[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

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ep5.

ep5. 『死と処女(おとめ)』 全校集会

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裏校則の運用にも一定のルールがあるって?

出鱈目とかその日の気分とかで言い掛かりを付けられるとかじゃないって意味か?

「よく分からんが……じゃあそのルールとやらの範囲なら3年も見逃してくれるってことなのか?」

「まあそーゆーコトよね」

上野は首をすくめながら答えた。

「例えばさ、あーし達中学生って自分の着る服とか身につけるモノって自分の裁量で決められないコトって結構あるじゃん?」

上に兄弟が居たら強制的にお下がりを着せられるとか、母親が勝手に買ってきた場合とかさ、と上野は続ける。

「俺んちは親が居ねぇんだけど……普通はまあ、そうなんだろうな……」

中学生が自分で自分の着る服や学用品を調達しなきゃいけねぇシチュの方が稀だもんな。まあ、俺なんだけど。

「例えばさ、水森っちみたいな真面目なタイプの子が黒のソックスを履いてたとするじゃん?そしたらそれって一応、目を付けられるってのはあるんだけど直接は3年も何も言って来ないワケよ。それに真面目な家の子ほど親が服とか学用品とかキチンと揃えてくれてるって傾向もあるじゃない?」

そう言われてみればそんなイメージだよな。

「そこの家のカーチャンが勝手にイオンとかで3足980円のソックスを買ってくるってよくありそうなハナシだもんな」

そうそう、と上野は頷いた。

「親が買い与えた“校則で決められた範囲内の衣類”だからさ、そういうのは3年も何も言えないらしーのよね」

なるほど。

「昔さ、20年くらい前かな。もっと裏校則がガチガチに厳しかった時代があったらしいんだけどさ。その時に知らずに黒ソックスを履いてた新1年生が3年に呼び出されてね。新1年生じゃん?かなり怖がっちゃってさ、家に帰って親に言ったみたいなのよね。『このソックス履いたら駄目だって先輩に言われた!』って」

親に言ったのか。なるほど、素直な新1年生だもんな。十分あり得るよな。

「そしたらそこの母親がさ、割と真面目な人だったらしくて校長に直接、問い合わせたらしくてさ。『校則で決められた通りのソックスを履かせて登校させましたが何かいけなかったのでしょうか?』ってね。そこで裏校則や3年による下級生への圧力めいた言動なんかが表沙汰になってさ、職員会議からの全校集会が開かれて新1年生を呼び出した3年はコッテリ絞られたみたいで。その時に呼び出しに関わった3年は親を引き連れて新1年生の自宅に菓子折り持って謝罪に行くハメになったらしくて」

「黒ソックスってだけでメチャクチャ大ごとになったんだな」

そう、だからそれ以来ユルめの運用になったっぽいんだよね、と上野は頷いた。

「めんどくせぇな。裏校則ごと撤廃しときゃいいだろ、ンなモンさ」

「まあ、だから3年も『人となりを見て呼び出してる』ってカンジなんだよね。真面目っぽい子が知らずに黒いソックス履いてても見逃すというか。親に出て来られても厄介だからさ」

そーいう時は黒ソックス履いてる子の周囲の同学年の子から言わせるように仕向けてるみたいよ、と上野はため息混じりに言った。

「なるほどな。3年も危険な橋は渡らねぇってコトか」

そこまで言って俺はふと上野の今までの言動が気にかかった。

「ん?じゃあお前が夢野に黒ソックスをやめるように言ったのって3年に言われたからか?」

上野はやや驚いたように俺を見つめ、少ししてからはぐらかすように答えた。

「どうだろうね?半々かな?」

「半々ってなんだよ?」

「彼女、3年の間でも話題になってたからね。これ以上目立つことをして向こうを刺激しない方がいいと思ったんだけど────」

そこまで言って上野は複雑そうな表情を浮かべた。

どういう意味だろう。

夢野は元々、3年に目を付けられてたってコトなのか?

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