夢世界ナル

白蓮

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2話-4 生きてる心地

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「・・・はあ」
 学校の休み時間、私は机に倒れるこむ用に体を伸ばす。
 ため息しかない。むしろ、なぜこんなに疲れているのか理解出来ない。昨日は何もきつい事はしてない。
「お疲れのようですね。ルナちゃん」
「冷た!?」
 私の頬に冷たくキンキンに冷えた缶ジュースが触れる。同じクラスであり、親友の窓坂香里奈。彼女の手には缶ジュースを持っていた。
 私の頬に触れ、反応を楽しんだ後に私の机の上に置いた。
「これ頼んでた奴ね」
「ありがとう」
 ジュース買いに行くと言ってたので、ついでに買ってきてと頼んだ。
「たく、私にお使いを頼むなんてね」
「ごめんね香里奈」
「いいって。今日は珍しくお疲れのようですし」
 香里奈は持っていた缶ジュースを開け、それを口に運んだ。少し口に入れた後、机に置く。
「やっぱ炭酸は美味しいね」
「よく、炭酸を平気そうに飲むよね」
 きついはずなのに、彼女はそんな表情を一切せずに飲む。むしろ、よく飲めるものだ。
 私のはただ缶コーヒー、微糖はよく飲む。私も飲み始めた時、ふと、目元が熱くなる。
 こんな時に来るものなの。13時過ぎた辺り、もう少しで授業が始まる。
 熱い。重い。それが目元から感じ、寝ていない感覚へと落ちた。チャイムの音など関係なく、私は目を大きく開ける。
 今頃、顔にはクマも広がっていると思う。
 先生が入ってきて授業が始まる。それと同時に私は机に倒れるように寝てしまった。



「・・・」
 ここにいると何もかも思い出す。夢でしか情報は共有されない事もあるということの立証にもなった。
「寝てしまったのね・・・」
 ため息を吐きながら、歩き始める。建物、ヨーロッパのような街並みが広がる。道を歩いても人の気配はまるでない。
 そのまま前へと進む。誰一人として遭遇する事はない。
「ここはどこなの・・・」
『まさか夢の世界で迷子になるなんてね』
 ナルは私の頭の中で呟く。
 少し高台から見てみれば、麺を囲むように高い壁があった。その中に私はいる。まだ戦闘の気配はないけど、一部の建物には既に戦闘の跡が残っていた。
 誰かが既に戦っている。
『誰かが戦っていたわね。だけど、今は止んでる』
「うん、これは一体」
『つまりこういう事を指すのかも』
「・・・どういう・・・え?」
 後ろを振り向いた時、地面から兵士のような剣を持った人が現れる。泥人形のような存在は私に剣を向ける。
 咄嗟に大鎌を取り出し、それを構える。
『早速実践ね。私のトレーニングを思い出しなさい。こいつらなら、あなたの能力で瞬殺出来る』
「うん」
 私は左手をかざす。すると目の前にいる兵士数名はその場で崩れるかのように地面に張り付いた。私が更に力を込めた時、兵士達の周りの地面が凹み、そして消滅した。
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