前世αだったけどメス堕ちしたら今世はΩになってしまった僕の件

麻生空

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湯野葉のホ―ムパーティの会場は、数年前に東京近郊に人工で作られた島の別荘で行われた。
要は金持ちのリゾート地に建てた無駄に金のかかった別荘だ。

「この島に屋敷を構えるのは世界でもトップクラスの財閥だけだ。流石は恭助の家だね」

林田もそこそこ良いところの御曹司なはずが「スケールが違うよ」と恭助の家をアゲアゲする。

貸切の船も大きく、このまま船上パーティでも良かったのでは?と真剣に思う程だ。

早めの昼食を頂き口直しにバ―テンから貰った何とかって言うノンアルコールのカクテルを飲みながら潮風にあたる僕ら三人。

どうやら恭助が呼んだ友達は僕らだけのようだ。


財閥の次男にしては少ない交友関係だと思いながらも、何故公務員の子供でしかない僕が財閥の御曹司の二人と一緒の土俵に立たされるのか不思議でならない。

「僕を呼ぶ位なら他にも良いとこの御曹司もいただろうになぁ」

ボソリと本音が出てしまう。
世に言う愚痴だったが、向井が苦笑いしながら僕の疑問に答えてくれた。

「今年の湯野葉会長主催の新年会では、同級生のそれなりの御曹司なんかが呼ばれたんだけど、何か勘違いがあったらしくて恭助と一悶着あったんだよね。それで、あいつらは恭助から出禁食らったんだよ」

出禁食らうって・・・何をしたのだろうか?

「まぁ、一部のヤツだったけど、その時その場にいたヤツ等が皆出禁になってしまってね。俺達は今までの交友関係があったから何とか出禁は免れた訳」

「そうなんだ。あまり詳しくは聞かないでおくよ」

面倒事はなるべく避ける。
それが恭助絡みなら尚更。

それが中三以降の僕の信条だ。

そんな他愛もない会話をしている内に島が見えて来て、数時間の船上のバカンスは終了した。

「充希、ようこそ」

着岸し、先頭を歩いている林田と向井を無視して恭助は僕に歩み寄る。
5月にしては夏のように暑く、恭助は半袖を着ていた。

僕も長袖をまくり暑さをしのぐ。

「どうやら天気予報が外れたようで、ここは夏日のような暑さだよ」

持ってきた衣類は全て長袖の為に僕はガクリとなる。

「ホ―ムパーティは今夜するから涼しいはずだ」

恭助はそう言うと僕の手首を掴み先を促す。

「屋敷はここから歩いて20分位だから散歩する気持ちで歩いて行こう」

グイグイと恭助に引かれるまま僕達は船を降りた。

荷物だけ湯野葉の執事に頼み4人の高校生はそのまま散策しながら屋敷を目指す事になった。

「パーティは午後6時からだから、屋敷には着いて風呂に入ってからでも大丈夫だ。プールに隣接する隣の建物に大浴場があるから皆で入ろうか」

恭助ははしゃぎながら恐ろしい提案をしてくるが、冗談ではない。

お風呂なんか一緒に入ったら大変な事になる予感しかしない。

「悪い湯野葉、僕は他の人が入った風呂には入りたくないからシャワーかなんか浴びれれば良いよ」

そう提案すると「でたよ。充希の協調性のないセリフ」と恭助が僕にデコピンをして来た。
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