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再会
【44】
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「でも、辞めたら暫く働かないんでしょ?」
「うん。1ヶ月。皆が散々満喫したゴールデンウィークと正月休みをここでとってやる」
「うちの旦那は、夏休と冬休もあるよ」
「何!? 休み過ぎじゃない!? 旦那働けよ」
「でしょ!? そう思うしょ!? だもんでアイツ、いっつも家にいるだじゃん」
羨ましい。私もゴールデンウィーク欲しい……。お正月もお休みが欲しい。去年の大晦日は夜勤だったな……。皆やりたがらないからさ、出勤したんだ。
朝の5時半から千代さんと初日の出を見たよ。懐かしい。とっても綺麗だったけれど、どこか悲しかったなぁ……。
私も正月くらいゆっくりしたかった。
おかげで2日は休みだったけれど、3日から5連勤だった。いくら自分でシフトを組んでるとはいえ、自己犠牲し過ぎた気もする。
世の中もっと平等に休みがあったらいいのに。やっぱり1ヶ月休もう。働く気など失せてしまった。
「茉紀もあんまり休みなく働いてたもんね」
「それでも有給は交代で取らせてくれたよ。あんたんとこは、完全にブラック」
「介護職でブラックじゃないところがあったら逆に教えて欲しいわ。まず、働く人がいないんだからしょんない。まあ、もう辞めるけど」
「未練ないの?」
茉紀は体を後ろに移動させて、背中を壁に預けながら言った。
「ないわけじゃないよ。仲良くしてた先輩や後輩にもなにも言わずに辞めちゃうしさ。でも、辞め時かなとは思ってたからいい機会だったと思うことにする」
雅臣のことが解決したら、あまねくんと結婚する。結婚したら、いつまでも夜勤できないし。千代さんが亡くなったことで、どこかやりきった感もある。
この仕事は好きだし、楽しいとは思うけれど、以前ほどのやりがいは感じられない。これが燃え尽き症候群というものだろうか。
意欲的になれない仕事なら、いつ辞めたって一緒だった。寂しい気持ちはあっても、それとこれとはまた話が違う気がする。
「まあ……そうだね。今までフルに頑張ってきたし、休憩だと思えばいいかもね。雅臣のせいだって思うと癪だし」
茉紀がそう言うものだから、妙に納得してしまう。そうか、臣くんのせいで辞めさせられたって思うのが面白くないから、こんなふうにもやもやするのかって。
「うん。1ヶ月。皆が散々満喫したゴールデンウィークと正月休みをここでとってやる」
「うちの旦那は、夏休と冬休もあるよ」
「何!? 休み過ぎじゃない!? 旦那働けよ」
「でしょ!? そう思うしょ!? だもんでアイツ、いっつも家にいるだじゃん」
羨ましい。私もゴールデンウィーク欲しい……。お正月もお休みが欲しい。去年の大晦日は夜勤だったな……。皆やりたがらないからさ、出勤したんだ。
朝の5時半から千代さんと初日の出を見たよ。懐かしい。とっても綺麗だったけれど、どこか悲しかったなぁ……。
私も正月くらいゆっくりしたかった。
おかげで2日は休みだったけれど、3日から5連勤だった。いくら自分でシフトを組んでるとはいえ、自己犠牲し過ぎた気もする。
世の中もっと平等に休みがあったらいいのに。やっぱり1ヶ月休もう。働く気など失せてしまった。
「茉紀もあんまり休みなく働いてたもんね」
「それでも有給は交代で取らせてくれたよ。あんたんとこは、完全にブラック」
「介護職でブラックじゃないところがあったら逆に教えて欲しいわ。まず、働く人がいないんだからしょんない。まあ、もう辞めるけど」
「未練ないの?」
茉紀は体を後ろに移動させて、背中を壁に預けながら言った。
「ないわけじゃないよ。仲良くしてた先輩や後輩にもなにも言わずに辞めちゃうしさ。でも、辞め時かなとは思ってたからいい機会だったと思うことにする」
雅臣のことが解決したら、あまねくんと結婚する。結婚したら、いつまでも夜勤できないし。千代さんが亡くなったことで、どこかやりきった感もある。
この仕事は好きだし、楽しいとは思うけれど、以前ほどのやりがいは感じられない。これが燃え尽き症候群というものだろうか。
意欲的になれない仕事なら、いつ辞めたって一緒だった。寂しい気持ちはあっても、それとこれとはまた話が違う気がする。
「まあ……そうだね。今までフルに頑張ってきたし、休憩だと思えばいいかもね。雅臣のせいだって思うと癪だし」
茉紀がそう言うものだから、妙に納得してしまう。そうか、臣くんのせいで辞めさせられたって思うのが面白くないから、こんなふうにもやもやするのかって。
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