王女から逃げる為に頑張った結果

麻生空

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アンジェラ視点19

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丑三つ時を過ぎた頃、何となく目が覚めた。

多分あれから1日位寝ていたのだろう。
トイレを済ませてもう一度寝ようと布団に入った時、部屋の扉が開かれた。

不審者?
見張りの兵士は何をしているの?

そう思い枕の下に隠してあるナイフへと手を伸ばす。


「物騒な事は止めるんだアンジェラ」

兄アルフレッドの声が私に降り注がれた。

「お兄様?」

ナイフから手を離し身を起こすと、兄ともう一人の人物が居た。

「ひーっ」

思わず青くなる。

「何故……キース様が?」

どこかぼんやりしたように立つキース様は何やらブツブツと言っている。
違う意味で不気味だ。

「ちょっと薬の効きが良すぎてね。キースが壊れないように安定剤になって欲しいんだ」

ニコリとそう言う兄。
でも……
「お兄様。今はまだ夜中ですよね。レディーの部屋へ来る時間じゃないですわよ」

何となく嫌な予感しかしない。

それに、キース様はあっちが激しすぎるから……。

「一刻を争うんだ。色々と解毒はしてみたんだが、なかなか上手くいかなくってね。精神崩壊しないように今だけアンになってよ。出来るだろう?」

「ななななな……。また変な薬を作らせたのですか?そして、またお兄様の尻拭いをしろと?」

ワナワナとアルフレッドへ指差しながら抗議してやる。

「だって、仕方がないだろう?キースはアンを欲しているのだから。それに、私からキースにバラして欲しいの?アンがアンジェラだって」

そんな事をしたら益々ヤバい気がしてきた。

「お兄様は全て知っておられるのですね」
夜会の夜からの事を。

「愚問だよね。アンジェラ。全てを知ったからこそ最善を尽くすのだろう?」

アルフレッドのいやらしい笑みにゾクリとした。

それは兄の裏の顔だったからだ。
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