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第三話 上からも下からも粗相する彦次郎

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 しかし彦次郎は確かに義尚を愛していた。
 その証拠に、己が残渣物がこびりついた逸物であっても、義尚のそれであれば喉奥に深く咥え込んで愛することが出来ると今日確かに誓ったのではなかったか。
 その舌の根も乾かぬうちに、自らが汚した義尚の逸物を前に逡巡してどうするか。

 彦次郎は自らを叱咤した。
 意を決して濁った義尚自身を口いっぱいに頬張った。
 義尚にこびりついた汚れを丹念に落とすかの如く、じゅぼじゅぼと唾液を滴らせながらかぶりつく彦次郎。
「彦次郎、そなた……」
 絶句する義尚。
 汚れた義尚の逸物を必死に頬張る彦次郎には危機迫るものがあった。

「がぼっ! ぐえ、おげえぇぇぇっ……!」

 いつにも増して強い苦みが彦次郎の口中に拡がった。どうやら排泄物の塊を口に含み、飲み下してしまったものらしい。不意に彦次郎が吐き戻した。
 彦次郎の吐瀉物で更に汚れる義尚の逸物。
「ご……ごめんなさい義尚様……!」
 慌てて拭おうという彦次郎。
 しかし義尚は自らが酷く汚されたにもかかわらず
「良い。続けよ」
 と言って彦次郎に続けさせた。あまつさえ彦次郎の頭を押さえつけ、怒張する逸物を更に喉奥深く宛がう義尚である。
 彦次郎も負けてはいない。
 そんな義尚の腰に抱きつくが如く自ら義尚を深く咥え込み、そのたびに
「ほごおぉぉぉっ! がぼっ!」
 と嘔吐えづいて、義尚の逸物は忽ち吐き散らかされた彦次郎の吐瀉物まみれになった。

 義尚の逸物を汚しきったあと、彦次郎は義尚に求められるまま四つん這いの姿勢になった。
 肛門に愛しい主人の吐息を感じる彦次郎。

「恥ずかしゅうございます義尚様……」

 股の間から少し覗く義尚は、その鼻先を彦次郎の肛門直近に突き付けて臭気を愉しんでいるようであった。
「彦次郎、そなたの臭いそのものだ」
「お止め下さいまし。酷い臭いで……本当に恥ずかしい……」
「ああ、臭くて淫靡な、そなたの臭いそのものだ」
 その義尚の言葉を聞いた途端、四つん這いの身を縮めながら

「ひぐうぅぅぅッ……!」

 と声を上げる彦次郎。
 下腹部をびくびくと痙攣させ、同時に肛門から茶色く濁った大便交じりの腸液を激しく噴出したではないか。
「なにか、なにか出ました義尚様。こんなの初めて……」
 彦次郎本人は自らの肛門から飛び出した腸液を目にすることが出来ない彦次郎であるけれども、肛門からなにかが噴出したという感覚は確かにあった。
「彦次郎、そなたの孔から汁が飛び出したのだ。茶色く濁った、臭くていやらしい汁が飛び出たのだ」
「汁? ごめんなさい、そんなつもりじゃ……」
 位置関係から肛門から飛び出したという汁は、義尚の顔のあたりにかかったかもしれなかった。
 彦次郎の言い訳が終わるか終わらないかという刹那、義尚がいきり勃った男根の先端を彦次郎の肛門に押し当てる。
「ひいぃぃぃっ……!」
 彦次郎があられもない声を上げたのは、次に来る挿入の快楽を期待してのことであった。
 しかし義尚はその彦次郎を焦らすかのように、簡単には挿入しない。勃起した男根を握り、その先端で彦次郎の肛門廻りの皺を優しくこねくり回す義尚。緩くなってパックリと口を開いた彦次郎の肛門が、義尚の先端によって撫でられ、またぞろ腸液を噴出した。
「焦らさないで! いじわるしないで下さいまし! 早くお恵みを!」
 涙目で懇願する彦次郎。
 まだ挿入もされていないというのに、可愛らしい逸物からは透明の粘液が糸を引きながら滴っているほどだ。

 次の瞬間。
 彦次郎が待ちに待った義尚自身が、いやらしく開いた彦次郎の肛門に挿入されていく。そのほぐれた肛門は、あたかも女の秘所の如く、義尚の逸物をすんなりとその中に納めたのである。
「あふぅぅぅ……」
 気の抜けたような喘ぎ声を上げる彦次郎。
 それと共に、昼間立てた誓いどおり義尚を愛し抜くことが出来た悦びに身を震わせる彦次郎なのであった。
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