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将来の夢
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穏やかな声に似合うたれ目と、ぷっくりとした唇が印象的だ。中性的な男性が好まれる今のご時世では、世のママたちを一斉に虜にした。教育テレビで人気を誇る『歌のお兄さん』に近い存在だ。
そんな千景は【岡本 純】のペンネームで活動している。本日、亜純が子供たちに読み聞かせてやった絵本の作者なのだ。
「千景の絵本はどれも面白いよ! 絵も可愛くて好きなの」
「亜純は昔からそう言ってくれるよね」
「うん! 千景に貰ったイラストは今も家に飾ってあるんだよ」
亜純は、千景にイラストを貰った高校時代を思い出して、じんわりと胸が温かくなった。美術部に所属していた千景はもともと絵を描くのが上手かった。何度かコンテストで入賞したり展示されたこともあった。
「将来は画家かなー。ゴッホみたいになったりして」
クラスメイトがそう盛り上がる中「死んだ後に評価されてもなぁ…」と千景が落ち込む様子を皆で笑ったことを今でも覚えている。そんな中、放課後に1人教室に残っていた千景。その姿を見かけて近寄った亜純が見ると、普段のリアルな人物画とは全くタッチの違うポップな動物たちが描かれていた。
余程集中していたのか、亜純が側にいたことにも気付かず、千景は夢中になっていた。
「うわあ! 可愛い!!」
「え!? 亜純⁉ み、見た?」
慌ててイラストを隠した千景は、顔を真っ赤にさせた。余程恥ずかしかったのか、耳まで真っ赤にさせて顔を伏せた。
「あれ、見ちゃいけなかった?」
「いや……。こんな子供向けの絵、恥ずかしいと思って」
「なんで? 可愛いよ。絵本にしたらすごく可愛いと思う」
「……そう思う?」
「思う、思う。私、最近絵本をよく読むの。将来保育士になりたくて」
「そう……なんだ」
「うん。子供たちに人気の絵本を片っ端から読んでね、そうすると不思議なの。子供たちが喜んできゃっきゃする話でも、私は感動して泣いちゃったり。子供の感性とは少し違うみたいで色んな発見ができる」
「俺もそう思う。……誰にも言ってないんだけど、俺本当は画家でもイラストレーターでもなくて絵本作家になりたいんだよね」
亜純が千景の将来の夢を知ったのもこの時だった。
そんな千景は【岡本 純】のペンネームで活動している。本日、亜純が子供たちに読み聞かせてやった絵本の作者なのだ。
「千景の絵本はどれも面白いよ! 絵も可愛くて好きなの」
「亜純は昔からそう言ってくれるよね」
「うん! 千景に貰ったイラストは今も家に飾ってあるんだよ」
亜純は、千景にイラストを貰った高校時代を思い出して、じんわりと胸が温かくなった。美術部に所属していた千景はもともと絵を描くのが上手かった。何度かコンテストで入賞したり展示されたこともあった。
「将来は画家かなー。ゴッホみたいになったりして」
クラスメイトがそう盛り上がる中「死んだ後に評価されてもなぁ…」と千景が落ち込む様子を皆で笑ったことを今でも覚えている。そんな中、放課後に1人教室に残っていた千景。その姿を見かけて近寄った亜純が見ると、普段のリアルな人物画とは全くタッチの違うポップな動物たちが描かれていた。
余程集中していたのか、亜純が側にいたことにも気付かず、千景は夢中になっていた。
「うわあ! 可愛い!!」
「え!? 亜純⁉ み、見た?」
慌ててイラストを隠した千景は、顔を真っ赤にさせた。余程恥ずかしかったのか、耳まで真っ赤にさせて顔を伏せた。
「あれ、見ちゃいけなかった?」
「いや……。こんな子供向けの絵、恥ずかしいと思って」
「なんで? 可愛いよ。絵本にしたらすごく可愛いと思う」
「……そう思う?」
「思う、思う。私、最近絵本をよく読むの。将来保育士になりたくて」
「そう……なんだ」
「うん。子供たちに人気の絵本を片っ端から読んでね、そうすると不思議なの。子供たちが喜んできゃっきゃする話でも、私は感動して泣いちゃったり。子供の感性とは少し違うみたいで色んな発見ができる」
「俺もそう思う。……誰にも言ってないんだけど、俺本当は画家でもイラストレーターでもなくて絵本作家になりたいんだよね」
亜純が千景の将来の夢を知ったのもこの時だった。
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