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第十一章 新大陸ウエストディザイア
第354話 ランク昇格!Cランク冒険者に
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クリフがウエストディザイアに来て1ヶ月が経った。1カ月もの間、セリーヌやユーナ嫁達や子供達と会えていないばかりか話をする事ができない反動で、クリフの中の天使と悪魔が日々クリフに語りかけていた。
『Cランクになったんだし、そろそろ奴隷を見に行こうぜ。戦力の確保は必要だろ?戦力の確保だけじゃないぜ?奴隷が情報を持ってる事だってあるだろ?欠損奴隷の中には、教会にひどい事された人だっているかもしれないぞ?クリフの鑑定を使えばその辺もわかるんだ。だから奴隷を買うというよりも奴隷が売ってる所に足を運ぶのは必然さ。な~にララには、これから先進むために信用できる者が必要だからと言えばいいじゃねぇか。ララともなくよくなったしそろそろ同じ宿でもいいんじゃないのか?』
『クリフ。悪魔の声に耳を傾けてはいけませんよ。あなたは禁欲を続けてるから悪魔の甘い誘惑に迷わされるのです。今はララとも宿が違うんです。しっかり自家発電して発散しなさい。もうすぐです。あなたの行動を神は見ていますよ。あと少し頑張ればセリーヌ達にも会えます。今は耐える時ですよ。』
クリフは先日、試練の塔の魔物を一万体倒して、冒険者ランクがDからCに上がっていた。通常であれば5年から10年程かけて冒険者ランクが上がるに対し、超異例のハイスピードでの昇格となった。
マジックバッグを使用したわけでも、素材を放置して魔物を狩り倒したの訳でもない。全てクリフが考えて実践した結果だった。
まず最初に目を付けたのは、パーティシステムだ。貴族なんかが自分は何もしないのにパーティメンバーが魔物を倒しただけで経験値を得る事ができるアレである。パーティを組むと、配分設定が可能になり、2人パーティで魔物を倒した時に片方が100%カウントするのか、50%カウントするのか選ぶ事ができるのだ。
このシステムを使い、クリフはララと共に魔物を倒したが、ララはすでにCランクに昇格してるので、討伐カウント数を100%クリフに行くように設定していた。
更に、試練の塔周辺にいるポーターを活用した。ポーターとは試練の塔に行く冒険者の荷物持ちをする者達である。例えばポーターを一人雇えば、その分より多くの素材を手に入れる事ができる。素材が多く手に入るという事はそれだけ魔物を狩る事ができるという事だ。クリフは常時2人のポーターを雇って魔物の討伐数を稼いだ。
更に更に、クリフの計画は続いた。試練の塔を出てスタンフォールの町に素材を売却に行く時間を短縮する為、別のポーターを雇い代わりに素材の売却に向かってもらったのだ。そうすれば移動時間は大幅に短縮でき、多い時で一日に5度も試練の塔に入る事ができた。もちろんそれぞれの階に出る魔物の数は100体なので、時間が経てばたつほど魔物を探す時間に時間がかかるが、1階から20階をまんべんなく回る事で効率良く狩りを続けたのだ。
(とりあえず、今日はギルドマスターに呼ばれてるから、奴隷に関してはその後に考えよう。一応ララにも相談して、受け入れてくれるなら奴隷販売所に行ってみるかな。そうララがOKだったらにしよう。それなら別にやましいわけでもないしな。)
いつものように自分に都合の良い言い訳をして、クリフはギルドへと向かった。受付でギルドマスターに呼ばれている事を伝え、ギルドマスター室へと進む。
「君がクリフ君だね。始めまして僕はこのスタンフォールのギルド長のガネッシュだよ。よろしくね。」
ギルドマスターは、クリフが予想してた、筋肉マンで顔が怖い顔ではなく、細身の爽やかな人だった。
(爽やかでも裏で何考えてるかわからないよな。筋肉マンなら脳筋イメージだけど、それ以外だと腹黒いイメージがあるもんな。まあ目立つ事をした自覚もあるからなんとも言えないけど。だけど、あんまりモタモタもしてられないし、うまく付き合って良ければいいけど。)
「クリフ君が考えたクリフシステムは本当に素晴らしいよ。あれによって、試練の塔の魔物の討伐数が大幅に増えそうだ。クリフ君も今後もドンドン魔物を狩ってくれるんだろ?」
クリフシステムとは、素材をポーターに預け代わりに売却に行ってもらいその間に再度試練の塔に行く事だ。
「その名前はちょっといやなんですけど・・・まあ俺自身も魔物をもっと狩りたいと思ってるんで、更に上を目指しますよ。」
「教会も優秀な冒険者にはマジックバッグの貸し出しとかしたらいいと思うんだけど・・・」
「教会は魔物の討伐に消極的なんですか?」
「そうだね。モンスターウエーブの事はわかってるけど、モンスターウエーブは教会の結界がある。冒険者が負傷して治すのも教会だしね。積極的に試練の塔に向かうと負傷する冒険者も増える。そんな考えなんだと思うよ。」
「そうですか・・・」
「まあ僕達ギルドはモンスターウエーブが起きても率先して町や人を守らないといけないから、それを減らす為の試練の塔の魔物を多数倒してくれる存在は大歓迎なんだけどね。」
(まあそりゃそうだよな。まあギルドが協力的なのはありがたい。ランクは早めに上げていきたいし。それに・・・これは教会にも目を付けられたかもしれないな。なんか仕掛けてくるか?テンプレならきっとこの辺で何かしら動きがあるものだけど・・・)
「ありがとうございます。これからも頑張ります。」
「それで・・・言いづらいんだけど、実は教会からクリフ君に指名依頼が来てるんだ。」
クリフの予想通りなのか、ギルドマスターはそんな事を言い出したのだった。
『Cランクになったんだし、そろそろ奴隷を見に行こうぜ。戦力の確保は必要だろ?戦力の確保だけじゃないぜ?奴隷が情報を持ってる事だってあるだろ?欠損奴隷の中には、教会にひどい事された人だっているかもしれないぞ?クリフの鑑定を使えばその辺もわかるんだ。だから奴隷を買うというよりも奴隷が売ってる所に足を運ぶのは必然さ。な~にララには、これから先進むために信用できる者が必要だからと言えばいいじゃねぇか。ララともなくよくなったしそろそろ同じ宿でもいいんじゃないのか?』
『クリフ。悪魔の声に耳を傾けてはいけませんよ。あなたは禁欲を続けてるから悪魔の甘い誘惑に迷わされるのです。今はララとも宿が違うんです。しっかり自家発電して発散しなさい。もうすぐです。あなたの行動を神は見ていますよ。あと少し頑張ればセリーヌ達にも会えます。今は耐える時ですよ。』
クリフは先日、試練の塔の魔物を一万体倒して、冒険者ランクがDからCに上がっていた。通常であれば5年から10年程かけて冒険者ランクが上がるに対し、超異例のハイスピードでの昇格となった。
マジックバッグを使用したわけでも、素材を放置して魔物を狩り倒したの訳でもない。全てクリフが考えて実践した結果だった。
まず最初に目を付けたのは、パーティシステムだ。貴族なんかが自分は何もしないのにパーティメンバーが魔物を倒しただけで経験値を得る事ができるアレである。パーティを組むと、配分設定が可能になり、2人パーティで魔物を倒した時に片方が100%カウントするのか、50%カウントするのか選ぶ事ができるのだ。
このシステムを使い、クリフはララと共に魔物を倒したが、ララはすでにCランクに昇格してるので、討伐カウント数を100%クリフに行くように設定していた。
更に、試練の塔周辺にいるポーターを活用した。ポーターとは試練の塔に行く冒険者の荷物持ちをする者達である。例えばポーターを一人雇えば、その分より多くの素材を手に入れる事ができる。素材が多く手に入るという事はそれだけ魔物を狩る事ができるという事だ。クリフは常時2人のポーターを雇って魔物の討伐数を稼いだ。
更に更に、クリフの計画は続いた。試練の塔を出てスタンフォールの町に素材を売却に行く時間を短縮する為、別のポーターを雇い代わりに素材の売却に向かってもらったのだ。そうすれば移動時間は大幅に短縮でき、多い時で一日に5度も試練の塔に入る事ができた。もちろんそれぞれの階に出る魔物の数は100体なので、時間が経てばたつほど魔物を探す時間に時間がかかるが、1階から20階をまんべんなく回る事で効率良く狩りを続けたのだ。
(とりあえず、今日はギルドマスターに呼ばれてるから、奴隷に関してはその後に考えよう。一応ララにも相談して、受け入れてくれるなら奴隷販売所に行ってみるかな。そうララがOKだったらにしよう。それなら別にやましいわけでもないしな。)
いつものように自分に都合の良い言い訳をして、クリフはギルドへと向かった。受付でギルドマスターに呼ばれている事を伝え、ギルドマスター室へと進む。
「君がクリフ君だね。始めまして僕はこのスタンフォールのギルド長のガネッシュだよ。よろしくね。」
ギルドマスターは、クリフが予想してた、筋肉マンで顔が怖い顔ではなく、細身の爽やかな人だった。
(爽やかでも裏で何考えてるかわからないよな。筋肉マンなら脳筋イメージだけど、それ以外だと腹黒いイメージがあるもんな。まあ目立つ事をした自覚もあるからなんとも言えないけど。だけど、あんまりモタモタもしてられないし、うまく付き合って良ければいいけど。)
「クリフ君が考えたクリフシステムは本当に素晴らしいよ。あれによって、試練の塔の魔物の討伐数が大幅に増えそうだ。クリフ君も今後もドンドン魔物を狩ってくれるんだろ?」
クリフシステムとは、素材をポーターに預け代わりに売却に行ってもらいその間に再度試練の塔に行く事だ。
「その名前はちょっといやなんですけど・・・まあ俺自身も魔物をもっと狩りたいと思ってるんで、更に上を目指しますよ。」
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(まあそりゃそうだよな。まあギルドが協力的なのはありがたい。ランクは早めに上げていきたいし。それに・・・これは教会にも目を付けられたかもしれないな。なんか仕掛けてくるか?テンプレならきっとこの辺で何かしら動きがあるものだけど・・・)
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