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友人の恋人
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亜純は瞼を持ち上げて瞳を揺らした。千景からそんな申し出があるとは思いもしなかった。毎回千景の絵本を楽しみにしていたのだ。
友人としても一読者としても千景の描く絵本が好きだった。
「なんでそんなこと言うの……」
亜純は目頭が熱くなるのを感じた。今日のことだって唯一教えてくれたのは千景だったし、亜純も子供たちの反応を伝えることで絵本作家としてのやりがいに繋がったら嬉しいと思っていた。
大切な友達として、絵本のやり取りをするのは亜純にとっても楽しみなイベントの1つだった。それを依に気を使ってもうやめようかと思っているだなんて、冗談でも言ってほしくはなかった。
「や、その亜純が依ともめるようなことがあればって意味で、そうじゃないならいいんだけど」
眉を下げて悲しそうな顔をした亜純に千景は慌てて弁解する。仕事で子供たちと接していても、自分の描いた絵本で子供たちの繋がりを強くしても、逆にそれを奪ってもどちらにせよ悲しませてしまうのであれば千景にも何が正解なのかわからなかった。
「千景のことについて依から何か言われたことなんかないよ。だから、絵本を送るのをやめるなんて言わないでほしい……。千景が大変だからって理由なら大丈夫だけど」
そう言いながらも亜純の顔は変わらず辛そうだった。
「大変じゃないよ! ごめん……そんな、悲しませるつもりで言ったんじゃなくて……その……」
千景は又聞きしてしまった悩みについて触れるわけにもいかず、これ以上なんて言っていいのかと口を閉ざした。
「依は、千景には色々相談するの? 本を送るのをやめるように言ったのも依?」
「相談はしてこないよ。亜純との生活に俺や真白は入れたくないんだと思う。というより、誰も入れたくないんじゃないかな」
「……誰も?」
「独占欲っていうのかな……うん、多分。本のことは直接送るなって言われたわけじゃない。なんで送るんだって聞かれたことはあったけど……」
千景は、亜純に聞かれたことだけ答えることにした。余計なことを言えば、思わず口を滑らせてしまいそうだった。
友人としても一読者としても千景の描く絵本が好きだった。
「なんでそんなこと言うの……」
亜純は目頭が熱くなるのを感じた。今日のことだって唯一教えてくれたのは千景だったし、亜純も子供たちの反応を伝えることで絵本作家としてのやりがいに繋がったら嬉しいと思っていた。
大切な友達として、絵本のやり取りをするのは亜純にとっても楽しみなイベントの1つだった。それを依に気を使ってもうやめようかと思っているだなんて、冗談でも言ってほしくはなかった。
「や、その亜純が依ともめるようなことがあればって意味で、そうじゃないならいいんだけど」
眉を下げて悲しそうな顔をした亜純に千景は慌てて弁解する。仕事で子供たちと接していても、自分の描いた絵本で子供たちの繋がりを強くしても、逆にそれを奪ってもどちらにせよ悲しませてしまうのであれば千景にも何が正解なのかわからなかった。
「千景のことについて依から何か言われたことなんかないよ。だから、絵本を送るのをやめるなんて言わないでほしい……。千景が大変だからって理由なら大丈夫だけど」
そう言いながらも亜純の顔は変わらず辛そうだった。
「大変じゃないよ! ごめん……そんな、悲しませるつもりで言ったんじゃなくて……その……」
千景は又聞きしてしまった悩みについて触れるわけにもいかず、これ以上なんて言っていいのかと口を閉ざした。
「依は、千景には色々相談するの? 本を送るのをやめるように言ったのも依?」
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「……誰も?」
「独占欲っていうのかな……うん、多分。本のことは直接送るなって言われたわけじゃない。なんで送るんだって聞かれたことはあったけど……」
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