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カナリア殿下とのお食事5カナリア視点
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私の提案にエリスの顔は花が綻ぶように輝き出した。
「本当ですか」
男装と言えども、エリスはなまじイケメンなだけに正直女の私でも目に毒である。
けど、それ故に納得もした。
きっとルドルフはこの笑顔に墜ちたんだ。
「ええ。どうせ、エリスの相手がルドルフでもアレンでもわたくしの事を『お姉様』と呼ぶのは変わらないんですから」
そう言ってエリスを再び見ながら「お姉様と言う約束でしたわよね」と軽く抗議をする。
すると、エリスはもじもじしながら「お姉様」と小さく言葉を発した。
なっ……なにこの可愛い生き物は……。
初々しい美少年が照れ臭そうに「お姉様」とか……言わせておいてなんだけど、お姉さん心臓鷲掴みにされた思いですよ。
ドキドキしながらエリスを見つめていると
「正直、ルドルフ様とは色々な意味で馬が合わないと思うんです。会話も続かないし、何より二人っきりの時の空気が重いんです。とてもじゃないけど、二人の結婚生活が想像出来ません」
エリスはそう言うと、近くにあった水を飲み込む。
「そうだったのね。分かったわ。アレンとも相談しならルドルフとの婚約を白紙にするわね」
私は苦笑いしながらエリスに婚約の事を確約した。
エリスはホッとした様子で微笑み返して来る。
「ありがとうございます。お姉様」
はにかみながら「ありがとうございます。お姉様」は心臓に悪い。
私はどぎまぎしながら
「じゃあ、料理も冷めると美味しくないから、食べちゃいましょうか?」
そう提案する。
エリスはホッとした様子で「はい。頂きます」と手を合わせた。
何となく日本にいた時を思い出し私もホッと出来る。
私もエリスに習い「頂きます」と手を合わせて食事を再開させた。
料理を食べながら軽く主人公の話をする。
「主人公の名前はセルジュと言って孤児院で暮らしていたの。孤児院は国からも助成があるけど、正直それだけでは食べては行けないの。もともとセルジュの居た孤児院は建物も古くってね、国から入る助成金は全て建物の修理に使う材料になっていたわ。年長者の男の子は建物の修理で仕事は殆ど出来ず、収入は子供達が作る小物をチャリティーで売って賄っていたの。けど、とても全員食べては行けない。それで、7歳を過ぎた子供達はお店や貴族のお屋敷のお手伝いをしてお小遣いのようなお金を貰ってなんとか暮らしていたのよ」
私がもう少し早く前世の記憶を思い出していたら、きっとあんな娼婦のような仕事を子供になんてさせなかった。
そう。
私はそう言う意味では間に合わなかったのだ。
ある変態貴族の家でセルジュが餌食になるのを。
「だから、私は前世の記憶が甦って直ぐに孤児院へ援助を贈ったの」
遅かったけどね。
でも、セルジュからは感謝された。
『チビ達に俺みたいな目にあわせなくてすんだ』って。
「ちょっと話が暗くなったわね。話は変わるんだけど、わたくし薔薇の君達のブロマイドを販売しているの。前世で言う所のアイドルみたいな感じよ。エリスになら収益の5割還元するわ。だからエリスも協力してくれないかしら?」
そう言ってニコリと微笑む。
「本当ですか」
男装と言えども、エリスはなまじイケメンなだけに正直女の私でも目に毒である。
けど、それ故に納得もした。
きっとルドルフはこの笑顔に墜ちたんだ。
「ええ。どうせ、エリスの相手がルドルフでもアレンでもわたくしの事を『お姉様』と呼ぶのは変わらないんですから」
そう言ってエリスを再び見ながら「お姉様と言う約束でしたわよね」と軽く抗議をする。
すると、エリスはもじもじしながら「お姉様」と小さく言葉を発した。
なっ……なにこの可愛い生き物は……。
初々しい美少年が照れ臭そうに「お姉様」とか……言わせておいてなんだけど、お姉さん心臓鷲掴みにされた思いですよ。
ドキドキしながらエリスを見つめていると
「正直、ルドルフ様とは色々な意味で馬が合わないと思うんです。会話も続かないし、何より二人っきりの時の空気が重いんです。とてもじゃないけど、二人の結婚生活が想像出来ません」
エリスはそう言うと、近くにあった水を飲み込む。
「そうだったのね。分かったわ。アレンとも相談しならルドルフとの婚約を白紙にするわね」
私は苦笑いしながらエリスに婚約の事を確約した。
エリスはホッとした様子で微笑み返して来る。
「ありがとうございます。お姉様」
はにかみながら「ありがとうございます。お姉様」は心臓に悪い。
私はどぎまぎしながら
「じゃあ、料理も冷めると美味しくないから、食べちゃいましょうか?」
そう提案する。
エリスはホッとした様子で「はい。頂きます」と手を合わせた。
何となく日本にいた時を思い出し私もホッと出来る。
私もエリスに習い「頂きます」と手を合わせて食事を再開させた。
料理を食べながら軽く主人公の話をする。
「主人公の名前はセルジュと言って孤児院で暮らしていたの。孤児院は国からも助成があるけど、正直それだけでは食べては行けないの。もともとセルジュの居た孤児院は建物も古くってね、国から入る助成金は全て建物の修理に使う材料になっていたわ。年長者の男の子は建物の修理で仕事は殆ど出来ず、収入は子供達が作る小物をチャリティーで売って賄っていたの。けど、とても全員食べては行けない。それで、7歳を過ぎた子供達はお店や貴族のお屋敷のお手伝いをしてお小遣いのようなお金を貰ってなんとか暮らしていたのよ」
私がもう少し早く前世の記憶を思い出していたら、きっとあんな娼婦のような仕事を子供になんてさせなかった。
そう。
私はそう言う意味では間に合わなかったのだ。
ある変態貴族の家でセルジュが餌食になるのを。
「だから、私は前世の記憶が甦って直ぐに孤児院へ援助を贈ったの」
遅かったけどね。
でも、セルジュからは感謝された。
『チビ達に俺みたいな目にあわせなくてすんだ』って。
「ちょっと話が暗くなったわね。話は変わるんだけど、わたくし薔薇の君達のブロマイドを販売しているの。前世で言う所のアイドルみたいな感じよ。エリスになら収益の5割還元するわ。だからエリスも協力してくれないかしら?」
そう言ってニコリと微笑む。
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