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睡蓮の場合6
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食事もおわり、本格的に話す体勢になる。
「それでそれで?すいちゃんたちの違いがわかるんですよね?」
お母さんは、もう身を乗り出さんばかりの勢いで聞いてた。
「はい、スイだけですが。明確には答えられないんですが、なんと言いますか…雰囲気というか、周りと色が違って見えるんです。それはスイだけ違ってて、スイの周りだけ金色のような色に輝いて見えるんです。」
「あらあらまぁまぁ!そうなんですね!なんて素敵なことでしょう!」
パチンと手を合わせてうっとりと上を見ながら嬉しそうにしているお母さん。
もう聞いてるこちらが恥ずかしくなる。
「すいちゃん嬉しそう。」
「すいちゃん照れてる。」
2人もからかうように、でも嬉しそうに指摘してくる。
「そりゃあ嬉しいよ。ヴィンセントにそう思ってもらえるなんて。なんか特別みたいで。」
自分の気持ちに素直に、と言われたから我慢せずに正直に話す。
「うふふふ、そうなのね。そうだと思ったわ。だってすいちゃんさっきからヴィンセント君に対して敬語外れかけてるもの。」
「え?」
お母さんに言われて首をかしげた。
めっちゃ気を付けながら敬語を使っているわけではないので気づかなかった。
「それは気づきませんでした。ごめんなさい、ヴィンセント。」
会って少ししか経ってないのに、敬語なしとかはさすがに図々しすぎた。
「いえ、嬉しかったですよ。敬語とれかけてるのは。これからはいつも通りに話してくださるともっと嬉しいです。」
「そうですか?じゃあ…ヴィンセントも敬語なしだと嬉しいな。敬語が普段通りなら構わないのだけど。」
「じゃあ私も普段通りに話させてもらうね。」
ふふっとヴィンセントと目を合わせて笑いあった。
それからいろいろ話をしてたんだけど、だんだんヴィンセントが落ち込んでいるような雰囲気になった。
「ヴィンセント?どうしたの?体調悪くなってきた?ちょっと休む?」
心配で机の上に置いていた手を握る。
すると、ヴィンセントが突然こちらを見つめて手をギュッと握り返してきた。
初めて顔を上げて見てきたので、隙間から綺麗な金色の髪の毛が見えた。
「あの、ずっと言えなかったことがあるんだ。」
何かを決意したかのような声音で語り出すヴィンセント。
それに対して私も真剣にうん、と返事をした。
「ずっとこんなもの被っててごめん。スイが…皆さんが聞いてこないのをいいことにずっと黙ってた。見せなくてもいいかなって。」
フードの上の部分を引っ張りながら話すヴィンセントの声は、悲痛な感じがしてこちらも悲しくなってくる。
「でも、これからも仲良くしてもらえたらって、仲良くしていきたいって思ったら、このままでいいわけないって思ったんだ。私の顔はとても醜くて…身体だって筋肉がついててみれたもんじゃない。見たら気分が悪くなると思う。でも、どうか…お願い…嫌いにならないでほしい。見たくないならこれからもフードを被っておく。顔を見せないようにするから、またこうやって話したりしてほしい。」
だんだん握っている手に力が入っていて、それだけヴィンセントはつらい思いをしてきたんだと伝わってくる。
私もヴィンセントの手を握り返した。
少しビクッてなったけど気にしない。
「もちろん。フードを被ってたって被ってなくたって、私は…私たちはずーっとヴィンセントと仲良しだよ。だからこれからもこんな風にごはん食べようね。」
お母さんとすずちゃんとひなちゃんも同意するように、うんうんと頷いているのが気配でわかった。
「話してくれてありがとう。実はね、いつとってくれるかなって気になってたの。でも、こっちから言うのは失礼かなって黙ってた。だから嬉しい。もっと仲良くなれたのかなって嬉しくなったよ。」
そう言って握っていた手を上に上げて私の額にくっつけた。
あわあわとしているヴィンセントを可愛く思う。
「私が好きになったヴィンセントは見た目じゃなくて中身だから。どんなに見た目がよくても結局は中身だからね。」
ふふ、と笑みがこぼれた。
実際、どんな見た目がこようと関係ない。
ぱっちり二重の綺麗な顔だろうが、口が裂けてるほど大きくて鼻が潰れているような顔だろうが、大きな傷がある顔だろうが、きっと気にならない。
こんなに内面が輝いてる人なんてそういないもんね。
「おぉー、ナチュラルに告白したね。」
「はっきり言ったね、好きって。」
冷静に状況を語っている私の姉妹と、もう手がつけられないほどキャーキャーと騒ぐ母親と、見える肌色すべてが真っ赤になったヴィンセント。
そこで初めて、私はもうほぼ告白したと言っていい台詞をはいたのだと気づいた。
「それでそれで?すいちゃんたちの違いがわかるんですよね?」
お母さんは、もう身を乗り出さんばかりの勢いで聞いてた。
「はい、スイだけですが。明確には答えられないんですが、なんと言いますか…雰囲気というか、周りと色が違って見えるんです。それはスイだけ違ってて、スイの周りだけ金色のような色に輝いて見えるんです。」
「あらあらまぁまぁ!そうなんですね!なんて素敵なことでしょう!」
パチンと手を合わせてうっとりと上を見ながら嬉しそうにしているお母さん。
もう聞いてるこちらが恥ずかしくなる。
「すいちゃん嬉しそう。」
「すいちゃん照れてる。」
2人もからかうように、でも嬉しそうに指摘してくる。
「そりゃあ嬉しいよ。ヴィンセントにそう思ってもらえるなんて。なんか特別みたいで。」
自分の気持ちに素直に、と言われたから我慢せずに正直に話す。
「うふふふ、そうなのね。そうだと思ったわ。だってすいちゃんさっきからヴィンセント君に対して敬語外れかけてるもの。」
「え?」
お母さんに言われて首をかしげた。
めっちゃ気を付けながら敬語を使っているわけではないので気づかなかった。
「それは気づきませんでした。ごめんなさい、ヴィンセント。」
会って少ししか経ってないのに、敬語なしとかはさすがに図々しすぎた。
「いえ、嬉しかったですよ。敬語とれかけてるのは。これからはいつも通りに話してくださるともっと嬉しいです。」
「そうですか?じゃあ…ヴィンセントも敬語なしだと嬉しいな。敬語が普段通りなら構わないのだけど。」
「じゃあ私も普段通りに話させてもらうね。」
ふふっとヴィンセントと目を合わせて笑いあった。
それからいろいろ話をしてたんだけど、だんだんヴィンセントが落ち込んでいるような雰囲気になった。
「ヴィンセント?どうしたの?体調悪くなってきた?ちょっと休む?」
心配で机の上に置いていた手を握る。
すると、ヴィンセントが突然こちらを見つめて手をギュッと握り返してきた。
初めて顔を上げて見てきたので、隙間から綺麗な金色の髪の毛が見えた。
「あの、ずっと言えなかったことがあるんだ。」
何かを決意したかのような声音で語り出すヴィンセント。
それに対して私も真剣にうん、と返事をした。
「ずっとこんなもの被っててごめん。スイが…皆さんが聞いてこないのをいいことにずっと黙ってた。見せなくてもいいかなって。」
フードの上の部分を引っ張りながら話すヴィンセントの声は、悲痛な感じがしてこちらも悲しくなってくる。
「でも、これからも仲良くしてもらえたらって、仲良くしていきたいって思ったら、このままでいいわけないって思ったんだ。私の顔はとても醜くて…身体だって筋肉がついててみれたもんじゃない。見たら気分が悪くなると思う。でも、どうか…お願い…嫌いにならないでほしい。見たくないならこれからもフードを被っておく。顔を見せないようにするから、またこうやって話したりしてほしい。」
だんだん握っている手に力が入っていて、それだけヴィンセントはつらい思いをしてきたんだと伝わってくる。
私もヴィンセントの手を握り返した。
少しビクッてなったけど気にしない。
「もちろん。フードを被ってたって被ってなくたって、私は…私たちはずーっとヴィンセントと仲良しだよ。だからこれからもこんな風にごはん食べようね。」
お母さんとすずちゃんとひなちゃんも同意するように、うんうんと頷いているのが気配でわかった。
「話してくれてありがとう。実はね、いつとってくれるかなって気になってたの。でも、こっちから言うのは失礼かなって黙ってた。だから嬉しい。もっと仲良くなれたのかなって嬉しくなったよ。」
そう言って握っていた手を上に上げて私の額にくっつけた。
あわあわとしているヴィンセントを可愛く思う。
「私が好きになったヴィンセントは見た目じゃなくて中身だから。どんなに見た目がよくても結局は中身だからね。」
ふふ、と笑みがこぼれた。
実際、どんな見た目がこようと関係ない。
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こんなに内面が輝いてる人なんてそういないもんね。
「おぉー、ナチュラルに告白したね。」
「はっきり言ったね、好きって。」
冷静に状況を語っている私の姉妹と、もう手がつけられないほどキャーキャーと騒ぐ母親と、見える肌色すべてが真っ赤になったヴィンセント。
そこで初めて、私はもうほぼ告白したと言っていい台詞をはいたのだと気づいた。
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