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ambitious
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アクロス福岡のイベント
障がい者アートの可能性
なんてやつに
ライブペイントにて参加
わたくし障がい者
それも精神だなんていちばん怖い
やつですね
絵を描くわたくし
はっきり言って絵は描けないのです
これを絵というならば
何が絵なのかわからないね
ひたむきに打ち込める
そんなのを芸術とか言ってみて
大体おののかれる
ひたむき度は高いのです
今日も働いた
絵を描くのが仕事としてある
不思議なしくみに乗って
スットコドッコイと
生きているのが
わたしだけども
いいのかこれでと
問われれば不審者尋問
常に不都合な一人暮らし
二人でいたって苦しいだろ
この巣には孤独が似合う
そうなんだけど
ここは行き止まりの絶望席
十回裏の三者凡退
土がつくのがサタデーで
デタラメを言うな
わたしです
偉そうに絵を描くわたくし
嘘と偽りで出来た抽象画
こんなものを珍重する人々が
いるなんて
哀しい
最近は色もつけている
前は黒ペンだけであったのだ
下地も白しかなくてな
形はある
ただの形でしかない形
塗りつぶしてあるところは
意図的なものなのか
単にはみ出したのかは不明
未明、トイレに起きたわたくし
寒かった
描きかけの絵がくちゅんと
てえぶるに置いてあり
いちべつ
むっちゃ心臓が震えた
自分の絵がこんなに見えたこと
なかった
毛布に丸まって
続きを描いたら止まらなくて
早朝から朝、昼は食わず
水だけ飲んて夕暮れに描き上げた
ちょっと怖かったけど
それはわたくしの今の状況
如実であろう
如実すぎてひとまえに出すのを
ためらうくらいの叙景詩
とでも申すか
キモいと言われたらそれまでだ
くるくるっと丸めて
新聞紙で包んで
輪ゴムで止めた
背景に録画のインカ帝国の歴史
が流れていたのも運命的な
一生にもう二度と描けない
この絵は
絶滅危惧種であるわたくしの
天然文化遺産
国宝とも言われるかも
なーんてね
寒い午後のひととき
絵は描きかけてやめとく
いつもの絵だ
わたくしはきっと絶滅する
何もかもが行き当たりばったりで
大切なのは今だけなんだ
倍速で生きている人々を横目に
低速でのたうつ泥まみれの頬
嘘だ
自らのバッテリーたる胃袋に
高級ゼリーなど入れてしまった
信濃しかないな
情け容赦のない蜂蜜の雨
べとべとべっとん重い傘
恐らく虹も粘るし
暑いか寒いかで言ったら
はっきり言って寒いのだ弥生
アイスコーヒーと
アイスティと
コーラしかないような茶店
でおそらくは餓鬼のための
コーラを注文して煙草に火を点けた
しかし灰皿はなく
店員が来てここは禁煙だという
じゃあ喫煙席はどこだ、と
正しく問うとそんなものはなく
この店は敷地内全面禁煙
だそう
はなぢ
コーラを飲み下して
自販機よりも高い値段を払う
恐らく自販機より安く仕入れた
コーラをな
それが経済ってやつの
本性さベイビー
無料の公園に足を運び
無料のベンチに腰掛ける
さあ思い切り
有料になる自らの絵を描きました
へっ
どんなもんだ
弥生の爽やかな晴れの下
ドロドロの自らの絵
まあ宜しいわ
そいつともろもろ持って
事務所に行けば
はがきの大きさでいちまんえん
にでもなればわたくし
大人になれるのになあなあ
惚け茄子にでも
絵はねえ
ときたま売れるのさ
冗談で描いた絵も
めちゃめちゃ頑張った絵も
等しくスルーしてマネーになる
マネーのためにしてるわけじゃ
ないんだけどマネーはほしー
じゃまになるくらいマネーがの
コインが財布にずドドドン
浪費したい場合行くべきは
コンビニでありさらに空腹だと良い
菓子を片っ端からかごに入れ
微笑みながら精算をする
素敵なジャストアミニット
思い出すのは
あの初夏の日
艶かしく日曜が尻すぼみ
施設の花壇に
朝顔が咲いていた
朝にはな
父さんと母さんが
会いに来てくれて
母さんの作ってきてくれた
お稲荷さんとサンドイッチ
いっぱい食べて甘えて
アレは泣くな
夕刻施設に置いていかれた
父さんと母さんは
走ってクルマに乗って帰った
そうアレだ
PTSDなどが刻まれた
わたしのDNAだから
受け継ぐ人類がいなくて良かった
精神病者は孤独がいちばん
そうそう、
孤独って狐みたいなのと獣と虫なの
そういう類は寂しいのかよ
とキレそうな気配
なんでも良いから生産的なこと
やれって言われて寝た
んーHPもMPも満タン
勇者の剣でスライム除去
そう
(って?
だからわたくしは絵を
やめられないのである
仕事になってしまった始末
好きなことが仕事だと良いねとは
誰もが言う決まり文句だが
そーんなめっちゃ好きでもないよ
よ
(ん?
んーそりゃ単純作業よりはいいが
眠いとペンがめっちゃ重たい
まぶたも身体もめっちゃ重たい
慣れてしまってな
仕事になってしまったさ
サボり方を覚えたさ
はっきり言って手抜きの駄作
アタマ空っぽで手が描いた絵
かと思えば
心情を吐露した怪作
巧妙な力作
描いてるときは
だいたい別のことを考えてる
例えば数学だとか
詩を念じたりな
他は音楽を聴く
リアルに聴くのも脳内再生もあり
とても便利なマルチタスク
ふふ
さあさあこれから
いのちがわたしにある限り
描くんでしょうね
でたらめな絵をね
一部は売り上がったりして
わたしの食い物に化ける
などを通じて
治らない精神病者としての
独身子なしの孤独な生を
なまなましく生きるんでしょうね
別に構わないんだけど
構われたくもないもので
芸術家としての経験を
このように積み重ねていく
そういった感じであります
ははは
障がい者アートの可能性
なんてやつに
ライブペイントにて参加
わたくし障がい者
それも精神だなんていちばん怖い
やつですね
絵を描くわたくし
はっきり言って絵は描けないのです
これを絵というならば
何が絵なのかわからないね
ひたむきに打ち込める
そんなのを芸術とか言ってみて
大体おののかれる
ひたむき度は高いのです
今日も働いた
絵を描くのが仕事としてある
不思議なしくみに乗って
スットコドッコイと
生きているのが
わたしだけども
いいのかこれでと
問われれば不審者尋問
常に不都合な一人暮らし
二人でいたって苦しいだろ
この巣には孤独が似合う
そうなんだけど
ここは行き止まりの絶望席
十回裏の三者凡退
土がつくのがサタデーで
デタラメを言うな
わたしです
偉そうに絵を描くわたくし
嘘と偽りで出来た抽象画
こんなものを珍重する人々が
いるなんて
哀しい
最近は色もつけている
前は黒ペンだけであったのだ
下地も白しかなくてな
形はある
ただの形でしかない形
塗りつぶしてあるところは
意図的なものなのか
単にはみ出したのかは不明
未明、トイレに起きたわたくし
寒かった
描きかけの絵がくちゅんと
てえぶるに置いてあり
いちべつ
むっちゃ心臓が震えた
自分の絵がこんなに見えたこと
なかった
毛布に丸まって
続きを描いたら止まらなくて
早朝から朝、昼は食わず
水だけ飲んて夕暮れに描き上げた
ちょっと怖かったけど
それはわたくしの今の状況
如実であろう
如実すぎてひとまえに出すのを
ためらうくらいの叙景詩
とでも申すか
キモいと言われたらそれまでだ
くるくるっと丸めて
新聞紙で包んで
輪ゴムで止めた
背景に録画のインカ帝国の歴史
が流れていたのも運命的な
一生にもう二度と描けない
この絵は
絶滅危惧種であるわたくしの
天然文化遺産
国宝とも言われるかも
なーんてね
寒い午後のひととき
絵は描きかけてやめとく
いつもの絵だ
わたくしはきっと絶滅する
何もかもが行き当たりばったりで
大切なのは今だけなんだ
倍速で生きている人々を横目に
低速でのたうつ泥まみれの頬
嘘だ
自らのバッテリーたる胃袋に
高級ゼリーなど入れてしまった
信濃しかないな
情け容赦のない蜂蜜の雨
べとべとべっとん重い傘
恐らく虹も粘るし
暑いか寒いかで言ったら
はっきり言って寒いのだ弥生
アイスコーヒーと
アイスティと
コーラしかないような茶店
でおそらくは餓鬼のための
コーラを注文して煙草に火を点けた
しかし灰皿はなく
店員が来てここは禁煙だという
じゃあ喫煙席はどこだ、と
正しく問うとそんなものはなく
この店は敷地内全面禁煙
だそう
はなぢ
コーラを飲み下して
自販機よりも高い値段を払う
恐らく自販機より安く仕入れた
コーラをな
それが経済ってやつの
本性さベイビー
無料の公園に足を運び
無料のベンチに腰掛ける
さあ思い切り
有料になる自らの絵を描きました
へっ
どんなもんだ
弥生の爽やかな晴れの下
ドロドロの自らの絵
まあ宜しいわ
そいつともろもろ持って
事務所に行けば
はがきの大きさでいちまんえん
にでもなればわたくし
大人になれるのになあなあ
惚け茄子にでも
絵はねえ
ときたま売れるのさ
冗談で描いた絵も
めちゃめちゃ頑張った絵も
等しくスルーしてマネーになる
マネーのためにしてるわけじゃ
ないんだけどマネーはほしー
じゃまになるくらいマネーがの
コインが財布にずドドドン
浪費したい場合行くべきは
コンビニでありさらに空腹だと良い
菓子を片っ端からかごに入れ
微笑みながら精算をする
素敵なジャストアミニット
思い出すのは
あの初夏の日
艶かしく日曜が尻すぼみ
施設の花壇に
朝顔が咲いていた
朝にはな
父さんと母さんが
会いに来てくれて
母さんの作ってきてくれた
お稲荷さんとサンドイッチ
いっぱい食べて甘えて
アレは泣くな
夕刻施設に置いていかれた
父さんと母さんは
走ってクルマに乗って帰った
そうアレだ
PTSDなどが刻まれた
わたしのDNAだから
受け継ぐ人類がいなくて良かった
精神病者は孤独がいちばん
そうそう、
孤独って狐みたいなのと獣と虫なの
そういう類は寂しいのかよ
とキレそうな気配
なんでも良いから生産的なこと
やれって言われて寝た
んーHPもMPも満タン
勇者の剣でスライム除去
そう
(って?
だからわたくしは絵を
やめられないのである
仕事になってしまった始末
好きなことが仕事だと良いねとは
誰もが言う決まり文句だが
そーんなめっちゃ好きでもないよ
よ
(ん?
んーそりゃ単純作業よりはいいが
眠いとペンがめっちゃ重たい
まぶたも身体もめっちゃ重たい
慣れてしまってな
仕事になってしまったさ
サボり方を覚えたさ
はっきり言って手抜きの駄作
アタマ空っぽで手が描いた絵
かと思えば
心情を吐露した怪作
巧妙な力作
描いてるときは
だいたい別のことを考えてる
例えば数学だとか
詩を念じたりな
他は音楽を聴く
リアルに聴くのも脳内再生もあり
とても便利なマルチタスク
ふふ
さあさあこれから
いのちがわたしにある限り
描くんでしょうね
でたらめな絵をね
一部は売り上がったりして
わたしの食い物に化ける
などを通じて
治らない精神病者としての
独身子なしの孤独な生を
なまなましく生きるんでしょうね
別に構わないんだけど
構われたくもないもので
芸術家としての経験を
このように積み重ねていく
そういった感じであります
ははは
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