[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

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ep10.

ep10.『聖母と道化、その支配人』リスクヘッジ

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その日の俺は朝から少し緊張していた。

放課後、水森唯の祖父に呼び出しを受けていたのだ。

何か後ろめたいことがある訳でもない。

だけど、なんとなく───────不穏な空気を感じていた俺は気が重かったのだ。

あの社長に孫娘の彼氏って思われてるんじゃないかって思うと気が滅入る。

彼氏ではないにせよ、男友達と思われてるのは確実だろうが──────────

やれやれ、その祖父さんは余程の心配性なんだろう。

そもそも俺には呼び出しを受けるような心当たりが一切ない。

当たり前だよな、俺は水森唯に何もしてないんだ。

だからさ、おおよその見当はつくんだよ。話の内容のさ。

多分アレだよ。祖父さん、俺に釘を刺したいんだろう。

水森唯の祖母は異例のスピードで施設への入所が決定し、母親には安全で快適なウィークリーマンションの部屋が用意された。

そう、水森家に起こった問題の全てはこの祖父さんによって何もかも解決済みなんだ。

正確に言えばそれは───────────何もかも終わったとは言い難いかもしれない。

だけど。

水森唯の母親、それから水森唯本人が死を考えるほどの窮地は既に脱したと考えて間違い無いだろう。

そうすれば残った問題は俺だ。

水森家の込み入った事情を知る人間でもあり、水森唯に最も近い存在(だと思われているだろう)。

あの祖父さんは俺をそのままにしてはおけないと考えたんだろうな。

まあ、平たく言えば秘密を知る俺への口止めと───────────水森唯への接触の制限。そんなとこだろう。

リスクヘッジってやつだろうな。

グルグルと考えを巡らせているうちに放課後を迎えてしまう。

校門の前には黒塗りの車が横付けされていた。

運転手の男性がこちらに目配せする。

水森唯はひと足先に祖父の所に向かっているとのことだった。

促されるまま車に乗り込んだ俺は観念する。

しかし。






着いた先で──────────予想の斜め上を行く話を聞かされることになるとはその時の俺は想像だにしなかったのだ。

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