解決をしてほしいの。」

「問題だって!?そんなの初めて聞いたよ・・・大丈夫なの?」

「そんなに慌てなくて大丈夫よ。問題って言っても悪い問題じゃないのよ。実は、レイン商会が大きくなった事によってグリーンランドとダークランド、そしてセンターランドが人材不足なのよ。あっちからは人を受け入れてないでしょ?だけどエルフやダークエルフは私達みたいに王国とか他の国に興味深々で、王国に行ったっきりで戻ってこない人も多いの。私達がどうこう言える立場じゃないのはわかってるんだけど、このままじゃ世界樹も守っていけないし、私達の大陸から人がいなくなってしまうかもしれないわ。だからクリフお願い。私達と一緒にこの島をなんとかしてほしいの。」

(成程・・・そんな事考えた事もなかったけど、たしかによくよく考えてみれば起こりうる問題だな。転移魔法陣での移動はある程度制限してるから、エターレインと世界樹の大陸を繋いでる転移魔法陣はエルフとダークエルフしか使っていない。たしかに始めてみる世界だ。今までいた大陸を飛び出して生活したいと思うエルフやダークエルフは多いだろう。多分若い者程そうなんだろうな~。しばらくグリーンランドにもダークランドにもセンターランドにもいってなかったけど、もしかして年配者ばっかりになってるのかも・・・まあ年配と言ってもエルフは若く見えるから見た目じゃわからないかもしれないけど・・・。だけど人口減少は大きな問題だな。エルフとダークエルフ以外の人達を世界樹の大陸に呼ぶようにして、ほかにもこっちで働いてくれる人を探すしかないか?だけど世界樹が心配だよな~。世界樹に危害が及ばないように移動は制限してたんだし・・・久々に精霊リンに会いに行ってみるか。しばらく来てないから怒られる未来しか見えないけど・・・)

「なるほど。わかったよ。こっちにも人が来て生活したり働けるようにすれば良いって事だね。でもこれってサラサとライシャだけの問題じゃないんだし、この機会を使ってやらなくてもいいのに。」

「私達の大陸だから、私達の手でどうにかしたいのよ。この機会を使わなかったらみんな手伝ってくれるでしょ?それはそれでありがたいんだけど、丁度いいタイミングでクリフとの時間を作れる事になったからライシャと話して、これに決めたのよ。二人分だから時間も二人分使っていいってセリーヌから許可ももらったしね。」

「そっか。わかった。せっかく3人で久々に来たんだ。この大陸をどうにかするのも大事だけど、できるだけ楽しく過ごそう。」

「そうね。賛成よ。」
「私も。」

そうして、世界樹の大陸にきたクリフ達は行動を開始するのだった。
しおりを挟む
感想 121

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。