155 / 243
それぞれの生活
10
しおりを挟む
翌日になると千景から連絡が入った。
「デートどうだった?」
そう聞かれて出会ってからの流れと自分の気持ちの変化を話した。今まで嬉しそうに楽しそうに彼氏とのデートを話す友人たちのことがあまり理解できなかった。
依のことは好きだったが、はしゃぐ気持ちも苦しくなるほど鼓動が激しくなることもあまりなかった。
初めて依とキスをした時とセックスをした時だけはさすがに緊張もしたし心臓もうるさいくらいに高鳴った。
ただそれは依にというよりは行為に対するものだったような気もする。
千景に話している間にも早口になったり声が弾むのが自分でもわかる。恋愛の話をするのってこんなに楽しかったかなと亜純は思う。
「楽しかったみたいでよかったね」
そう言われて大きく頷いた。千景が聞くまでもなく、亜純が彼の配慮やしてくれて嬉しかったことを語る。次のデートの日程を決めたこともメイクで失敗したことも。
まだ会って2回目で、相手のこともあまり知らないのに何度か会ってみたいと思えた。否、知らないからこそたくさん知りたいと思えたのだ。
千景はいつものように穏やかに話を聞いてくれた。恋愛話を語れる女友達も何人かいるが、皆自分が聞いてほしい方が勝って、いつの間にか亜純の話はいつも後回しだった。
といっても、亜純の話と言えば喧嘩もなにもない依との平穏な話だったものだから刺激を求める皆にはあまり興味のないものだったのだろう。
その証拠に離婚したという話をした時には根掘り葉掘り聞かれたものだ。自分にとってあまり聞かれたくない話は他人にとって聞きたい話。自分が夢中になって話したいことは、他人にとってどうでもいい話。
きっと今回も離婚話よりは刺激が少なくて、皆が通ってきた普通の恋愛話で、亜純は子供だなんて言われながら結局旦那と子供の愚痴に戻るのだろうことは想像がつく。
それを思うと、話したい時に満足いくまで話を聞いてくれる千景の存在は亜純にとって嬉しいものだった。
「デートどうだった?」
そう聞かれて出会ってからの流れと自分の気持ちの変化を話した。今まで嬉しそうに楽しそうに彼氏とのデートを話す友人たちのことがあまり理解できなかった。
依のことは好きだったが、はしゃぐ気持ちも苦しくなるほど鼓動が激しくなることもあまりなかった。
初めて依とキスをした時とセックスをした時だけはさすがに緊張もしたし心臓もうるさいくらいに高鳴った。
ただそれは依にというよりは行為に対するものだったような気もする。
千景に話している間にも早口になったり声が弾むのが自分でもわかる。恋愛の話をするのってこんなに楽しかったかなと亜純は思う。
「楽しかったみたいでよかったね」
そう言われて大きく頷いた。千景が聞くまでもなく、亜純が彼の配慮やしてくれて嬉しかったことを語る。次のデートの日程を決めたこともメイクで失敗したことも。
まだ会って2回目で、相手のこともあまり知らないのに何度か会ってみたいと思えた。否、知らないからこそたくさん知りたいと思えたのだ。
千景はいつものように穏やかに話を聞いてくれた。恋愛話を語れる女友達も何人かいるが、皆自分が聞いてほしい方が勝って、いつの間にか亜純の話はいつも後回しだった。
といっても、亜純の話と言えば喧嘩もなにもない依との平穏な話だったものだから刺激を求める皆にはあまり興味のないものだったのだろう。
その証拠に離婚したという話をした時には根掘り葉掘り聞かれたものだ。自分にとってあまり聞かれたくない話は他人にとって聞きたい話。自分が夢中になって話したいことは、他人にとってどうでもいい話。
きっと今回も離婚話よりは刺激が少なくて、皆が通ってきた普通の恋愛話で、亜純は子供だなんて言われながら結局旦那と子供の愚痴に戻るのだろうことは想像がつく。
それを思うと、話したい時に満足いくまで話を聞いてくれる千景の存在は亜純にとって嬉しいものだった。
0
あなたにおすすめの小説
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる