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認知症は早期発見が重要です

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1.認知症の発症率
 厚生労働省の調査によると、日本の65歳上の認知症の人数は、2020年時点で約602万人に達しているとされています。今後も増加すると予想されており、2025年時点では65歳以上の5人に1人、全日本国民の17人に1人が認知症を発症すると考えられています。

2.認知症の種類
 認知症の種類は様々ありますが、主なものは「4大認知症」と呼ばれ、アルツハイマー型・脳血管性・レビー小体型・前頭側頭型を指します。この「4大認知症」が認知症全体の8割以上を占めていると言われています。

3. 認知症の発見
 認知症の種類によって初期症状は異なりますが、日常生活の中にも認知症を発見するきっかけは多くあります。身近な方が発症された際、早期発見となるよう意識をしてください。

(認知症 発見きっかけ例)
[ 物忘れ ]
・同じ話を繰り返す ・約束を守らない ・鍵や財布を無くす

[ 理解力・判断速度の低下 ]
・数字の計算が難しくなる ・周囲の会話についていけず理解が難しくなる

[ 集中力・作業能力の低下 ]
・趣味や家事を途中で放棄してしまう

[ 精神的混乱や落ち込み ]
・楽しみだった活動を辞めてしまう ・人付き合いを避ける ・怒りっぽくなる

4.認知症の予防
(1) 生活習慣病を予防・治療する
 アルツハイマー型や脳血管性の認知症は生活習慣病との関連が強く、それらの予防や治療は間接的に認知症の予防となります。生活習慣病は適切な治療を受けることが有効ですので、医療機関にご相談ください。

(2) 運動する
 運動は生活習慣病予防だけでなく、脳の刺激にもなります。また、体に疾患があり動きが制限される方が認知症を発症すると、急激に症状が進行する事があります。運動習慣を身に着け、体も脳も健康な状態を保ちましょう。

(3) 達成感を味わう
 成果が目に見えないものを継続する事は難しいです。形や記録に残す等、取り組みを形に残すことにより達成感を感じられます。長く続けられるよう工夫しましょう。

(4) 他人と交流する
 人間の脳は、他人と交流により良い刺激が与えられます。ご家族との会話、複数人で行う趣味、共同作業 等、多くの人との交流を持つことが認知症予防にも有効です。また、他人との交流を続けることで、万が一ご自身が発症した際に早期発見となる可能性が高くなります。
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