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ep1.
ep1.「呪いの宣告」 行為は全て記録されている
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俺は怖くなって通話を切った。
マコトからの折り返しは掛かっては来なかった。メッセージが来ていたが今すぐ読む気にはとてもなれなかった。スマホは机の上置いた。小泉は黙って一連の俺の動作を見ていた。
「……俺が知る必要ってあったのか?マコトは転校して行ってたろ?確認する必要って本当にあったのか?」
混乱した自分が何を言ってるのか自分でもわからなかった。でも、ただ一つだけハッキリしているのは俺自身がメチャクチャショックを受けているという事だった。自分がショックを受けているという事実そのものがまたショックだった。
「こうでもしないとお前は信じないだろう?」
ペットボトルの緑茶を飲みながら小泉は涼しい顔で平然としている。何が目的なんだこいつは。俺は何が何だかわからないまま苛立っていた。
「……で?俺がマコトとセックスしてやり捨てたって言うのか?何の根拠があってそう断言できるんだ?」
小泉は2冊目の帳面の記録らしきものを読み上げた。
「三年目。昭和九十五年。八月二十五日。相手 雪代マコト。結果。過去ニ戻ル。」
「三年目。昭和九十五年。八月二十五日。相手。無シ。心因性ショック。結果。過去ニ戻ル」
俺は頭を抱えた。さっぱり意味がわからない。この女の頭がおかしいのか?それとも俺がイカれてんのか?
「いずれも私の字だ。私自身が記録している」
小泉は静かに言った。だからと言ってタイムリープしているという証拠にはならないだろう。小泉はパラパラと最後のページを開いた。新聞の切り抜きが貼り付けてある。
「“昭和96年3月31日”の日付の新聞の切り抜きだ。来年の3月。これがどういう意味かわかるか?」
「知らねぇし知りたくもない」
俺は吐き捨てるように答えた。マジでどうでもよかった。気味が悪い、悪趣味な冗談だと思った。
「我々が昭和95年を過ごすのは最低でも二周目以降だということになる」
小泉が何を言っているのかもうわからない。
頭がおかしくなりそうだった。タイムリープ?深夜アニメやラノベとかの話でなくてか?気は確かなのか?
俺は深呼吸した。
「5000歩譲って、呪いとやらが本当にあるとするぜ?で、俺が呪われてると。そこまでは納得するぜセンセェ?で、何?次は俺のダチが実は女だった?確かめたよ?ああそうだ、どうやら確かに女子だったらしい。マコトの奴、いっつもダボダボの大きめパーカー着てたし胸も無いし、ショートカットだし言動もそれっぽいから完全に男だと思ってたよ。でも違った。女子校に通ってたしガチで女だった。これで満足か?」
俺は小泉を睨みつけた。小泉は黙って俺の話を聞いている。
「それにお次はタイムリープだ?記録があるって?来年の3月の新聞の切り抜きが貼ってある?じゃあわかったよ。タイムリープは存在してて俺らは二周目以降の今年を過ごしてる。これでいいんだよな?」
俺はブチ切れそうになるのを堪えながら必死で平静を装った。小泉は何も言わずに俺を見ている。
「ここまではいい。いや、良くねぇが一旦、整理しねぇと先に進まねぇからな。こっから先が意味がわからねぇ。童貞を捨てるのと呪いとタイムリープがどう結びつくって言うんだ?聞いたことねぇよ」
小泉は黙って二冊の文庫本を机のうえに置いた。やれやれ、また資料とやらか。俺はもう発狂寸前なほどウンザリしていた。なんなんだこれは?俺はその本を手に取って凝視した。
『真夏の夜の爪』『真昼と夜の夢』というタイトルの文芸書?小説のような二冊の古びた文庫本だった。
何度も読み込まれたようでボロボロになっている。
「なんなんだよこれは」
小泉は静かに答えた。
「お前が主人公の、お前が童貞を捨てるまでの物語だ」
マコトからの折り返しは掛かっては来なかった。メッセージが来ていたが今すぐ読む気にはとてもなれなかった。スマホは机の上置いた。小泉は黙って一連の俺の動作を見ていた。
「……俺が知る必要ってあったのか?マコトは転校して行ってたろ?確認する必要って本当にあったのか?」
混乱した自分が何を言ってるのか自分でもわからなかった。でも、ただ一つだけハッキリしているのは俺自身がメチャクチャショックを受けているという事だった。自分がショックを受けているという事実そのものがまたショックだった。
「こうでもしないとお前は信じないだろう?」
ペットボトルの緑茶を飲みながら小泉は涼しい顔で平然としている。何が目的なんだこいつは。俺は何が何だかわからないまま苛立っていた。
「……で?俺がマコトとセックスしてやり捨てたって言うのか?何の根拠があってそう断言できるんだ?」
小泉は2冊目の帳面の記録らしきものを読み上げた。
「三年目。昭和九十五年。八月二十五日。相手 雪代マコト。結果。過去ニ戻ル。」
「三年目。昭和九十五年。八月二十五日。相手。無シ。心因性ショック。結果。過去ニ戻ル」
俺は頭を抱えた。さっぱり意味がわからない。この女の頭がおかしいのか?それとも俺がイカれてんのか?
「いずれも私の字だ。私自身が記録している」
小泉は静かに言った。だからと言ってタイムリープしているという証拠にはならないだろう。小泉はパラパラと最後のページを開いた。新聞の切り抜きが貼り付けてある。
「“昭和96年3月31日”の日付の新聞の切り抜きだ。来年の3月。これがどういう意味かわかるか?」
「知らねぇし知りたくもない」
俺は吐き捨てるように答えた。マジでどうでもよかった。気味が悪い、悪趣味な冗談だと思った。
「我々が昭和95年を過ごすのは最低でも二周目以降だということになる」
小泉が何を言っているのかもうわからない。
頭がおかしくなりそうだった。タイムリープ?深夜アニメやラノベとかの話でなくてか?気は確かなのか?
俺は深呼吸した。
「5000歩譲って、呪いとやらが本当にあるとするぜ?で、俺が呪われてると。そこまでは納得するぜセンセェ?で、何?次は俺のダチが実は女だった?確かめたよ?ああそうだ、どうやら確かに女子だったらしい。マコトの奴、いっつもダボダボの大きめパーカー着てたし胸も無いし、ショートカットだし言動もそれっぽいから完全に男だと思ってたよ。でも違った。女子校に通ってたしガチで女だった。これで満足か?」
俺は小泉を睨みつけた。小泉は黙って俺の話を聞いている。
「それにお次はタイムリープだ?記録があるって?来年の3月の新聞の切り抜きが貼ってある?じゃあわかったよ。タイムリープは存在してて俺らは二周目以降の今年を過ごしてる。これでいいんだよな?」
俺はブチ切れそうになるのを堪えながら必死で平静を装った。小泉は何も言わずに俺を見ている。
「ここまではいい。いや、良くねぇが一旦、整理しねぇと先に進まねぇからな。こっから先が意味がわからねぇ。童貞を捨てるのと呪いとタイムリープがどう結びつくって言うんだ?聞いたことねぇよ」
小泉は黙って二冊の文庫本を机のうえに置いた。やれやれ、また資料とやらか。俺はもう発狂寸前なほどウンザリしていた。なんなんだこれは?俺はその本を手に取って凝視した。
『真夏の夜の爪』『真昼と夜の夢』というタイトルの文芸書?小説のような二冊の古びた文庫本だった。
何度も読み込まれたようでボロボロになっている。
「なんなんだよこれは」
小泉は静かに答えた。
「お前が主人公の、お前が童貞を捨てるまでの物語だ」
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