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いつになったら正気に戻るの!?
第23話
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翌朝。カーテンの隙間から差し込む、眩しい光で目を覚ました。カーテン越しにうっすら見える外が白く、やたら眩しく見える。もう雪は止んだのだろうか。身を起こそうとすると、何かが私の体に絡みついており、身動き出来ないことに気付いた。胸元を見ると、血管の浮き出た大きな手が、ぎゅっと私を抱きしめている。
「!? 」
思わず息を飲み振り返ると、そこには目を閉じたフリードの綺麗な寝顔があった。寝ている顔まで美しいだなんて、罪な男だ。
フリードに抱きしめられていることを知り、体がぼっと熱くなる。心臓の音だって聞こえそうだ。服を着ているし、やましいことは何もないが……フリードは、一晩中私を抱きしめていてくれたのだ。その事実にどきんとした。
今まで虐げられて生きてきた私だ。こうも優しく大切にされると、対応に困る。気を取り直して、ここは一発殴っておくべきだろうか。昔のことを思い出して、すっかり元気も無くなっていたことに気付く。
こんな私を抱きしめたまま、後ろから首筋にちゅっとキスをするフリード。不意にキスされるものだから、私は声にならない叫び声を上げた。私の令嬢らしからぬ叫び声に、窓ガラスががたがたと揺れる。
振り返ると、余裕な顔のフリードがいて、その青色の瞳でじっと私を見つめる。そして、口角を上げて告げた。
「おはよう、メリッサ」
「お……おはよう……」
パニックを起こしつつも挨拶だけしてしまった私。こんないちゃいちゃ生活、無理なんですけど!
フリードが手の力を緩めた隙に、ばっとベッドから飛び降りる。そして笑顔でフリードに告げた。
「フリードのおかげで眠れたよ。ありがとう!」
フリードは微かに笑い、身を起こす。そして髪を掻き上げなから、口角を上げて告げた。
「これから毎晩、一緒に寝ようか」
「だからそういうの、無理だって」
私はカーテンは窓に歩み寄り、カーテンを開ける。外はすっかり雪が止んで、太陽が一面の雪景色を照らしていた。
「さあ、帰って武術の訓練しなきゃ。
私はまた平常運転に戻るからね」
「あぁ」
フリードは満足そうに頷いた。そして、ベッドから降りて立ち上がる。そんなフリードを見て、私は満面の笑みで笑っていた。
もちろん、フリードを心から信じたわけではない。だが、フリードの言葉に救われた。フリードは、私のことを大切にしてくれるのだと分かって。ただ、フリードとの距離が近くなればなるほど、裏切られた時のダメージが大きい。そんな悪いことまで考えてしまうのだった。
上着を羽織って食堂に降りると、ジルをはじめとする護衛の騎士たちがいた。皆元気そうだが、少し疲れた表情をしている。そんな騎士たちに、
「昨夜は、私だけ部屋を使ってしまい、すみません」
頭を下げた。こんな私を、騎士たちは半ば驚いた顔で見る。そして騎士たちの気持ちを代弁するように、ジルは言った。
「それは当然だよ。女性をこんなところに泊められないよ。
そんなことに対して、お礼を言われるとは思ってなかった」
騎士たちにとっては当然かもしれない。だが、私にとっては、こんな待遇は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「そういうお高く止まらないところがウケるんだろうね」
ジルの言葉に騎士たちが笑う。話についていけない私は、ぽかーんとジルを見ていた。
そんな私の隣に、いつの間にかフリードが立っている。そして、騎士たちに向かって告げる。
「皆、ここまで旅に付き合ってくれたことに感謝する。
街まであと少しだ」
そして、私の背中に手を回し、急に甘い声で告げる。
「メリッサも、慣れない雪道、風邪を引かないように気をつけろ」
フリードはそのまま私の頬にちゅっとキスをする。私は顔を真っ赤にして、フリードの唇が触れた部分を押さえていた。
昨夜から、フリードがさらに迫ってくるようになった。このキャラ変には戸惑うばかりだ。フリードはさらに頭が狂ったのだろうか。
ジルは頬を染め、フリードと私を見ている。そして、口元を押さえてこぼした。
「まさか……フリード様とメリッサって……昨夜……」
「いや、ないから!! 」
私は真っ赤な顔のまま、必死で答えていた。
「本当に、何もないんだから!! 」
昨夜は本当に、何もなかった。だが、このままずるずる流されて、いつかは許してしまうのだろうか。まだ、フリードのことを完全に信じているわけではない。そして、婚約破棄だって諦めたつもりではないのだが。
宿屋でさっと朝食を済ませ、荷物をまとめて外に出る。宿屋の扉を開けた瞬間、冷たい空気が一斉に私を襲った。あまりの寒さで身震いしてしまう。だが、目の前に現れた一面の銀世界に心を奪われた。
私は、ヤヌース伯爵の娘として生まれてからは、一度も雪を見たことがない。もちろん前世で見たことはあるのだが、この世界の雪は前世のものよりもずっと綺麗だった。前世の雪は排気ガスで汚れ、所々軽くくすんでいた。それなのに、この世界の雪は汚れがなく真っ白なのだ。
「わぁ、綺麗!」
思わず声に出してしまった私の肩を、フリードがそっと抱き寄せる。
「館に帰ったら、約束通り雪遊びするぞ」
フリードはまた私の頬にキスをし、私は顔が真っ赤になってしまうのだった。
「!? 」
思わず息を飲み振り返ると、そこには目を閉じたフリードの綺麗な寝顔があった。寝ている顔まで美しいだなんて、罪な男だ。
フリードに抱きしめられていることを知り、体がぼっと熱くなる。心臓の音だって聞こえそうだ。服を着ているし、やましいことは何もないが……フリードは、一晩中私を抱きしめていてくれたのだ。その事実にどきんとした。
今まで虐げられて生きてきた私だ。こうも優しく大切にされると、対応に困る。気を取り直して、ここは一発殴っておくべきだろうか。昔のことを思い出して、すっかり元気も無くなっていたことに気付く。
こんな私を抱きしめたまま、後ろから首筋にちゅっとキスをするフリード。不意にキスされるものだから、私は声にならない叫び声を上げた。私の令嬢らしからぬ叫び声に、窓ガラスががたがたと揺れる。
振り返ると、余裕な顔のフリードがいて、その青色の瞳でじっと私を見つめる。そして、口角を上げて告げた。
「おはよう、メリッサ」
「お……おはよう……」
パニックを起こしつつも挨拶だけしてしまった私。こんないちゃいちゃ生活、無理なんですけど!
フリードが手の力を緩めた隙に、ばっとベッドから飛び降りる。そして笑顔でフリードに告げた。
「フリードのおかげで眠れたよ。ありがとう!」
フリードは微かに笑い、身を起こす。そして髪を掻き上げなから、口角を上げて告げた。
「これから毎晩、一緒に寝ようか」
「だからそういうの、無理だって」
私はカーテンは窓に歩み寄り、カーテンを開ける。外はすっかり雪が止んで、太陽が一面の雪景色を照らしていた。
「さあ、帰って武術の訓練しなきゃ。
私はまた平常運転に戻るからね」
「あぁ」
フリードは満足そうに頷いた。そして、ベッドから降りて立ち上がる。そんなフリードを見て、私は満面の笑みで笑っていた。
もちろん、フリードを心から信じたわけではない。だが、フリードの言葉に救われた。フリードは、私のことを大切にしてくれるのだと分かって。ただ、フリードとの距離が近くなればなるほど、裏切られた時のダメージが大きい。そんな悪いことまで考えてしまうのだった。
上着を羽織って食堂に降りると、ジルをはじめとする護衛の騎士たちがいた。皆元気そうだが、少し疲れた表情をしている。そんな騎士たちに、
「昨夜は、私だけ部屋を使ってしまい、すみません」
頭を下げた。こんな私を、騎士たちは半ば驚いた顔で見る。そして騎士たちの気持ちを代弁するように、ジルは言った。
「それは当然だよ。女性をこんなところに泊められないよ。
そんなことに対して、お礼を言われるとは思ってなかった」
騎士たちにとっては当然かもしれない。だが、私にとっては、こんな待遇は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「そういうお高く止まらないところがウケるんだろうね」
ジルの言葉に騎士たちが笑う。話についていけない私は、ぽかーんとジルを見ていた。
そんな私の隣に、いつの間にかフリードが立っている。そして、騎士たちに向かって告げる。
「皆、ここまで旅に付き合ってくれたことに感謝する。
街まであと少しだ」
そして、私の背中に手を回し、急に甘い声で告げる。
「メリッサも、慣れない雪道、風邪を引かないように気をつけろ」
フリードはそのまま私の頬にちゅっとキスをする。私は顔を真っ赤にして、フリードの唇が触れた部分を押さえていた。
昨夜から、フリードがさらに迫ってくるようになった。このキャラ変には戸惑うばかりだ。フリードはさらに頭が狂ったのだろうか。
ジルは頬を染め、フリードと私を見ている。そして、口元を押さえてこぼした。
「まさか……フリード様とメリッサって……昨夜……」
「いや、ないから!! 」
私は真っ赤な顔のまま、必死で答えていた。
「本当に、何もないんだから!! 」
昨夜は本当に、何もなかった。だが、このままずるずる流されて、いつかは許してしまうのだろうか。まだ、フリードのことを完全に信じているわけではない。そして、婚約破棄だって諦めたつもりではないのだが。
宿屋でさっと朝食を済ませ、荷物をまとめて外に出る。宿屋の扉を開けた瞬間、冷たい空気が一斉に私を襲った。あまりの寒さで身震いしてしまう。だが、目の前に現れた一面の銀世界に心を奪われた。
私は、ヤヌース伯爵の娘として生まれてからは、一度も雪を見たことがない。もちろん前世で見たことはあるのだが、この世界の雪は前世のものよりもずっと綺麗だった。前世の雪は排気ガスで汚れ、所々軽くくすんでいた。それなのに、この世界の雪は汚れがなく真っ白なのだ。
「わぁ、綺麗!」
思わず声に出してしまった私の肩を、フリードがそっと抱き寄せる。
「館に帰ったら、約束通り雪遊びするぞ」
フリードはまた私の頬にキスをし、私は顔が真っ赤になってしまうのだった。
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