魔法使い令嬢は婚約破棄されたあげく

こと葉揺

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彼の望む愛の行方

4 ♡

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 食堂一件以来、私は誰かに粗末に扱われることはなかった。ノエ様の使用人の人たちにお世話をしてもらっているからだ。
 そもそも私が家にいる使用人を連れてくるべきだったのだが、姉に子供が生まれて手が足りないとのことで、シャルル様が配慮してくれていたことなのだ。

 夜遅くにテラスに出て遠くに光の魔力が届くようにたくさんの通信魔法の蝶を作っていた。

「…っまた、体が…」

 あの食事の時以来、夜になると必ず体が熱くなり全身が快感を求めるようになってしまった。

 それを発散しようと魔法を使っている。体中にまとった蝶を一気に遠くの街へ行けるところまで行くように飛ばした。
 魔法を使うとパワーを使うので高まった気持ちが抑えられる気がした。



「綺麗だね」

 ドクンッと体に大きな音が鳴った。


 後ろから声をかけてきたのはノエ様だった。
 目が合うと体中が彼を欲しいとざわついた。胸が高く鳴り。目がもう彼の瞳、唇、手ばかり見てしまった。

 どうしてどうしてどうして…。あの時のことはっきりとは覚えてないけど、体は彼を求めていた。

 私は思わずそこを去って自分の部屋に閉じこもった。そして見えないように魔法で繭のようなものを作りそこに籠った。

 着ていた服を脱ぎ、下着姿になって気持ちいいところに手を伸ばした。


 コンコン

 ドアを叩く音が聞こえて鍵を閉め忘れていたので誰かが入ってきた。そこには見知らぬ男性が複数いた。

「あれ居ないじゃん。あんなに楽しみにしてたのに」

「あーせっかくの美人を犯せるチャンスだったのに…萎えたな」

 幸いな事に繭の中にいると他の人には何も無いように見えて、しかも絶対にさわれない。
 光の魔力がある人には魔力の塊があるように見えるのでわかってしまう。

 そう、ここにノエ様がきたら私がどんなに隠れようが見つかってしまうのだ。


「シェリア?」

 中で秘部を指で撫でている時に繭の中にいとも簡単に入ってきた。

 下着姿だったのでとても人に見せるような姿ではなく、出来る限りで隠した。

 でも体は熱るばかりで彼が近づくほど体は彼に触れられたくてたまらなかった。
 自分で触るとあまりうまく快感を得られないので、彼に触ってもらえれば気持ち良くなれることを体が知っていたのだ。

「そんな目で見つめられると、僕も我慢が出来ない…よ」


 ノエ様は私に覆い被さりキスをしてきた。最初は触れるだけだったが、唇の横をチロリと舐めた後舌が侵入してきた。

 初めて他人が体の中に入ってきて変な感じだったが、嫌な感じはしなかった。

「ん…あ……」

 口蓋を舌でゆっくり撫でられると気持ちよかった。
 歯をなぞるように舐めたり、舌を絡ませてきたり口の中にいっぱいノエ様が溢れて何とも言えない気持ちだった。

 体中の力が抜けて彼に恥ずかしい姿を晒している事に気づいてなかった。
 彼の手が腰をなぞりゆっくり上へ移動してきた。胸元の膨らみを包むように触れてきた。

「……っゃ」

 ノエ様はいつもお喋りで明るいがこんな時はすごく静かだった。
 でも目が色々物語っており、今は欲望に支配されるのを必死に抑えて私を楽にしようとすることだけに集中していた。

 胸の先を舌で器用に舐めとられ、反対側は指ではじかれて、気持ち良過ぎて思わず腰が浮いた。

「ぁ……ん……」

「下も触ってほしい?」

 耳元で囁かれるとそれだけでどうにかなりそうだった。私は小さく頷くとそっと下の快感だけを得るためだけについた小さな膨らみを指で撫でられた。

「~~~っ」

 そこを触られると快感が一気にきてもうダメだった。
 勝手に腰が動き、もっともっとってねだってしまう。


「ノエさ……まっ…」


 私が見つめるとノエ様の瞳が欲望に染まり、その小さな膨らみを舌で舐めた。

 ジュッジュと卑猥な音が鳴り響き、吸われながら舌でこねくり回されると指先まで痺れるくらい絶頂を迎えていた。

 でも何だか違うところが物足りない気がしてきた。
 でもそんなことをノエ様にお願いするのは気が引けて言い出せなかった。

 ノエ様は自分の欲望を満たすための行為はせず、私だけが気持ちよくなることばかりしてくれた。
 そんな人に「もっと」なんてお願いできない。

 ノエ様は私が少し落ち着いたのに気づいて優しく微笑んでくれて頭を撫でてくれた。



「大丈夫?」

「はい。すみません。こんなことさせてしまって」

「あー……いや。こんなこと言うのもなんだけど、役得っていうか。いつでも頼って?」

 私の光の魔法で作った繭を外して、歩けない私をお風呂に連れて行ってくれた。



 体をなぜか洗われている。というか慣れていてどこか複雑な気持ちを抱いていた。

「かゆいところはありませんか~?」

「ありません…」

 自分で洗おうとしたが体が思ったように動かなかった。ので、結局洗ってくれた。

「…やっぱりそうか」

 お腹のあたりをノエ様は触っていた。そこを見ると小さな刺青のようなものが入っていた。

「なんでしょうか…」

「……淫紋だね」

「?!?」

 誰がそんなことを…。しかもいつされたのかもわからない。

「付けた人が誰かはわからないけど、これは未完成のものだね。シェリアの処女が失われた時に完成する」

「…ということはこれを消すことも可能ですか?」

「おそらくは。どういう仕組みなのかはわからないから少し僕に任せてくれない?夜もお付き合いするよ」  

 泡を流されて後ろから抱きしめられた。彼は下にズボンを履いていたが、上半身は裸だったので抱きしめられた肌が合わさってまたもんもんとした気持ちが湧いてきた。

 もっとくっつきたい。男性の体は私と違って硬くてたくましくて力強くてドキドキした。

「その顔、誰にも見せないでね」

 ノエ様のするどい瞳が私の目を捉えた。優しげだがどこか怒りも含んでいるようだった。

 その顔と言われても、自分がどんな顔をしているのかわからない。
 戸惑っているとまた深いキスをされた。口の中を弄ばれて頭が追いついていない。ノエ様も私の体をいやらしい手つきで触っていた。

「あー……ごめんね。自制がきかなくて。嫌なことはしないように気をつけるね」


 そういうと触っていた手を止めて、お風呂を出るために抱っこしてくれた。
 ダメなのに、もっと触ってほしいという考えばかりが頭を支配していた。






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