最強勇者の最弱物語

暗黒魔界大帝国王リク@UNKnown_P

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第三章~科学進行編~

2.裏切り

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 フラニック・オブ・クライネスが使えなくなり、謎の男が現れ、さらにはヴァニラが超かわいくなるとかいうやばすぎる展開が続く中、俺の前にさらにややこしい展開が訪れた。

 「よう!!勇者さん!」
そう、ダニエルさんが俺を呼ぶのだ。
「ん?ダニエルどのか。どうしたのかや?」

 「いや、実は報告したいことがあってな。」
「なんだ?ダニエルさん。」

 「...わしって超幸運だ。わしは今『フラニック・オブ・クライネス』と『最強勇者』と『科学の進行』について興味を持っていたのだ。」
「「ふむふむ。」」
「そしたらだぞ、フラニック・オブ・クライネスを持った最強勇者が科学と魔法について話をしていたという最高で驚愕なシュチュエーションに遭遇したんだ。こりゃ、気になるに決まっているじゃろ!」
なんか前もこんなことあったな...と思った。

 「またステーキおごってくれるのか?」
「...今度は一瞬で終わるからな...。実は、ベイマスっているじゃないか。」
「うん。」

 「実はその国王補佐官ベイマス・コ―リングス張本人が科学を開発しているらしいんだ。ちなみに、リヒトから聞いただけだがな。」
ダニエルさんの話を聞くに、ベイマスが敵だという。俺に倒せと言っているのだろうか。
「分かりました。つまりベイマスがウラボスだってことですね?ちょっくら話をつけに行ってきます。」

 「先に言っとくけど本当かどうかは分からないぞ...。」
「とりあえず、行って来るだけ行ってきます。」
「私もあなたについていくよ。」
そうして俺は走り出した。また走るのか、いい加減交通網を整えてほしい。馬車高いんだよな。

―グランドドイッス城にて
 「国王様に会いに来ました。」
二回目、そして状況を知っている門番は俺をあっさりと通してくれたが、ヴァニラは城の中に入れてもらえなかった。王女だというのに。

 「侵入者......。あ、魔王を倒してくれた勇者か。なんだ?」
ベイマス国王補佐官はすっとぼけているようだ。隠しごとをするなど、最悪だな。

 「そうです。そして、何か僕に言うことはありませんか?」
「いや、全く。」
「...王として恥ずかしくないのですか?隠しごとなど...。科学ですよ。」
「...?なにそれおいしいの?」
「ふざけないでください!!!」
 
 「...は?だからなんのこっちゃ。無礼な。」
いやいやいや!?いい加減あきらめろよ...しっかし、ここまでとぼけるとは思っていなかった。
「いや、あんたが魔王がいなくなったことをいいことに魔法の存在を打ち消す謎の物を開発しているみたいだな!!」
 
 「本当に意味が分からない。ヴァニラさんもいるのか、なんかおかしくないか?」
「ベイマスどの。本当にやっているのかは知らないけどやめようね。」
ヴァニラがやさしくいった。

 「お前らこそふざけんな!!!!!!!!!!!......俺はやってない。」

ベイマス国王補佐官は俺らにそう言った後、一人で小さな城から去っていった。周りにいた偉い人たちっぽいみんなは「どこ行くんですか!」と止めに入っているがベイマス国王はそれをすべて無視しどこかへ消えていった。

 「あれ、国王補佐官がどっか行ったぞ。ヴァニラ、あの人逃げやがったな。」
「追いかける?」
「いや、もう国外に追放するか。君は国王であるマットさんと同じくらいの権力者なんでしょ?」

 「あの...私、残念なことに雑用は押し付けられるのに権力は全くないの。」
「...そうなんだ。」
ヴァニラはことごとくマットさんにひどい目を受けているな。もういっそのこと俺が代わりに王やるか?まともな奴がいない。
 「...。ヴァニラ。帰るか...。」
「......うん......。」


 あれから少しだけ日が進んだ。マットさんがベイマスを追放し、その噂は波のように広がっていった。
「お前さん!!!!!!!!!!!!!!!」
特に目的もなくぶらぶらと散歩をしていたら目の前の交差点からふいにダニエルさんが現れた。

 「どうしたんです?」
「聞いてくれ!!!実はな、あの時ベイマスを追放しただろ、あれはわしのミスだった!!」
...どういうことだ?

 「リヒトの奴に騙されたんだ......。」
「ど、どういうことなんですか?」
「ベイマスは科学を開発なんてしていなかった。リヒトの奴が全部悪いんだ!あいつがなぜかベイマスに恨みを買って君を利用して追放してもらっただけだっていうんだ!」
 「な、なんだと...。どこで知ったんだ...?」
 
 「ニュースになっている。『最強勇者こと勇者とヴァニラが意図的に協力しベイマスを国外へ追放した。』と、話題になっているんだ。みんなして君たちを見下すようなってしまっている。そのうえベイマス国王の行方は不明。誤解を晴らすことすらできない。すまない、わしがだまされたからだ...。」

 すごく申し訳なさそうに謝ってくれたが、実際命令されたどころか「先に言っとくけど本当かどうかは分からないぞ...。」と言われたほどだ。責任はすべて自分にある。
 「大丈夫です。僕に任せて下さい自分で起こしてしまった事件なので自分で何とかします!」
「おぉ。そうか。」
たぶん、昔の俺は絶対にこんなことは言わなかったであろう。ヴァニラとの出会いで俺は変わったんだな...。
そして、俺は家に帰ることにした。


 王のいなくなったグランドドイッス地区にて。
「こんにちわ!」
家に向う途中、愛想よく元気に挨拶をするが挨拶が返されるどころか「最強のくせにゴミ勇者だな。」だとかすごく心に刺さる言葉を浴びせられた。これはやばいぞ...。これからどうやって成り上がっていこうか。いや、成り上がることは可能なのか。いづれにしよ最悪なことになったな...。
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