366 / 387
糖度150%、スパイス多め
36
しおりを挟む
「あんまり激しく動くと、何してるか気づかれちゃうかもね」
意地悪な律の言葉にさえ、いちいちキュンとときめく。ドッドッドっと体に響く心音と、荒い息遣い。冷たかったはずの空間で、千愛希の汗が顎を伝って律の腹部に1粒落ちた。
「……綺麗だ。あー……やっぱり独り占めしようかな」
ぐっと体を起こした律は、向き合って座った状態となり、軽く啄むようなキスをした。
「え?」
「俺の部屋でこんなことしてたら、帰したくなくなっちゃった」
子供のように、ひひっと笑う律の顔は周とよく似ていた。
今日はよく笑うな……と不意に思う千愛希は、胸がいっぱいだった。
「1人の時間、好きだったんだけどな……。誰かと一緒にいる時間が増えれば増えるほど、面倒で苦痛で嫌だったのに」
「……うん」
「千愛希が毎日こうして一緒にいたら幸せかもって今思っちゃった」
未だに繋がったままの体でそんなことを言う律。キュンっと子宮が疼いた。それがまるで返事のようで、律は思わずははっと笑った。
「おいで」
少し千愛希の方が高くなった体を抱きしめる。上から被さるようにして抱き合うと、律の熱がもっと奥まで刺さり、千愛希は肩に顔を埋めたまま熱い吐息を零した。
「千愛希はどう思う? 俺、今日ももう帰したくないんだけど」
「……わかんな」
「わかんなくないでしょ。ちゃんと考えてよ」
「まっ……今、考えられな……」
「どうして? 気持ちいいから?」
「ん……」
「でも、今千愛希の中、俺でいっぱいでしょ?」
「う……ん。いっぱ……ぁ……おっき……」
「ふふ。ねぇ、やっぱ結婚しよっか?」
律は千愛希の腰を支えながら、そっと髪を撫でた。
意地悪な律の言葉にさえ、いちいちキュンとときめく。ドッドッドっと体に響く心音と、荒い息遣い。冷たかったはずの空間で、千愛希の汗が顎を伝って律の腹部に1粒落ちた。
「……綺麗だ。あー……やっぱり独り占めしようかな」
ぐっと体を起こした律は、向き合って座った状態となり、軽く啄むようなキスをした。
「え?」
「俺の部屋でこんなことしてたら、帰したくなくなっちゃった」
子供のように、ひひっと笑う律の顔は周とよく似ていた。
今日はよく笑うな……と不意に思う千愛希は、胸がいっぱいだった。
「1人の時間、好きだったんだけどな……。誰かと一緒にいる時間が増えれば増えるほど、面倒で苦痛で嫌だったのに」
「……うん」
「千愛希が毎日こうして一緒にいたら幸せかもって今思っちゃった」
未だに繋がったままの体でそんなことを言う律。キュンっと子宮が疼いた。それがまるで返事のようで、律は思わずははっと笑った。
「おいで」
少し千愛希の方が高くなった体を抱きしめる。上から被さるようにして抱き合うと、律の熱がもっと奥まで刺さり、千愛希は肩に顔を埋めたまま熱い吐息を零した。
「千愛希はどう思う? 俺、今日ももう帰したくないんだけど」
「……わかんな」
「わかんなくないでしょ。ちゃんと考えてよ」
「まっ……今、考えられな……」
「どうして? 気持ちいいから?」
「ん……」
「でも、今千愛希の中、俺でいっぱいでしょ?」
「う……ん。いっぱ……ぁ……おっき……」
「ふふ。ねぇ、やっぱ結婚しよっか?」
律は千愛希の腰を支えながら、そっと髪を撫でた。
0
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる