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勘違いがいっぱい
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触れてはいけない、神聖なもの。誰から見ても高嶺の花で、手を伸ばしても届かず、身を滅ぼす可能性もあるほど危険で、中毒性のある色気。
笑顔は女神だけれど、判断力を鈍らせるこの魅力は悪魔的かもしれない。
触れることに嫌悪した千愛希に手を伸ばしたくなる律。今すぐ抱きしめたくて、唇を奪いたくてたまらなくなる。
ただ、また拒絶されるのが怖くてそのままじっと千愛希を見下ろしていた。
「……律?」
「俺、やっぱり千愛希といたいんだ……。周のことは勘違いだってわかったけど、俺に触れられるのも無理ならそれでもいいし……でも、俺……千愛希のことが好きだから。だから、まだ一緒にいたい。まだ会いたい……」
「うん……ありがとう。律」
ふっと微笑むだけの千愛希。やっとの思いでもう一度そう言ったのに、その薄い反応に息をのむ律。
「あの……俺、ちゃんと恋愛感情として、女性として千愛希のこと好きだって言ってるんだけどそれは理解してくれてるんだよね?」
「えぇ!?」
千愛希の方は、未だに『人間として好き』が頭にあった。友人としてでいいというのは、疑似恋愛の恋人といういう関係を解消し、友人に戻るという意味を指していると思っていた。
まさか律の言う「好き」が自分に向けられたもので、更にそれが恋愛感情からなるものだとは思いもしなかった千愛希は、顎が外れそうなほど口をあんぐりさせた。
「……まさかここまで伝わらないなんて」
律は、信じられないと言ったように瞳を揺らす。だって確かに俺は「好きだ」と伝えた。「こんなに好きなのに」と想いを伝えた。それなのになぜこんなにも伝わらないのかと目眩がしそうだった。
「だ、だって私が律のこと好きだって言ったのに、律ってば迷惑そうな顔したから……」
「……いつ?」
「さっき」
「え……?」
「言ったじゃない。初めて人を好きになったんだよって。恋愛感情で律のこと好きになったんだよって……」
「は? 言ってないよ、そんなこと」
「言った! いつから好きなの? って自分が聞いたじゃん!」
千愛希はまた泣きそうに顔を歪めた。
笑顔は女神だけれど、判断力を鈍らせるこの魅力は悪魔的かもしれない。
触れることに嫌悪した千愛希に手を伸ばしたくなる律。今すぐ抱きしめたくて、唇を奪いたくてたまらなくなる。
ただ、また拒絶されるのが怖くてそのままじっと千愛希を見下ろしていた。
「……律?」
「俺、やっぱり千愛希といたいんだ……。周のことは勘違いだってわかったけど、俺に触れられるのも無理ならそれでもいいし……でも、俺……千愛希のことが好きだから。だから、まだ一緒にいたい。まだ会いたい……」
「うん……ありがとう。律」
ふっと微笑むだけの千愛希。やっとの思いでもう一度そう言ったのに、その薄い反応に息をのむ律。
「あの……俺、ちゃんと恋愛感情として、女性として千愛希のこと好きだって言ってるんだけどそれは理解してくれてるんだよね?」
「えぇ!?」
千愛希の方は、未だに『人間として好き』が頭にあった。友人としてでいいというのは、疑似恋愛の恋人といういう関係を解消し、友人に戻るという意味を指していると思っていた。
まさか律の言う「好き」が自分に向けられたもので、更にそれが恋愛感情からなるものだとは思いもしなかった千愛希は、顎が外れそうなほど口をあんぐりさせた。
「……まさかここまで伝わらないなんて」
律は、信じられないと言ったように瞳を揺らす。だって確かに俺は「好きだ」と伝えた。「こんなに好きなのに」と想いを伝えた。それなのになぜこんなにも伝わらないのかと目眩がしそうだった。
「だ、だって私が律のこと好きだって言ったのに、律ってば迷惑そうな顔したから……」
「……いつ?」
「さっき」
「え……?」
「言ったじゃない。初めて人を好きになったんだよって。恋愛感情で律のこと好きになったんだよって……」
「は? 言ってないよ、そんなこと」
「言った! いつから好きなの? って自分が聞いたじゃん!」
千愛希はまた泣きそうに顔を歪めた。
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