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エンゲージリングと言う名の3
「こちらの石は魔の森の入口辺りから採取して来た物です。川辺から採ったので石も丸みを帯びていて色々なアクセサリーに加工しやすいんですよ」
そう言い手渡された石をジッと見つめる。
「石の色により、込められる魔術の相性が変わります」
まるで白く濁った水晶のような色合いの10円玉位の大きさの石は、一見宝石の原石と変わりない。
あぁ、これってよく天然石とかパワーストーンとかで見るような感じだ。
中には宝石になる石もきっとあるんだろうな。
でも、ゲームではこんなストーリーなんて聞いた事もないな。
アクセサリー系の装備品でも……あっ、そう言えば加護の付いたキーホルダーがあったけど、それって、こんな感じに付与魔法を付けた物だったのかも。
名前だけの表示だったから気付かなかったけど、そう言う事か。
確か使用すると一戦闘中は防御力上がるとか、攻撃力上がるとか色々あったな。
「これは少し濁りがある様ですが、白色と見るのですか?それとも透明なのですか?」
私は率直にロベルトに尋ねた。
「そうですね。その色は白と見る事も出来ますが、透明と見る方が多いですね」
ん~やはり水晶みたいだよね。
じゃあ相性的に何でも合うとかいうやつかしら?
「因みにこの石に合う系統魔法は何ですか?」
少し期待しつつ聞いてみる。
「補助魔法か治癒魔法ですね」
予想は外れたけど『まぁ、どちらも使えるな』と考えながら石を持ち上げ光にかざして見た。
「治癒魔法の方が高額で取引されますので、同じ魔力を使うなら治癒魔法の方が断然お得ですよ」
ロベルトがそんな私を見ながら治癒魔法を勧めて来る。
何か変なセールスアピールが始まりそうだったので私は思わずセドリックを見た。
「そうだね。治癒魔法は初期的な癒し程度なら使える者はいるけど、本来の治癒魔法となると扱える者は少ない。かく言う私も治癒魔法は上級程度だ」
そう言うとセドリックは自嘲した。
この世界の魔術レベルは初級・中級・上級と来て賢者となる。
そして、最後にMPカンスト状態で大賢者と呼ばれる。
MP999の壁……つまりカンストが人間の限界と言われ、それに限りなく近い者が賢者クラスとなり、カンストした者が大賢者と呼ばれているのだ。
但し、それはあくまでも得意な属性で、苦手な属性はMPに掛けるコンマ幾らとなる。
セドリックの魔法って確か攻撃的な物が多かったと思う。
つまり攻撃魔法特化型なのだ。
って、それでも上級って既に凄いと思うけど、それでも卑下して言うという事は、セドリックの攻撃魔法ってどんだけ凄いの?
何か他国との戦や魔獣討伐とかはぐれ聖霊とか色々戦いの話は聞くけど、王太子が出刃ると戦況優先で短期戦になる事が多いって聞いた様な……。
って言うか攻略対象はどちらかと言うと皆さん攻撃的だったよね。
それを後ろから援護するヒロイン的な構図?
そうだよ。
あのオーウェンだって鞭使いだったし……後、何故か拷問道具がよく飛び出していた様な……。
本当に何処に隠しているの?って毎回思う位に凄かったよ。
SMプレイ好きもここまで来るとちょっとどうかと思う。
愛の道具……恐ろしい。
うぅ……嫌な事を思い出してしまった。
戦力で言うと参謀的なライアンが一番戦力にならなかったかな……。
あいつは周りを上手く操って戦いを優勢にしていたと作中にはあったけど、そんなのゲームの中では何の役にたたないな。
だって戦闘のコマンドを選ぶのはあくまでもプレイヤーなんだから。
あ~でも、ヒロイン無しの魔獣討伐ではライアンがパーティーに居ると攻略対象が良い駒になって……特にセドリックを上手く使って戦闘攻略しているシーンがあったな。
一瞬余所事を考えていると、何故かセドリックまでロベルトの提案に便乗していた。
「そうすると私が補助魔法を使うよりエマが治癒魔法を使った方が割が良い仕事になるね。何せ治癒魔法は上級程度でも補助魔法賢者の5倍の値が付くからね」
それを聞いた私は思いっきり目を見開く。
5倍……。
すると私が使えば幾ら程に?
そう思い石を見つめてしまう。
だから、さっきセドリックが上級程度の治癒魔法が使えると言っていた事がするりと頭から抜けていた。
そして、私は石を見ながらぼんやりと考えにふける。
噂では簡単な魔術の魔石でさえ一般的なアクセサリーと同等の値が付くと言う。
それが賢者で5倍……。
私は恐る恐る素直に質問していた。
「大賢者クラスだと幾ら位になるのですか?」
「そうですね。今回は私からの結婚祝いとして出血大サービスさせて頂きますので、MP100程度の治癒魔法なら10回でそのアレキサンドライト1個分の報酬になりますかね」
それ位のMPを使う大賢者クラス治癒魔法は云わば万能薬だ。
重傷者さえ治すと言う。
本当ならそんなに容易く使う物ではない。
しかし、頭が色々と洗脳された今の私にそんな思考はなかった。
「分かりました。私やりますわ」
エマがロベルトの方へ意気込みながら宣言する。
「毎度ありがとうございます」
ニコリと笑むと準備の良いことに先程の石よりも少し硬めで透明感があり、明らかに純度の高い石を差し出された。
「では魔石の中心に魔力を込める感じで魔術を発動させて下さい。但し、発動完了の一歩手前で止めて欲しいのです」
「分かりました」
私はコマンドを出すと素早く消費MPを100に設定し発動準備の状態キープで治癒魔法を発動させる。
私は慎重に魔石の中心を意識しながらスペルを唱えると上手い具合に魔術が石に定着した。
「お見事です。エマ様」
ロベルトは満足そうに頷くと空かさず次の石を手渡した。
私は再びコマンドを入力してスペルを唱える。
それを繰り返す事8回、後2回という所で……あれ?MPが足りない。
MP回復アイテムは……って使えない。
何やっているんだ わ た し ……。
考えなしだった。
って考えていると、MPが30を切っていた。
あ~っ。
そう言えばキャサリンがコマンド開いているだけでもMP減るって言っていたんだった。
本当に私の馬鹿~っ。
心の中で盛大に自身を罵倒してしまう。
そんな事を考えている内に更にMPが減ってしまう。
う~気力が落ちて来た。
兎に角コマンド閉じなきゃ。
私は心の中で『クローズ』と唱える。
するとコマンドが目の前から消えた。
消えたけど、体から殆どの魔力が失われた為に脱力感が半端ない。
「ロベルトさん。申し訳ないのですが、どうやら魔力切れの様です。続きは後日でも良いでしょうか?」
「魔力切れでは致し方ないですね。貴重な治癒魔法ですので後日でも良いですよ」
ロベルトは快く了承する。
「ありがとうございます」
私は自身を丸くしながら礼を述べた。
「魔力回復までどの位かかりますか?」
「えっと……どの位ですかね」
私は思わずセドリックを見てしまった。
セドリックは苦笑しながら
「何もせずに回復を待てば完全回復まで一週間という所かな」
と淡々と言う。
「大丈夫。後で私の魔力を少し分けて上げるから直ぐに魔力は回復するよ」
うっとりするような眼差しで言われたが……何か背中がゾワリとした様な……。
「では、出来れば2日後位までにお願いしたいのですが、私を贔屓にして頂いている大口の顧客と会うもので、その時それを出したいのです」
「分かった。では、私はこのままエマを送って魔力譲渡をするよ」
「殿下がそう言うのであれば間違いはございませんね。何せ『悪魔』の称号をお持ちの魔術師ですから」
悪魔の称号……
何かそんな設定あったような。
あぁ、確か大賢者の上のランクだったな。
何せヒロインをカンストさせても大賢者止まりだったから忘れていたけど、この世界に数名の『悪魔』の称号を持つ魔術師がいたんだっけ。
その内の一人がセドリックだった。
まぁ、王族特有のチート設定だと思って流していたけどね。
因みに治癒魔法が使える聖女様で過去に大賢者の上の『天使』の称号を得ていた者がいたらしい。
しかし、現在は治癒魔法を使える者が殆どいない。
何故なら下手に聖女になって神殿預りになったら嫁に行き遅れてしまうからだ。
だって神殿も聖女を手放したくないじゃない。
故に治癒魔法の才能があっても、その力を伸ばそうとする親がいないのだ。
故に聖女になるのは孤児だったり貧しい家の者だっりする事が多い為に、それほどの治癒魔法が使えないのだ。
多分この国にいる聖女でも上級が限度だろう。
そう言い手渡された石をジッと見つめる。
「石の色により、込められる魔術の相性が変わります」
まるで白く濁った水晶のような色合いの10円玉位の大きさの石は、一見宝石の原石と変わりない。
あぁ、これってよく天然石とかパワーストーンとかで見るような感じだ。
中には宝石になる石もきっとあるんだろうな。
でも、ゲームではこんなストーリーなんて聞いた事もないな。
アクセサリー系の装備品でも……あっ、そう言えば加護の付いたキーホルダーがあったけど、それって、こんな感じに付与魔法を付けた物だったのかも。
名前だけの表示だったから気付かなかったけど、そう言う事か。
確か使用すると一戦闘中は防御力上がるとか、攻撃力上がるとか色々あったな。
「これは少し濁りがある様ですが、白色と見るのですか?それとも透明なのですか?」
私は率直にロベルトに尋ねた。
「そうですね。その色は白と見る事も出来ますが、透明と見る方が多いですね」
ん~やはり水晶みたいだよね。
じゃあ相性的に何でも合うとかいうやつかしら?
「因みにこの石に合う系統魔法は何ですか?」
少し期待しつつ聞いてみる。
「補助魔法か治癒魔法ですね」
予想は外れたけど『まぁ、どちらも使えるな』と考えながら石を持ち上げ光にかざして見た。
「治癒魔法の方が高額で取引されますので、同じ魔力を使うなら治癒魔法の方が断然お得ですよ」
ロベルトがそんな私を見ながら治癒魔法を勧めて来る。
何か変なセールスアピールが始まりそうだったので私は思わずセドリックを見た。
「そうだね。治癒魔法は初期的な癒し程度なら使える者はいるけど、本来の治癒魔法となると扱える者は少ない。かく言う私も治癒魔法は上級程度だ」
そう言うとセドリックは自嘲した。
この世界の魔術レベルは初級・中級・上級と来て賢者となる。
そして、最後にMPカンスト状態で大賢者と呼ばれる。
MP999の壁……つまりカンストが人間の限界と言われ、それに限りなく近い者が賢者クラスとなり、カンストした者が大賢者と呼ばれているのだ。
但し、それはあくまでも得意な属性で、苦手な属性はMPに掛けるコンマ幾らとなる。
セドリックの魔法って確か攻撃的な物が多かったと思う。
つまり攻撃魔法特化型なのだ。
って、それでも上級って既に凄いと思うけど、それでも卑下して言うという事は、セドリックの攻撃魔法ってどんだけ凄いの?
何か他国との戦や魔獣討伐とかはぐれ聖霊とか色々戦いの話は聞くけど、王太子が出刃ると戦況優先で短期戦になる事が多いって聞いた様な……。
って言うか攻略対象はどちらかと言うと皆さん攻撃的だったよね。
それを後ろから援護するヒロイン的な構図?
そうだよ。
あのオーウェンだって鞭使いだったし……後、何故か拷問道具がよく飛び出していた様な……。
本当に何処に隠しているの?って毎回思う位に凄かったよ。
SMプレイ好きもここまで来るとちょっとどうかと思う。
愛の道具……恐ろしい。
うぅ……嫌な事を思い出してしまった。
戦力で言うと参謀的なライアンが一番戦力にならなかったかな……。
あいつは周りを上手く操って戦いを優勢にしていたと作中にはあったけど、そんなのゲームの中では何の役にたたないな。
だって戦闘のコマンドを選ぶのはあくまでもプレイヤーなんだから。
あ~でも、ヒロイン無しの魔獣討伐ではライアンがパーティーに居ると攻略対象が良い駒になって……特にセドリックを上手く使って戦闘攻略しているシーンがあったな。
一瞬余所事を考えていると、何故かセドリックまでロベルトの提案に便乗していた。
「そうすると私が補助魔法を使うよりエマが治癒魔法を使った方が割が良い仕事になるね。何せ治癒魔法は上級程度でも補助魔法賢者の5倍の値が付くからね」
それを聞いた私は思いっきり目を見開く。
5倍……。
すると私が使えば幾ら程に?
そう思い石を見つめてしまう。
だから、さっきセドリックが上級程度の治癒魔法が使えると言っていた事がするりと頭から抜けていた。
そして、私は石を見ながらぼんやりと考えにふける。
噂では簡単な魔術の魔石でさえ一般的なアクセサリーと同等の値が付くと言う。
それが賢者で5倍……。
私は恐る恐る素直に質問していた。
「大賢者クラスだと幾ら位になるのですか?」
「そうですね。今回は私からの結婚祝いとして出血大サービスさせて頂きますので、MP100程度の治癒魔法なら10回でそのアレキサンドライト1個分の報酬になりますかね」
それ位のMPを使う大賢者クラス治癒魔法は云わば万能薬だ。
重傷者さえ治すと言う。
本当ならそんなに容易く使う物ではない。
しかし、頭が色々と洗脳された今の私にそんな思考はなかった。
「分かりました。私やりますわ」
エマがロベルトの方へ意気込みながら宣言する。
「毎度ありがとうございます」
ニコリと笑むと準備の良いことに先程の石よりも少し硬めで透明感があり、明らかに純度の高い石を差し出された。
「では魔石の中心に魔力を込める感じで魔術を発動させて下さい。但し、発動完了の一歩手前で止めて欲しいのです」
「分かりました」
私はコマンドを出すと素早く消費MPを100に設定し発動準備の状態キープで治癒魔法を発動させる。
私は慎重に魔石の中心を意識しながらスペルを唱えると上手い具合に魔術が石に定着した。
「お見事です。エマ様」
ロベルトは満足そうに頷くと空かさず次の石を手渡した。
私は再びコマンドを入力してスペルを唱える。
それを繰り返す事8回、後2回という所で……あれ?MPが足りない。
MP回復アイテムは……って使えない。
何やっているんだ わ た し ……。
考えなしだった。
って考えていると、MPが30を切っていた。
あ~っ。
そう言えばキャサリンがコマンド開いているだけでもMP減るって言っていたんだった。
本当に私の馬鹿~っ。
心の中で盛大に自身を罵倒してしまう。
そんな事を考えている内に更にMPが減ってしまう。
う~気力が落ちて来た。
兎に角コマンド閉じなきゃ。
私は心の中で『クローズ』と唱える。
するとコマンドが目の前から消えた。
消えたけど、体から殆どの魔力が失われた為に脱力感が半端ない。
「ロベルトさん。申し訳ないのですが、どうやら魔力切れの様です。続きは後日でも良いでしょうか?」
「魔力切れでは致し方ないですね。貴重な治癒魔法ですので後日でも良いですよ」
ロベルトは快く了承する。
「ありがとうございます」
私は自身を丸くしながら礼を述べた。
「魔力回復までどの位かかりますか?」
「えっと……どの位ですかね」
私は思わずセドリックを見てしまった。
セドリックは苦笑しながら
「何もせずに回復を待てば完全回復まで一週間という所かな」
と淡々と言う。
「大丈夫。後で私の魔力を少し分けて上げるから直ぐに魔力は回復するよ」
うっとりするような眼差しで言われたが……何か背中がゾワリとした様な……。
「では、出来れば2日後位までにお願いしたいのですが、私を贔屓にして頂いている大口の顧客と会うもので、その時それを出したいのです」
「分かった。では、私はこのままエマを送って魔力譲渡をするよ」
「殿下がそう言うのであれば間違いはございませんね。何せ『悪魔』の称号をお持ちの魔術師ですから」
悪魔の称号……
何かそんな設定あったような。
あぁ、確か大賢者の上のランクだったな。
何せヒロインをカンストさせても大賢者止まりだったから忘れていたけど、この世界に数名の『悪魔』の称号を持つ魔術師がいたんだっけ。
その内の一人がセドリックだった。
まぁ、王族特有のチート設定だと思って流していたけどね。
因みに治癒魔法が使える聖女様で過去に大賢者の上の『天使』の称号を得ていた者がいたらしい。
しかし、現在は治癒魔法を使える者が殆どいない。
何故なら下手に聖女になって神殿預りになったら嫁に行き遅れてしまうからだ。
だって神殿も聖女を手放したくないじゃない。
故に治癒魔法の才能があっても、その力を伸ばそうとする親がいないのだ。
故に聖女になるのは孤児だったり貧しい家の者だっりする事が多い為に、それほどの治癒魔法が使えないのだ。
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