鵺の哭く刻

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78.★

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ヒョウ

その何かの哭く声に弾かれたように目が覚めた。腕の中には何度もいき果ててグッタリしている新妻の姿が、薄闇の中で豪華なホテルの巨大なベットの上にあるのが見える。シュンイチはジットリと全身に嫌な冷たい脂汗をかきながら獣のようなすえた臭いを漂わせ、一人突然に闇の中で目が覚めたのだった。

何か酷くおぞましい夢を見ていた自覚はある…………

しかし、それがどんなものだったかは既に記憶の中でも朧気に霞んでいっている。それでも同時に奇妙な程酷く興奮もしていて散々に射精した筈の逸物が滑る夜具の中でガチガチに昂っていた。それが触れなくとも布団の上から見て分かるほどに、いつになく下折立っている。夢で見たのは何かおぞましい光景だったという気がするのに、淫靡で射精を誘う加虐に満ちた夢だったのだと何故かボンヤリ思う。

加虐…………

苛み、傷つけ、苦痛に這いつくばらせて、懇願する姿。それを見ると興奮し、勃起してしまう。そんな性癖なのは

………………自分の性癖は……分かっている。

しかも自分に従順な弱いもの。それが泣きながら自分に性的なことを始めにして全てで尽くす姿、それを見ると自分の本能が満たされる。与えられれば痛みも屈辱も快楽に振り替えて、従順に自分にだけ尽くす奴隷。生意気な行動なんか不快なだけで、ただ何でも言うことを従順に従うことが必要だった。
それはある意味でSMと違うものだと顔も知らない友人は言う。

それはただ単に弱いもの虐めじゃないのか?

この性癖を満たすために訪れたそこで知り合ったのは、自分とは違って高嶺の花をへし折るのがいいと言う一人の男。実は顔も知らないが自分とは違ってその友人は加虐嗜好を隠さずに世の中にいて、しかも自分とは違ってそれを生業にもしていた。同じように自分の性癖を生業に出来たらと願ったことはあるが、彼曰くシュンイチの加虐癖は生業にはなり得ないのだと言う。

フィは私情が入らない調教はできねぇだろ?それじゃ無理だ。

確かに。仕事なら望まない相手もその気にさせないとならないし、自分の好まない内容の調教もしないとならない。しかも一度聞いたが起たせて捩じ込んでも、自分は射精無しで相手だけいかせるなんて事を当然のようにしないとならないなら、シュンイチにはそれは無理だ。興奮で射精してしまうようじゃ長時間の調教なんて出来ないだろと言われて、尤もな意見だとシュンイチも思った。

でも、お前はリエを…………アキを手に入れられなかった。

あの男と同時期にアキコは自分と出逢ったが、選んだのは自分の方だった。勿論あの男もリエと名乗ったアキコにアプローチし続けていたが、アキコはシュンイチの方を選んで従ったのだ。

なんで俺だったのか…………

アキコは何も知らずにSMの世界に堕ちてきたのに、経験豊富なリアル調教師ではなくシュンイチを選んだ理由をまだ一度も聞いたことがなかったし、これからも聞くつもりもない。何しろそれを聞いて、アキコから自分が気に入らない答えが帰ってくるのが心底嫌だからだ。
その顔も知らない友人はプライベートなSMに関しても、何でもかんでも従順な奴を更に虐めて泣かすんじゃ何も満たされないと言う。でもシュンイチには、事実その方がいいのだ。抵抗したくても抵抗すら出来ないのを更に啜り泣かせて屈服させ、心まで完全に征服する。アキコはある意味では高嶺の花と言えるだろうが、シュンイチに対してそれ程の抵抗は見せない。そう、子供のような抵抗のふりで、抗うふりをする程度にしか感じない。

だから昔は密かに、ほんの数回…………

回数は正直誰にも答えられない。だが、自分よりも幼く遥かに弱い子供に、この行為を密かに試したことがあったのだ。何も抵抗の出来ない弱い子供を虐げる、それが間違いで表に出たら自分はおしまいだとも分かっているのに、シュンイチは本能に逆らえずにそれをした。



※※※



多くの子供が駆けずり回る声の響く公園の、片隅にある鬱蒼とした木立の中。そこに異世界のような空間が存在して、子供は気がついた時はシュンイチに小脇に抱え込まれて更に木立の奥に連れ込まれていた。
人気のない物陰で震えながらシュンイチがしゃがみこんだ体勢でも下から見上げてくる子供の顔は、幼いが人形のように整った可愛らしさで、これから何が起こるかを思うとニヤニヤと笑いが浮かぶ。
妄想の中では最初は怯えていやがっていた子供は、やがてシュンイチの逸物に犯され快楽に堕ちて強請りだすのだ。薄暗い木立の中で突然立ち上がると、ガチャガチャと音をさせてベルトを外しズボンのジッパーを下げる。そうして座り込んだ幼い子供の顔の前に既に固く膨らんだ股間を突きだしながらジリジリと近寄っていくと、子供は怯えながら見上げ後退り背中が壁について逃げ場を失ってしまった。

「…………大人しく言うことを聞けよ?痛い思いしたくないだろ?」

凍りついたようにその場を動けない子供の前で、シュンイチは下折たつ怒張をゴソゴソと下着の中から取り出していた。目の前に勢いよく跳ねて突き出された赤黒い先の丸い棒のような怒張は、まるで猛獣が涎を垂らしているみたいに先から粘つく糸をひいて汁を出している。手を出せと言われ大人しく子供が白い掌を差し出すと、シュンイチは怒張を握らせてビクビクと奇妙に熱く脈動させた。そこから子供はシュンイチの怒張を両手で擦り、舐めろと言われればペロペロと舌を這わせ、咥えろと言われれば大人しく顎が外れそうになりながらかポリと必死に口に含む。
木立の向こうの明るい世界では明るい子供達の笑い声が響いているのに、シュンイチはそれを見下ろし奥歯を噛んでニヤニヤと口を歪ませながら興奮している。

クチュクチュ、チュポ、チュウ……

そんな卑猥な音を立てて、泣き出しそうに顔を歪めた子供が必死に大人のデカい怒張をしゃぶる。シュンイチはその姿に異様な程興奮して支配欲を満たされ、なおのこと加虐嗜好を刺激されていた。

「下を脱げ。」

ところがそう言われて大人しく子供が下の衣類を下ろした時点で、シュンイチにも予想外の事態が起きていた。綺麗で可愛らしく整った顔をしていて、長い睫毛の大きな瞳、美少女だと思った子供の股間には、未成熟な男性器が縮こまってプルプルと震えていたのだ。

ちくしょう、男にしごかせて、しゃぶらせて…………

舌打ちしてそう考えたシュンイチは、ふと思考が呟くのを聞く。いや、待て、まだこの程度の年なら、雌ガキと雄ガキでも大差がなくないか?それにこんなに可愛らしい顔をしてるガキなんて早々居ないんたぞ、と。だから試しに男児を後ろを向かせ前屈みにさせると、華奢な足をピッタリと閉じさせて股の間にしゃぶらせて濡れた怒張をズポリと捩じ込んだ。ヌポヌポと滑り股に捩じ込まれていく怒張は子供の体温に包まれて、まるで女の膣に入れて擦りたてているみたいに心地好い。眼下の震える白い子供尻は男と知っていてもこじんまりと丸みがあって、こうしてみると女の子供と大差がない中々の眺めだった。

なんだ、思ったよりいい具合だ

パチュンパチュンと激しく腰を振り立てていると奇妙なことに更に水気が増して、グチョグチョと卑猥な音が怒張をくるみ込み快感が増してくる。滑っていい具合の尻を猫のように高く突き上げて、シュンイチが打ち付け安く尻を差し出しているガキの姿は従順に犯される雌奴隷と何も変わらない。

雄ガキのでも、中々いいじゃないか

そう考えながら思い切り腰を前後に振る。するとツンツンと固い小さな怒張というにもまだ未成熟な子供の陰茎が、シュンイチの反り返った怒張に心地好く擦れるのに気がついた。しかもこのグショグショに濡れる感じは、どうやらシュンイチのすることに反応して子供の癖に感じて股間を濡らしているようなのだ。

なんだ、このガキ、雌みたいにチンポ擦り付けられて勃起しやがったのか。

子供の癖に快感に股間を濡らしているのだとシュンイチは鼻で笑い、艶やかな髪を掌の下に感じながら、小さな頭を乱暴に掴んでやる。そうやって頭を押さえるとシュンイチの征服感が増すだけでなく、男児の腰が反り返り尚更腰が振りやすくなるのに気がついた。しかもその体勢はかなりそそる。

「女の子みたいだな、チンポ股に挟んで尻突きだして。」

ハアハアと息を荒くしながら子供の小さな背中に覆い被さり、耳元でそう言いながら耳朶をベロリと舐める。すると子供はビクリと全身を震わせて股を更にキュッと締めて、お陰で怒張への快感が更に強くなっていく。シュンイチはここも気持ちいいだろと囁きかけ、何度も了の小さな耳朶を舐めてジュルジュルと卑猥な大きな音をたててやる。

「うっ……く、ふ。」

息を詰めるような微かな声を、シュンイチは聞き逃しはしなかった。自分のする行為でこの子供が生まれて始めての快楽に感じていると思うと、その顔には満足感が歪な笑みになって浮かび上がっていく。

「なんだ興奮してきたな、気持ちいいんだろ?好きだな?こういうのが、気持ちいい人間なんだろ?」

そう囁いてやると男児の耳朶が真っ赤に染まる。股間は既に漏らしたみたいにグショグショになっていて卑猥な音は女の膣とまるで大差がないが、真っ白な尻がリズミカルに揺れるのを見ているうちに端とそれに気がついていた。
 
捩じ込む穴なら、ここにあるじゃないか…………

そう、目の前にはキュッとすぼまった小さな排泄口があって、そこも調教は可能なのは知っている。まだシュンイチは性奴隷を持ったことはないが、奴隷調教の為の知識は既に潤沢に身に付け始めていて、その中にはアナルセックスも含まれるのだ。穴は小さいがここに怒張を捩じ込んで擦りたてたら、さぞかしきつく締め付けてくるに違いない。怒張を擦るために両側から挟んでいた手が動き、突然排泄のための穴を太い指で揉み始める。

「ひゃ!やだ!!」
「黙ってろ。」

そうシュンイチが低く命令すると、咄嗟に怯えている子供はは言われた通りに確りと口を手で塞ぐ。期待しているのだとそれを見てニヤニヤと笑いながらシュンイチが、グニグニと尻の穴を揉みこみ股で怒張を擦り続けながら触れる穴の柔らかさにほくそ笑む。

思ったよりかなり柔らかそうだ……流石俺だ…………

自分が何かしたわけではないのに、自分の手柄のように頭の中では考える。思わずニヤニヤと笑いだして仕舞いそうだが、シュンイチはそれを奥歯を噛み締め耐えていた。ここで笑いだしたら雰囲気がぶち壊しだし、ガキの方もこの先の快楽を期待しているとしか思えない。プニプニと指の先に触れる柔らかな尻の穴に、我慢できずにヌルヌルに濡れた怒張を擦り付け腰を突き出す。

「ひぐっ!!や!!ひぎっ!」

柔らかそうだと思ったが、流石に幼く小さな穴に大人の怒張を捩じ込むのは無理があった。奇妙な悲鳴を上げて子供の体が強張り逃げようともがくのを、手でガッチリと抑え込み無理矢理怒張を突っ込んでやろうと腰を押し付け突き出していく。ミチミチと次第に拡げられる穴に、怒張の先端が吸い付くだけでもかなりの快感。このまま咥え込ませたら……そう淫靡な快楽を思う。もしかしたらこれで与えられる快感が癖になって、この綺麗な顔をした子供は自分の性奴隷一号になるかもしれないのだ。それを思うと男とはいえ暫くの間は可愛い綺麗な性奴隷に自分が何ができるか、頭の中で一瞬にして妄想が広がる。

男だから何時かはダメになる可能性はあるが、それまではアナル調教して…………露出調教も……

頭の中では可愛い顔をして淫らな調教を受ける少年の姿が溢れていて、シュンイチは更に小さな穴を引き裂こうとするように怒張を押し込もうと力を込める。

「ひっう、ううぐ、うえっ!おえっ!!」

突然押さえ込んでいた男児の体が痙攣のように震えて、えずきだしたのにシュンイチは驚いて押さえ込む手を離していた。無理矢理にでも怒張を穴に捩じ込もうとしていたシュンイチの興奮が、子供が発した異常事態を関知して急速に萎えていく。折角気持ちよくチンポを捩じ込もうとしていたのにと勝手な苛立ちを感じた瞬間、幼い男児は泣きながら本当に嘔吐したのだ。

ヤバい……!

頭の中でそう考えたのは、悪いことをしたという罪悪感ではなかった。ただ単に犯そうとした子供が吐いたことで、事態が社会に発覚してしまうのを恐れただけ。吐いたことで子供に何か異常が起きたのが、想定外で対処が出来なくて煩わしいだけ。シュンイチの頭の中では嫌がりながらも快感に流され性奴隷になる子供がいるはずだったのに、ここにいるのは捩じ込まれずに泣きじゃくり嘔吐した子供がいるだけだ。嘔吐した了に男は不快そうに慌てて、了の事を地突然面に突き飛ばした。

「くそ!このガキ吐きやがった!きたねぇ!」

手順もなにもなく無理やり犯そうとしていて了が嘔吐したのに、矢根尾は気勢を削がれたと呟き舌打ちしてソソクサとその場を逃げ出していた。
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