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お茶会2
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「それよりも・・・」
紅茶を一口含んだエメラインが顔をあげコリンを見据える。同じようにひたとガブリエーレにも見つめられコリンは静かに冷や汗を流した。
「彼女、フクシア男爵令嬢はどうなさったんです?」
「おそらくあなたが詳しいんじゃないかしら?」
2人の令嬢に美しい笑顔で見つめられコリンは助けを求めるようにサンティナの方に目を向けたがサンティナはクッキーを齧って知らぬふりをした。
「詳しいっていっても、僕に別に情報が回って来てるわけじゃないですよ」
コリンはあくまで指令を受け彼女に近づいただけで、その後の情報を全て知ることはできる立場にはない。
「僕の調査があったといっても事態は結構大ごとですからね。会場から連れ出された後それなりの期間尋問されていたようです。特に何も知らない、という風に話が落ち着いたようですが」
その後のことはコリンは知らない。フクシア男爵家がおとりつぶしになったというような話もない。ただ。
「フクシア男爵令嬢は今男爵家にはいないようです。行方不明ですね」
ローザがどこにいるのか。そもそも生きているのか。王家と名だたる名門貴族たちにちょっかいをかけた下級貴族のただの少女が当たり前のように生きていられるということはおそらくないだろう。
「まぁ、面倒ごとを全部取り払ってくれたという点では、私は彼女に感謝していなくもないですけどね」
エメラインがつぶやき、そっとザカライアの肩にすり寄った。
「彼女、最後に妙なことを言っていたようだが、それらは調べられたのだろうか」
トビアスが聞いた。
リセット、ニューゲーム、ヒロイン。どれも彼らには聞き覚えの無い言葉である。
その言葉について聞かれても彼女はただ「リセット、リセット・・・なんで終わんないの・・・」などと繰り返すだけだったようだ。
彼女は何か人とは違うことを知り、人とは違うものを持っていたようだが、それが彼女に恩恵をもたらすことはなかったようである。
和やかでありながら一部不穏なお茶会は平穏なうちに終わり、彼らは馬車を呼び帰り支度をする。
「それでは、皆様、また休暇明けに」
この中で一番爵位の高いガブリエーレが音頭をとり彼らは解散する。
「来年は生徒会長として頑張ってくださいませ。ガブリエーレ様」
サンティナが微笑む。
彼らはまだ2年生。新学期、彼らにとっての邪魔者が消えた最後の1年間は楽しく過ごせそうだ。
紅茶を一口含んだエメラインが顔をあげコリンを見据える。同じようにひたとガブリエーレにも見つめられコリンは静かに冷や汗を流した。
「彼女、フクシア男爵令嬢はどうなさったんです?」
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2人の令嬢に美しい笑顔で見つめられコリンは助けを求めるようにサンティナの方に目を向けたがサンティナはクッキーを齧って知らぬふりをした。
「詳しいっていっても、僕に別に情報が回って来てるわけじゃないですよ」
コリンはあくまで指令を受け彼女に近づいただけで、その後の情報を全て知ることはできる立場にはない。
「僕の調査があったといっても事態は結構大ごとですからね。会場から連れ出された後それなりの期間尋問されていたようです。特に何も知らない、という風に話が落ち着いたようですが」
その後のことはコリンは知らない。フクシア男爵家がおとりつぶしになったというような話もない。ただ。
「フクシア男爵令嬢は今男爵家にはいないようです。行方不明ですね」
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「まぁ、面倒ごとを全部取り払ってくれたという点では、私は彼女に感謝していなくもないですけどね」
エメラインがつぶやき、そっとザカライアの肩にすり寄った。
「彼女、最後に妙なことを言っていたようだが、それらは調べられたのだろうか」
トビアスが聞いた。
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その言葉について聞かれても彼女はただ「リセット、リセット・・・なんで終わんないの・・・」などと繰り返すだけだったようだ。
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「それでは、皆様、また休暇明けに」
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