きっと私は悪役令嬢

麻生空

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「エド様、えっ何この声、わたくしの声ですのん?」

ミランダさんは自身の声が信じられないように驚き混乱している。
私も驚きですよ。
何せ綺麗なソプラノがあのハスキーボイスのミランダさんから発せられたのだから。

凄い。
魔法って本当に凄い。
改めて感心してしまいました。

魔法を習っていた時に「イメージが大切なんですよ。詠唱はそのイメージを定着させる為の工程だと思って頂いて構いません」と何気無い食事の時に聞いたのでやってみたのだが、どうやら成功したようだ。
そして、流石ミランダさん混乱していてもダンスのステップは間違わない。

「初めての魔法なので持続時間は分かりませんが、魔法が切れるまではミランダさんは何処からどう見ても完璧な淑女です。胸を張って下さい」

そう。
ミランダさんは見た目が美女なのだから声さえなんとかすれば誰が見ても完璧な女性になれるのだ。

「クハッ、わっ分かりましたわエド様。それにしてもエド様って何をさせても才能があるなんて、なんて素晴らしいのでしょう。はぅ~本当に罪なお方、益々惚れちゃいましたわ。ですので、本日のわたくしはエド様の虫除けにお側に侍らせて下さいまし」

すがるようにお願いして来るミランダさん。

「えっ、他の男性と踊って来ては如何ですか?折角ミランダさんは見た目はハイスペックな美女なのですから、私に気を使われずイケてる紳士を捕まえて夜会を楽しんでください。きっと、沢山の紳士がミランダさんに膝を折り入れ食い状態ですよ。それに、私はカナリア様にご挨拶したらルドルフ様に服のお礼を言って壁の華?になろうかと思っていたので大丈夫ですから気にせず女を謳歌して下さい」

私の言葉にミランダさんの目がクワッと大きく見開かれる。

正直、美女の真顔は怖い。

「なりませんわ。エド様はわたくしをエスコートして下さったじゃないですか。エスコートされたからには最後までわたくしの面倒を見る位の覚悟をお願い致しますわ。勿論、カナリア様にもルドルフ様にもごあいさつ致しますから。お願いでございます。どうかわたくしをお見捨てにならないで下さいまし。それに、わたくしは紳士達に膝を折らせる趣味はございませんのよ。わたくしの望むのは一重にエド様からのお仕置きですわ」

美女のおねだり怖いわ。
最後の方は言っている事が良く分からなかったけど、その情熱だけはヒシヒシと感じている。

「わかりました。私が最後までお供いたしましょう」

一瞬顔がひきつりそうになるも何とか体裁を整える。

そうして、何故かこの問答のせいでダンスを楽しめなかった私達が、ミランダさんのおねだりでもう一曲踊ってしまうはめになったのは事故のようなものだと思う。




ーーーーーーー
すみません。
間違って前話とお馴染み物を掲載してしまいました。
修正致しましたので宜しくお願い致します。
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