224 / 243
新しい風
17
しおりを挟む
真白は届いたメッセージを開いた。白井綾菜だった。連絡先を交換してから数日後、彼女の方からランチに誘われた。
BAと客という立場で連絡先を交換したがまさかランチにまで誘われるとは思ってもみなかった。
しかし真白は不思議と嫌な気持ちにはならなかった。普段の真白なら誰かと連絡を取ることも遊びに行くこと疎ましく感じるのに綾菜に対しては違った。
その不思議な感覚が自分の中で気になった。そんな自分に驚いていたのだ。
いつもの自分なら嫌なものは嫌だと断ったはず。連絡先の交換も、いくら顧客でもそれはできないと丁重に断りを入れただろう。
そうしなかったのは、顧客を無下にできないなんていうのはただの口実で、プライベートで連絡を取ることに少し興味があったのではないかと思えた。
他人に興味を示すことなどなかった。好意を向けられるのも嫌悪を向けられるのもどちらも好きではなかった。
それなのに綾菜からの好意は純粋に嬉しく感じた。初めて亜純以外で友達になってもいいと思えた相手だった。
綾菜の方が真白よりも少し年下だ。初めて会った時には仕事帰りに寄ったと言っていたのに、次回からはしっかりとメイクをして可愛らしい服装に身を包み、ヘアアレンジを施した姿で買い物に現れた。
まるでデートへ行くみたいに。
「これからお出かけですか?」
真白がそう尋ねると、綾菜ははにかむがどこに行くとは言わなかった。おそらく綾菜は真白に会うためだけにオシャレをしてきたのだ。
1番可愛い自分を見せたくて、出かける用事がなくても手間をかけて自分を飾った。
真白はなんとなくそんな気がしていた。そしてその好意は真っ直ぐ自分に向いている。メッセージを読んだ真白は少し微笑んで行くと返事をしたのだった。
BAと客という立場で連絡先を交換したがまさかランチにまで誘われるとは思ってもみなかった。
しかし真白は不思議と嫌な気持ちにはならなかった。普段の真白なら誰かと連絡を取ることも遊びに行くこと疎ましく感じるのに綾菜に対しては違った。
その不思議な感覚が自分の中で気になった。そんな自分に驚いていたのだ。
いつもの自分なら嫌なものは嫌だと断ったはず。連絡先の交換も、いくら顧客でもそれはできないと丁重に断りを入れただろう。
そうしなかったのは、顧客を無下にできないなんていうのはただの口実で、プライベートで連絡を取ることに少し興味があったのではないかと思えた。
他人に興味を示すことなどなかった。好意を向けられるのも嫌悪を向けられるのもどちらも好きではなかった。
それなのに綾菜からの好意は純粋に嬉しく感じた。初めて亜純以外で友達になってもいいと思えた相手だった。
綾菜の方が真白よりも少し年下だ。初めて会った時には仕事帰りに寄ったと言っていたのに、次回からはしっかりとメイクをして可愛らしい服装に身を包み、ヘアアレンジを施した姿で買い物に現れた。
まるでデートへ行くみたいに。
「これからお出かけですか?」
真白がそう尋ねると、綾菜ははにかむがどこに行くとは言わなかった。おそらく綾菜は真白に会うためだけにオシャレをしてきたのだ。
1番可愛い自分を見せたくて、出かける用事がなくても手間をかけて自分を飾った。
真白はなんとなくそんな気がしていた。そしてその好意は真っ直ぐ自分に向いている。メッセージを読んだ真白は少し微笑んで行くと返事をしたのだった。
13
あなたにおすすめの小説
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる