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第三章~科学進行編~
1.魔法衰退編
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「勇者どの。この大木をきってほしい。」
次の日、家にヴァニラが訪ねてきて、頼みごとがあるとか言われて連れてこられた場所はこの前魔王城に行くときに通った森だった。
「フラニック・オブ・クライネスにかかれば楽勝って話ですよ!!」
スパッと思いっきり剣を横に振ったが巨木はその姿を一ミリも変えることはなかった。
「あ、あれれ?」
「勇者どの。何で切れないのかや?」
「ちょっとまって、もう一回。」
(ゴツッ)
鈍い音がしただけだった。嘘でしょ!?
まてまてまて。なぜ切れないのだ。そして、背後からなんかの気配がする。
「誰だ!?」
振り返ってみるとそこには右目に涙、左目によくわからんタトゥーを入れた勇者っぽい服装の男がいた。
「俺の名前は『ハテナハテナハテナ』だ。キミらに伝えたいことがあってここに来た。」
「お、おう。」
「ハテナハテナハテナどの。名前が長すぎるから本名を教えてほしいな。」
警戒心がゼロに等しいヴァニラ。猫のくせに無警戒なのは意外だな。
「本名は教えない主義でね。『???』と略せばいいだろう。」
「「......」」
「さて、ヴァニラくんといったか?君とどこかで会ったことがあるはずなのだが、覚えていないのか?」
「...?あ!!!!!!!この前のステーキ屋に来店してきたアイツか!?」
「ふ、よくお分かりで。そして、君たちに伝えたいことがあるといっただろう。今からいうぞ。そう、勇者よ。この世界はこのままいくと滅びるぞ。なぜなら化学が開発しかけているからだ。科学が誕生するとこの世界の軸がどんどん歪んでくるんだ。魔法だけでできているはずなんだから当たり前だが。」
ほうほうと納得してながらきいている俺の脳裏に一つの疑問がうかんだ。
「フラニック・オブ・クライネスが急に弱くなったのも化学が進行してきたからですか?」
「...。まあ、詳しくは知らんが、そんなとこだろう。嗚呼、フラニック・オブ。クライネス。それは昔の言葉で『世界を切り開く勇士』という意味だ。誰がつけたのかも誰が作ったのかも明らかではない。しかし、一つ明らかなのは、フラニック・オブ・クライネスは魔法がないと成り立たないということだけだ。」
しかし、昨日までは使えていた。なぜなら、普通に考えて首の紋章とフラニック・オブ。クライネスの力なしに500トンを持ち上げることなど不可能なはずだからだ。
「ヴァニラ。」
「は、はい!?」
「俺ってホントについてない。どんだけ努力したって最強になんてなれない...。」
「...そんなのことないよ。ダンジョン行ったりすればいいよ。」
「行ったよ!!!でも断られたんだ!」
ちょっと強く言いすぎてしまった、ヴァニラの顔が困惑の表情へと変化した。
「...そ、そんなことあるんだ...。言い方悪いけど...もしかしたら、神様に見離されてるのかもね...。」
「ふざけるな!俺も頑張っているんだぞ!お前にこの頑張りが分かるのか!?調子乗るな。」
修行の疲れと失った宿命。色々イライラしすぎて言い過ぎた...。辛い。
「...私は、見離していないよ。たとえ誰もがあなたを見離しても、私は旧パーティーメンバーとして一生あなたに同行する。だって......わたしを獣人だから、王女だからって!!...変な目で見てる人が多かった中、一般人としてみてくれたのは勇者どの...あなただけだったもん!!」
俺は、ここで初めてヴァニラに異様な好感を得た。
「そ、そうか。お前も頑張っていたんだな。自分のことしか考えていなかった、すまない。」
「いいんだよ。」
「獣人って優しいんだな。戦争ばっかしてるイメージがあった。」
「もぅ~。いったそばから私を変な目で見る。」
「ごめんごめん。」
この子は守ってあげたい。そんな気持ちになる。ヴァニラはいい奴だ。
「おい、二代目!せっかくいいムードだが、これだけ最後言い残させてくれ。」
「どうぞ。」
「動かせ世界を。消せ、科学という存在を...。」
どこかで聞いたことのある台詞だな。あ、そうか、あの魔王城に行くとき見つけたあの手紙...。
まさかこの人が張本人なわけではないよな...。
「さあ、お前に仕事を与えた。嗚呼、『○×△☆♯♭●□▲★※〆様』どうかこのお方をお見捨てにならないでください。このお方が世界の軸をひん曲げることができたら、くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!」
は...なにをいっているんだ。
「それでは、最強勇者。キミの出番だ。」
彼はそう言い残し散布された光の粒子とともにどこかへ消えてしまった。何を言っていたのかを聞くことさえもできなかった。
「マジか。なんだ、俺はフラニック・オブ・クライネスを使わずに世界を動かす必要があるのか...。」
「...そうみたい。じゃあ、あなたは科学を駆使した剣を購入するのかや?」
「いや、科学は自分の力で消して見せる。科学って何なのかはよくわからないが、魔王レベルに危険なモンスターなのかもしれない。はたまた技術か?魔法の一種か?...よくわからないが、自分の力で何とかする。ヴァニラ、お前もついてこい。お前の父親兼国王、マット・スフィランクスに話をつけに行く。」
「え、ちょ!?無理だよ!!」
「いや、俺は一回姿を見たかもしれないんだ。とにかく行くぞ!!!」
「...私は、旧パーティーメンバーだから同行するしかないよね...。分かった、いきましょう。」
次の日、家にヴァニラが訪ねてきて、頼みごとがあるとか言われて連れてこられた場所はこの前魔王城に行くときに通った森だった。
「フラニック・オブ・クライネスにかかれば楽勝って話ですよ!!」
スパッと思いっきり剣を横に振ったが巨木はその姿を一ミリも変えることはなかった。
「あ、あれれ?」
「勇者どの。何で切れないのかや?」
「ちょっとまって、もう一回。」
(ゴツッ)
鈍い音がしただけだった。嘘でしょ!?
まてまてまて。なぜ切れないのだ。そして、背後からなんかの気配がする。
「誰だ!?」
振り返ってみるとそこには右目に涙、左目によくわからんタトゥーを入れた勇者っぽい服装の男がいた。
「俺の名前は『ハテナハテナハテナ』だ。キミらに伝えたいことがあってここに来た。」
「お、おう。」
「ハテナハテナハテナどの。名前が長すぎるから本名を教えてほしいな。」
警戒心がゼロに等しいヴァニラ。猫のくせに無警戒なのは意外だな。
「本名は教えない主義でね。『???』と略せばいいだろう。」
「「......」」
「さて、ヴァニラくんといったか?君とどこかで会ったことがあるはずなのだが、覚えていないのか?」
「...?あ!!!!!!!この前のステーキ屋に来店してきたアイツか!?」
「ふ、よくお分かりで。そして、君たちに伝えたいことがあるといっただろう。今からいうぞ。そう、勇者よ。この世界はこのままいくと滅びるぞ。なぜなら化学が開発しかけているからだ。科学が誕生するとこの世界の軸がどんどん歪んでくるんだ。魔法だけでできているはずなんだから当たり前だが。」
ほうほうと納得してながらきいている俺の脳裏に一つの疑問がうかんだ。
「フラニック・オブ・クライネスが急に弱くなったのも化学が進行してきたからですか?」
「...。まあ、詳しくは知らんが、そんなとこだろう。嗚呼、フラニック・オブ。クライネス。それは昔の言葉で『世界を切り開く勇士』という意味だ。誰がつけたのかも誰が作ったのかも明らかではない。しかし、一つ明らかなのは、フラニック・オブ・クライネスは魔法がないと成り立たないということだけだ。」
しかし、昨日までは使えていた。なぜなら、普通に考えて首の紋章とフラニック・オブ。クライネスの力なしに500トンを持ち上げることなど不可能なはずだからだ。
「ヴァニラ。」
「は、はい!?」
「俺ってホントについてない。どんだけ努力したって最強になんてなれない...。」
「...そんなのことないよ。ダンジョン行ったりすればいいよ。」
「行ったよ!!!でも断られたんだ!」
ちょっと強く言いすぎてしまった、ヴァニラの顔が困惑の表情へと変化した。
「...そ、そんなことあるんだ...。言い方悪いけど...もしかしたら、神様に見離されてるのかもね...。」
「ふざけるな!俺も頑張っているんだぞ!お前にこの頑張りが分かるのか!?調子乗るな。」
修行の疲れと失った宿命。色々イライラしすぎて言い過ぎた...。辛い。
「...私は、見離していないよ。たとえ誰もがあなたを見離しても、私は旧パーティーメンバーとして一生あなたに同行する。だって......わたしを獣人だから、王女だからって!!...変な目で見てる人が多かった中、一般人としてみてくれたのは勇者どの...あなただけだったもん!!」
俺は、ここで初めてヴァニラに異様な好感を得た。
「そ、そうか。お前も頑張っていたんだな。自分のことしか考えていなかった、すまない。」
「いいんだよ。」
「獣人って優しいんだな。戦争ばっかしてるイメージがあった。」
「もぅ~。いったそばから私を変な目で見る。」
「ごめんごめん。」
この子は守ってあげたい。そんな気持ちになる。ヴァニラはいい奴だ。
「おい、二代目!せっかくいいムードだが、これだけ最後言い残させてくれ。」
「どうぞ。」
「動かせ世界を。消せ、科学という存在を...。」
どこかで聞いたことのある台詞だな。あ、そうか、あの魔王城に行くとき見つけたあの手紙...。
まさかこの人が張本人なわけではないよな...。
「さあ、お前に仕事を与えた。嗚呼、『○×△☆♯♭●□▲★※〆様』どうかこのお方をお見捨てにならないでください。このお方が世界の軸をひん曲げることができたら、くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!」
は...なにをいっているんだ。
「それでは、最強勇者。キミの出番だ。」
彼はそう言い残し散布された光の粒子とともにどこかへ消えてしまった。何を言っていたのかを聞くことさえもできなかった。
「マジか。なんだ、俺はフラニック・オブ・クライネスを使わずに世界を動かす必要があるのか...。」
「...そうみたい。じゃあ、あなたは科学を駆使した剣を購入するのかや?」
「いや、科学は自分の力で消して見せる。科学って何なのかはよくわからないが、魔王レベルに危険なモンスターなのかもしれない。はたまた技術か?魔法の一種か?...よくわからないが、自分の力で何とかする。ヴァニラ、お前もついてこい。お前の父親兼国王、マット・スフィランクスに話をつけに行く。」
「え、ちょ!?無理だよ!!」
「いや、俺は一回姿を見たかもしれないんだ。とにかく行くぞ!!!」
「...私は、旧パーティーメンバーだから同行するしかないよね...。分かった、いきましょう。」
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