109 / 387
見据える未来、払拭できない過去
46
しおりを挟む
ベッドに千愛希を降ろすと、律は明かりを付けて調整した。白い光を少しずつ暗く落とす。ぼんやりとするが、はっきりお互いの顔がわかる明るさ。
「律? 電気、もっと暗く」
千愛希が天井を指差す中、律はその上から覆い被さってまだ動いている口を自らの唇で塞いだ。
「んっ……」
律は、軽く抵抗をみせる千愛希の手首をマットレスに押し当て、キスを続けた。唇を離すと、バッチリとお互いの視線が交わった。じっと数秒間見つめ合い、律は目を伏せ千愛希の首筋に顔を埋めた。
暗いのなんてダメだよ。間違っても俺に抱かれていながら他の男と重ねるなんてことがないようにしないとね。
そこに恋愛感情があろうとなかろうと、自分の向こう側に他の男をみることは許せない律。それが普段からそうだったのか、千愛希だからそう思うのか、律自身にも思い出せなかった。
目が慣れてくると、お互いの体がハッキリと見える。千愛希の体はやはり驚くほどに細かった。ふっくらとした胸の下は、抉れるほどに窪んだ腹部。
「ねぇ、痩せすぎ」
「律だって……」
「俺は元々食が細いから。千愛希はまた食ってないんでしょ」
甘いものが苦手な千愛希は、そもそも太る要素が少ないのだ。好物のガッツリ男飯も1食食べて満足すれば、残り2食は食べなくても平気だった。
そんな世間話も交えてながら、行為は進む。
律が触れる度、千愛希は体をしならせて甘い声を上げた。律の首に腕を回し、切なそうな声で律の名を呼んだ。
律は時折、熱を孕んだ千愛希の視線を捕らえながら、律動を繰り返す。
「ぁっ……そこ、気持ち……」
千愛希が快感に溺れる頃には、彼女の反応する場所を多く知った律。与えた刺激に素直に反応する千愛希の体に律も高揚感を覚えた。
2人は夢中で体を重ねた。千愛希の背中に手を差し込めば、しっかりと浮き出た肩甲骨がひっかかる。同時に千愛希にも、ゴツゴツとした律の細い指の感覚が伝わる。
お互いの細い体は、内部まで重なり合うかのようだった。
「律? 電気、もっと暗く」
千愛希が天井を指差す中、律はその上から覆い被さってまだ動いている口を自らの唇で塞いだ。
「んっ……」
律は、軽く抵抗をみせる千愛希の手首をマットレスに押し当て、キスを続けた。唇を離すと、バッチリとお互いの視線が交わった。じっと数秒間見つめ合い、律は目を伏せ千愛希の首筋に顔を埋めた。
暗いのなんてダメだよ。間違っても俺に抱かれていながら他の男と重ねるなんてことがないようにしないとね。
そこに恋愛感情があろうとなかろうと、自分の向こう側に他の男をみることは許せない律。それが普段からそうだったのか、千愛希だからそう思うのか、律自身にも思い出せなかった。
目が慣れてくると、お互いの体がハッキリと見える。千愛希の体はやはり驚くほどに細かった。ふっくらとした胸の下は、抉れるほどに窪んだ腹部。
「ねぇ、痩せすぎ」
「律だって……」
「俺は元々食が細いから。千愛希はまた食ってないんでしょ」
甘いものが苦手な千愛希は、そもそも太る要素が少ないのだ。好物のガッツリ男飯も1食食べて満足すれば、残り2食は食べなくても平気だった。
そんな世間話も交えてながら、行為は進む。
律が触れる度、千愛希は体をしならせて甘い声を上げた。律の首に腕を回し、切なそうな声で律の名を呼んだ。
律は時折、熱を孕んだ千愛希の視線を捕らえながら、律動を繰り返す。
「ぁっ……そこ、気持ち……」
千愛希が快感に溺れる頃には、彼女の反応する場所を多く知った律。与えた刺激に素直に反応する千愛希の体に律も高揚感を覚えた。
2人は夢中で体を重ねた。千愛希の背中に手を差し込めば、しっかりと浮き出た肩甲骨がひっかかる。同時に千愛希にも、ゴツゴツとした律の細い指の感覚が伝わる。
お互いの細い体は、内部まで重なり合うかのようだった。
0
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる