鮮明な月

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第十三章 大人の条件

130.

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気持ちいい…………暖かくて……

心地よく目覚めると確りと恭平に抱き締められて眠っていて、仁聖はどこかスッキリとした頭で暮明に浮かぶ綺麗な寝顔を見上げる。穏やかな吐息に仄かな甘い香り、傍にいられるだけでこんなに幸せで気持ちが和らいでいく。それに仁聖が自分が気がつかないでいることを、恭平は何も聞かないのに抱き締めただけで察してしまった。

寂しい……かぁ。

そんな感情、実は正直今まで一度も感じた事がないといったらおかしいのだろうか。こんな風に心細くて寂しくて抱き締めてて欲しいなんて、仁聖が感じたのは産まれて初めてのことだ。何も知らないで他の人といた時にはこんな感情は全く沸いてこなかったし、昔は叔父の家に一人でも平気だった筈なのになんでだろうか。思わずすり寄ると恭平は夢現に腕を回し直して、大切そうに仁聖を抱き締め直してくれる。もしかして唯一欲しかった人とこうして一緒にいられるようになって恭平から沢山幸せな事を教えて貰える今の自分は、そのせいか凄く欲張りになっているのかもしれない。寂しいなんて欲張ってもっとと強請る子供じみた感情だと思うのに、それを満たされないとこんな風に自分でも訳がわからない状態になるなんて。

なんであんな風になるのかな……俺。

それにしても大体にして以前は平気だったのに、どうしても今になって寂しくなったり心細く感じたりするようになってしまったのだろう。まるで逆に子供になってしまったみたいで、自分でも落胆せずにはいられない。折角大人になりたくて頑張ろうとしているのに、どんどん逆戻りして子供になってしまっている気がする。しかも外崎了に言われて納得してしまったのは、大人になる問題には何も解決策がなくて自分が納得できなければ何時までもこれはつきまとうのだ。思わず溜め息を溢した途端、ピクンと恭平がそれを聞き付けたように目を覚ました。

「…………仁聖?」

まだ夢現の声に仁聖が視線をあげると、恭平は暫しジッと仁聖の顔を眺めてから唐突にギュッと抱き締めて額に口付けた。そんな普段にない急な行動に思わず頬を染めた仁聖に、恭平は呆れたように笑いながら手荒く仁聖の頭を不意に撫で始める。

「な、なに?恭平?」
「だから、大人になろうって無理するなって。今までと急に変わると困るって俺が何度言ったらわかるんだ?お前は。」
「ええ?!」

大人になろうと大人のふりをしたけど上手くいかないでこんなに悩んでいるのに、またもや恭平に無理に大人になろうとするなと言われ、しかも急に変わると困ると真剣に言われている。それじゃ自分は子供のままの方がいいってこと?でもれじゃいつまでも恭平に迷惑ばかりかけるだけ

「子供のままじゃ俺に迷惑がかかるとか、考えてるな?」
「う…………、考えて…………ます。」

何でか更に乱暴にワシャワシャと頭を撫で回されて、子供にしてるみたいに髪を掻き回されてしまう。やめてと思わず悲鳴染みた声をあげたら、恭平はそっと髪を撫でてから、仁聖の上に跨がり微笑んで突然唇を塞いでくる。まるで子供にしているように恭平から構われるのに、何でか嬉しくて気持ちよくて目がチカチカする。そうして仕方ない奴だなと微笑んだ恭平が額にまた口付けを落として、いいか一度しか言わないと言う。

「お前は我儘な方がいい。子供っぽく駄々っ子で少し振り回すくらいのほうがお前らしくて、俺は………そんなお前がいい。」

そんな予想外の恭平の言葉に仁聖は大きく目を丸くして、自分に跨がっている恭平を見上げる。我儘で子供っぽくて駄々っ子で、自分を振り回すくらいの方がいいって、生涯の伴侶に求めることじゃないよね?大人で理知的で、頼れる方がいいんじゃないの?大人の男の方がいいでしょ?そんなことを呟く仁聖の顔に、再び恭平の甘い口付けが落とされる。

「痩せ我慢して作り笑いするお前は俺も辛いから、……もうやめてくれ。」

やっぱり昨日の自分の作り笑いは恭平に気がつかれていて、しかも痩せ我慢まで見抜かれてしまっていた。でも、自分は早く大人になって……そう答えてしまう仁聖に呆れたように恭平は言う。

「仁聖、その時が来たら自然と作り笑いでなく、そうできるようになっていくんだから。だから、無理をして我慢しなくていい。」

頭を撫でられながらそう言われると、何故か昨日の外崎了に言われた言葉が胸を過る。向かい合いたい人間とちゃんと向かい合えと言われて、その通りだと感じた自分。恭平が大人だと感じるのは自分より率直に、自分と向き合おうとしているからなのかもしれない。悌順達は自分の方が質問に即答したから大人と判断したと言われたけれど、実際はやっぱり恭平の方がずっと考えながら真剣に向き合ってくれている。撫でられ口付けられ、子供のようにあやされているのに凄く心の底から暖かくて安心する、こうされるのが嬉しくてホッとしてしまう。

「…………今までと同じで、我儘でもいいの?俺。」
「その方が俺は好きだ。」
「ホントに?そっちの方が好き……?」
「うん。」

柔らかく甘く微笑みかけられながら、そう簡単に肯定されてしまう。自分の事を世の中の型に押し込めなくていいからと言われて、キスを繰り返されて甘やかされて。早く大人になんて願っていたのが嘘のように、このままでいいと言われて凄く安堵してしまう自分がいる。

「でも、このままだったら?ずっと。」
「ふふ、それならそれでいい。お前らしくていいだろ?」

驚いてしまう程それを意図も容易く受け止められてしまったら、どうにも我慢が効かなくなってしまって思わず甘え声で名前を呼び恭平に抱きつく。

「恭平ぇ。」
「大体にして我慢する仁聖なんて、凄く居心地が悪い。分かってるか?」
「ひどい……俺だって一応色々と、考えてたんだよ……。」
「分かってる。でも、居心地がいい方がお互いにいいだろ?違うか?」

うう……と思わず言葉に詰まってしまうけれど、頭を撫でながらそう言う恭平は普段に増して穏やかで嬉しそうにすら見えるのだ。すり寄る仁聖を当然みたいに甘やかしてくれる恭平に、仁聖は自分が足掻いていたのが無意味な気がしてくる。

大人の条件なんて、本当は何処にもないのかも。

外崎了が言うように、仁聖はただ恭平に自分を認めてもらいたいだけ。何をしたから大人になれるなんてものは世の中にはなくて、恭平が言うように自然とそう出来る日がいつか知らないうちに来るのだろう。それにその日がもし来なくても、恭平は自分らしい仁聖の方がいいと言ってくれる。思わず仁聖は思う存分に甘えながら、恭平は凄いなと心の中で呟いていた。



※※※



そうしてうって変わって、快晴の五月の空と同じくらい晴れ晴れとした気分で、仁聖はここ数日を過ごしていた。日々一緒のベットで縺れ合うようにして眠るのは最高に幸せで心地いいし、前みたいに甘えて突然抱きついても恭平は危ないとは言うけど仕方ない奴だなと笑って許してくれる。そんな当たり前のように過ぎる日々。甘えていいといわれた途端、以前の仁聖に戻ってしまったのは自覚しているが

幸せだなぁ……。

ノホホンと歩きながら爽快な空を見上げ、そんなことを思わず考えていると思わず頬が緩んで顔がにやけてしまう。毎日朝からずっとそんなだから、翔悟には恋人と仲直りしたのと言われる始末。いや喧嘩をしていたわけでなく、仁聖が一人で空回りしてただけなんだけど。でもどうやら翔悟には出張絡みで、二人が喧嘩していたととられているみたいだ。もう少し翔悟の考え方とか人となりが分かったら、多分恭平の事を紹介すると仁聖は思う。もういいか・全部にカミングアウトしたらいいんじゃないかなとは思うけど、全面的にするのはやっぱり二十歳を過ぎてからじゃないと恭平に迷惑なのは事実だから。そこは仕方がないのは、法令的大人待ちということで。

でも榊仁聖って凄く良くない?

全部なんか目出度い感じでなどと暢気に考え、こんなに簡単に気持ちが楽になってしまうなんて驚きだと思っている。
恭平はエッセイにとりかかっているけど、仁聖と話したお陰で何を書いたらいいか少し見えたなんて話していて、目下集中して文筆中。終わったら読ませてとお願いしているけど、それにはうんと言ってくれなかった。どうやら二ヶ月後の雑誌までお披露目にはならなそうな気がするけど、それはそれで楽しみにしておける。

「ただいまー。」

暢気に書斎の扉を開けたが、書斎のパソコンは既に沈黙していて主の姿もそこにはない。おや?と思いながら廊下を歩くと少し空気に湿度を感じて、恭平がシャワーでも浴びていた様子なのに気がつく。もしかしたらエッセイが書き終わったのか、それとも一休みで気分転換なのかもしれない。それならリビングにいるかと思ったのに、そこにも姿がなくて不思議に思いながら寝室に向かう。

「恭平?ただいまー。」

扉を開けた瞬間何故か室内が、唐突にバタバタしたのに仁聖は気がつく。開いた扉の先で何故か恭平が大慌ててベットの上で毛布に潜りこんだのが見えて、仁聖は意図が掴めずポカーンとしてしまう。

「と、突然扉開けるなってば!」
「え?あ、ごめん……?」

普段と同じ調子で開いただけなのだけど、慌てている恭平は真っ赤になって向こうに行ってろと言う。うんと言おうとして仁聖が思わず首を傾げてしまうのは、何で普段から着替え中でもこんな風に隠したこともないのに、今日に限ってあんな風に隠してるんだろうと思うから。思わずベットに歩み寄ると恭平は距離を保とうと、毛布にくるまりながらベットの上を後退る。

「何で逃げるの?」
「い、いいから!早く向こう……。」

後退り逃げようとする恭平の細い足首を咄嗟に掴む。掴んだ脹ら脛迄素肌ということは、下は裸とか?でも例え裸でも二人の間柄でもう普段はこんなに隠すことはないし、別段明るさも気にすることもない。それなのに必死に脚をバタつかせる恭平に、仁聖は首を傾げる。

「は、なせって。」
「なんで逃げてるのか教えて?そしたら離す。」
「それはっ…………少し、事情が……。」

真っ赤になって目を伏せてゴニョゴニョしている恭平の瞳が艶っぽく潤んでいるように見えて、思わず仁聖はそのまま逃げ場を奪って恭平にのし掛かる。慌てて恭平は何とか逃げようともがきだしたが、何しろ毛布にくるまってて逃げようなんて出来る筈もない。バタつくのに素肌の足が更に上まで毛布の合間から見えて、それが逆に仁聖の興味をそそるのに恭平は気がついていないのだろうか。

「恭平?なに隠してるの?ね?見して?」
「や、駄目っ……だっ!」

毛布を剥がされそうになって必死に拒絶して抵抗する仕草、それが凄く艶かしくて色っぽい。それでも逃げようとするから腕を一括りにしてベットに押し付け無理やり毛布を引き剥がすと、その下の光景に仁聖は息が詰まり一瞬で目が眩んでいた。
仁聖が袋を開けもせずに棄てた筈の、殆ど紐だけの赤と黒のレースの下着。
素肌にそれ一つだけを身に纏っている恭平。
赤い紐が白い肌に少し食い込み、レース越しの肉茎が僅かに硬さを持って淫らに透けた生地にくるまれている。チカチカするような目の眩む扇情的な光景に、無意識に仁聖はゴクリと喉をならしてしまう。それを聞いて真っ赤になって膝を立てて股間を隠そうとする恭平が、見るなと掠れる弱い声で懇願した。

「す…………っごい…………。」
「馬鹿………見るなって………ば、…離せ……。」

懇願の声が甘い色気を放っている。ベットに両手を押さえ込まれたままその腕で必死に顔を隠し、何とか股間を隠そうと膝を寄り合わせる恭平のしどけない姿。たいした金額でもない筈のあの下着を恭平が身に付けると、こんなにも淫らで艶めかしいなんて正直この下着選んで送ってくれた人に仁聖は心から感謝しなきゃならない。藤咲にこれの送り主聞いておけばよかった、お礼のメッセージカードの手書きなんて全くもって容易いもんだ。空いた手を伸ばして思わず指先でそっと腰の紐をなぞると、まるで冷たいものでも触れたみたいに恭平が身を震わせた。

「ひぁっ!さ、触るなって!」
「だって…………よく見えない、……ね?……足広げてみせて?」
「駄目……!」

羞恥心で顔を反らすしか出来ない恭平に、腰の辺りの細い紐を指でなぞる仁聖は興奮で息が上がってしまう。膝をたてて腰を捩ると尻に回る紐が余計に食い込んで、艶かしいのに恭平は全く気がついてもいない。つっと足の隙間を滑り込んだ指が、膨らみ始めたレースの上から肉茎の先に触れて恭平の腰が思わず跳ねる。

「やっ……さわっ、ふぁっ!あっ!」
「凄い……エロい……。」

微かな指先のなぞる感触に刺激されて勢いよく硬くなっていく肉茎に、薄いレースの布地が食い込む。ピッチリと張り付くような生地が卑猥で亀頭がすっかり透けて見えるのが、尚更欲情をそそって指が止まらない。レース越しに濡れ始めた亀頭が膨れて布地を押し上げて行くのが生々しく、見てるだけで仁聖は逆上せたように興奮してしまう。

凄い……想像以上に、ヤバい…………エロ過ぎ……

想像していたのより百倍も淫らで卑猥で、いつも清楚というかこういうものに全く興味のない恭平が身に付けるだけでとんでもなく扇情的。しかもこれを喜んで履いている訳でなく腕の下で恭平が羞恥心に見悶えているのが尚更興奮を煽り立てて、その姿を見ているだけで一回いきそうな程だ。硬くなり始めた恭平の肉茎をやんわりと撫で回しながら、悶える体に覆い被さり耳朶を噛む。

「……足……開いて、もっと…………よく見せて?ね?」
「やだ、見る、な。んんっ!」
「硬くして、エロい………ちゃんと見せて?ね?……恭平の、エッチなここ……。」

耳元で強請る声にそっと手を離すと仁聖を突き飛ばすわけでもなく、頬を染めて顔を覆ってしまう恭平がとてつもなく可愛くて色っぽい。恥ずかしくて仕方がないのに触れられて感じ始めて、それを見せてと強請る声に身動きできずにフルフルと震えている。思わず仁聖は身を起こして、恭平の両膝に手を置くと力を込めて脚を左右に開かせた。

「あっ!やだ、馬鹿っ見るなっ!」

両手で隠そうとして既に遅いのに気がつく恭平の顔は耳まで真っ赤にしていて、しかも羞恥で泣きそうにウルウルと潤んだ瞳で見上げた。甘い香りを漂わせながら硬くなった肉茎のせいで薄いレースがピンッとテントのように押し上げられ、赤い紐が引き連れて白い肌に食い込んでいる。まるで視線に反応するようにレースから染み出して濡れ始めた先端。レースの布地では何一つ隠すことも出来ないのに気がついて、恭平は再びジタバタともがきだした。

「もう、駄目、見るなって!やだ!見るな!」

何とか身を捩って、淫らな前を隠そうとベットに俯せた恭平の滑らかな背中。でも恭平はすっかり忘れているのだろうけど、その下着の後ろ側には布地が一つもない。突き出された白い尻に食い込んだ赤い紐が鮮やかで淫ら過ぎて、仁聖はこんな情景を見せつけられて我慢できる筈がなかった。背後からのし掛かり紐を僅かにずらして後孔に滑る指を潜り込ませたのに、恭平は背を仰け反らせて甘い声をあげる。

「やっあっ!あっ、ああっ、だめ、あっ!」

ほんの少しだけ紐ををずらしてクチュクチュと激しく指で体内を掻き回される刺激に、腰がしなって更に淫らに紐が食い込む。浮いた腰の前でレースのザラリとした布地が、立ち上がってしまった怒張に擦れあっという間に濡れた染みが広がっていく。怒張を下折たたせて腰を揺らし、掻き回す指にどうしようもなく淫らで誘いかけるようにヒクヒクと締め付ける恭平の体内。それに煽られて興奮した仁聖は、自分の服を脱ぐのももどかしく、仁聖は既に達してしまいそうに下折たった怒張をチャックを壊す勢いで抜き出すと恭平の後孔に向かってグッと押し付けた。

「あっ、やあっああっ!あーっ!!」

キュウキュウ締め付けてくる恭平の体内に、既にガチガチに硬くなった怒張をミチミチと軋ませながら埋め込んでいく。淫らな下着姿をほんの少しだけずらして、怒張を咥え込まされ恭平が甘い蕩けるような歓喜の声をあげる。根本まで押し込めて腰を押し当てると痙攣するように震える恭平の体内が、怒張を舐め回すように歓喜にうねっているのを感じ取ってしまう。覆い被さり耳朶をねぶりながら激しく腰を突き動かし、仁聖はどうしようもなく興奮しきった声で背後から耳を擽るように囁きかける。

「恭平……これ、俺の、ために……履いて、くれたの?」

そう耳に囁くと更に顔が赤くした恭平が、必死に頭を横に振りながら喘ぐ。それに腰を振りながら覆い被さった仁聖は、ガツガツと腰を動かしながら再び恭平の亀頭をレース越しに掴み淫らな手つきで撫でまわす。

「あっ!ああっ!や、あっ!」
「凄い……エロい……前も後ろも…………凄いよ?恭平……。」

何度も懇願の声を溢すのにさえ、仁聖は頭にどんどん血が昇って止まらない。淫らな紐を手に絡めるようにして腰を掴みグイグイと押し進める怒張に、恭平は甘く更に声を高くする。

「い、うなよぉ……も、あっ、やあっああっ!も、脱ぐ……ううっ!ああっ!」
「すっごい、エロい………よ?いき、そう……はっううっ…!」

こんなに淫らで卑猥なの初めて見たと耳元で囁くと、背後からでも分かる程恭平が羞恥でフルフルと震えて背を仰け反らせ絶頂に昇り詰めるのがわかった。絞りあげるように蠢き締め付ける体内に蕩けるような熱い快感を感じながら、中に大量に精液を吹き掛ける。タップリ注ぎ込んでから抜き取った怒張が異様なほど滾ったままなのに仁聖は唇を舐め、目の前でヘタリとベットに崩れ落ち脱力している恭平をひっくり返した。目の前で仰向けで脚を開かせると、すっかり濡れそぼって完全に透けた布地が艶かしい。

「全裸より、すっごい……エロ………過ぎ………、ヤバい……。」

興奮しきってギラギラとした野獣のような瞳をしている仁聖を、快感に蕩けた顔の恭平がボンヤリした様子で見上げ何が起こっているのかという視線を向ける。恭平の細くしなやかな脚を担ぎ上げその脹ら脛に口付けながら、仁聖はニッコリ満面に微笑みながら口を開く。

「ごめん、我慢できない。」

その言葉にまだ萎える気配もない仁聖の怒張にやっと気がついたように、恭平が困惑して制止の言葉を譫言のように囁いていた。
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